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リレー寄稿

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【東日本大震災10年】黒田洋司(くろだ・ひろじ)

2021年7月28日

【東日本大震災10年】黒田洋司(くろだ・ひろじ)

(一財)消防防災科学センター

最近の防災・減災活動:各地で行われる市町村の防災図上訓練の支援や研修に携わる

あなたにとって、東日本大震災とはなんですか?

テレビに映る映像を見ながら、今何が起きているのか、これから何が起きるのか自分なりに思いを巡らせましたが、実際に起きた出来事は想像をはるかに超えるものでした。
公助について言えば、多くの職員が犠牲になること、リーダーが被災し不在となること、対応の拠点となる庁舎が失われること、地元からの避難を全員が余儀なくされること、電気、水道、通信、道路など活動を支える機能が長期間麻痺すること、そのような中でも公助は機能し続けなければならない「絶対性」があること・・・。
リアリティのある災害イメージを持っていなかった自分が情けなかったです。


社会にとって、東日本大震災はどういう課題を残し、それはどれだけ解決したと思いますか?

大震災後、レベル1(L1)、レベル2(L2)という言葉が生まれました。L2は、概ね数百年から千年に一回程度の頻度で発生し、社会に破局的な被害をもたらす災害とされていますが、東日本大震災から10年を経て、その間毎年のように発生するL1災害への対応に追われ、全く対応次元の異なるL2災害にどう立ち向かうのかというテーマへのチャレンジは少し後退、又は形骸化しているのではないかと感じています。


残された課題の解決のために、社会には何が求められるとお考えですか。そのために、あなたはこれから何をされていきますか。

まず破局的な災害について、多くの人と災害イメージを共有し、破局的な被害を少しでも減らすにはどうすべきか、万一直面した場合にどのように立ち向かうのか、人任せにせずに考えていくことが大事だと思います。大震災後、情報共有の場は数多く生まれました。また、コロナ禍の中で、オンラインという方法も受け入れやすいものとなりました。自分自身の仕事や社会的な活動の中で、共有・議論の場がたくさん生まれるように努めたいと思っています。