運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

防災教育チャレンジプラン

防災力の向上を目指す、防災教育活動の情報提供の場

2017年度 高知市立南海中学校

プラン名 まもれ 高知(ふるさと) Nankai Survival Project(NSP)
プランの対象 校区の園児
児童、生徒
地域住民
目的

防災教育に地域活性化を位置づけることがポイント。次の南海トラフ大地震で甚大な被害が予想される校区は、人口減少も顕著である。この地域のピンチをチャンスに変えるには、「地域の絆は、防災の力」をキャッチフレーズに、中学生が伝統行事や祭りを担って地域の絆を深めること。同時に、災害への備えを地域にひろめる。その手法は、生徒が「笑い」を交えて演じる「防災にわか」(高知県保護無形民俗文化財である佐喜浜にわかを模したもの)や、津波避難場所マップなど。さらに今年は、これまでの地域での活動(学外)を活かして、学内の防災授業の充実にも挑戦した。

内容

○「地域の絆は、防災の力」プロジェクト:中学生が地域の伝統行事を担う。町おこしの祭りや福祉施設の行事にも参加して、地域の絆を育み、地域を元気にする。
○「いつでも防災」プロジェクト:ユーモアあふれる寸劇で防災意識を高めてもらう「防災にわか」を中学生が熱演。また、防災を意識づけるグッズを作成して、地域イベントで販売や配付。防災を日常にする取組みを展開。
○「校区一斉津波避難訓練」プロジェクト:中学生が校区の津波避難マップを作成し、住民に発信。校区一斉津波避難訓練を地域とともに企画・運営する。授業では、マップを活用した図上津波避難シミュレーションを今年初めて実施。
○中学生と自主防災組織との協働的活動で、これまでバラバラだった自主防災組織を相互につなぐ。

成果

○中学生が伝統行事や祭りを担うことで、地域からの学校への信頼を深めることができた。生徒は、大人に認められたり、大人の情熱に触れたりすることで、ふるさとへの愛着が湧いている。これらの相乗効果で、本校の防災教育は、防災だけでなく、地域活性化を担うツールとなった。
○学校と自主防災組織が協働的に活動することで、学校と地域はもちろんのこと、バラバラに活動していた自主防災組織の活動が横へとつながり、面となって、自主防災連合会の結成につながった。
○自主防災連合会と学校が経費を負担しあって防災講演会を実施するなど、地域の「ひと・もの・金・情報」が学校に集まるようになり、中学校が核となって、地域に「防災文化」が根付き始めた。

【製作物】
02_南海中学校_津波避難マップ.pdf

報告資料 最終報告書(PDF形式)
団体紹介

本校区は太平洋に面し、景勝地として有名な桂浜がある。次の南海トラフ大地震では、校区の多くが被害にあうことが予想されている。しかし、平成23年3月11日、東北地方太平洋沖地震が発生した際、メディアによって津波警報が出されたことを知り、人々が海岸に津波見物に向かう姿が見られ、本校の生徒も多数含まれていた。本校では、この行動を省み、生徒だけでなく地域住民の防災意識の向上を図ることが喫緊の課題であると考え、地域防災に貢献できる学校づくりをめざして防災教育チャレンジプランに2年連続で挑戦する。

連絡先 088-842-3291