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リレー寄稿

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【能登地震】三浦伸也(みうらしんや)

国立研究開発法人 防災科学技術研究所・客員研究員

主な活動地域
石川県 珠洲市
最近の防災・減災活動
  • 2024年02月 (オンライン講演)能登半島地震と芸術祭の未来[前編],「防災と地域の観点から見た能登半島地域」, RELATIONS フォーラム01

    https://relations-tokyo.com/2024/04/27/notopeninsulaearthquakeandfutureofartfes_ch1_pt3/
  • 2024年07月 (国際学会発表) “Current State and Issues of Japan‘s Disaster Information and Communication in the 2024 Noto Peninsula Earthquake: What has been resolved, and what issues remain since the 2011 Great East Japan Earthquake?” , IAMCR Christchurch 2024, International Association for Media and Communication Research

    https://iamcr.org/christchurch2024
  • 2024年09月 (国内学会発表)WS2 災害発生前にメディアが果たすべき役割と課題:「共考」型リスク・コミュニケーションの実現に向けて 「能登半島地震から考えるリスク・コミュニケーション −災害前に備えておくことの重要性−」, 2024年社会情報学会大会, 社会情報学会

    https://award-con.com/ssi2024/program/

現時点で、能登半島地震の(事前及び事後の)対応で良かったこと、今からでも改善されたら良いと考えること、そして、それらの理由を教えてください。

対応で良かったこと:
 NHKの災害時緊急放送は、表現や口調でより的確に事態を伝える情報発信が行われ、東日本大震災時から格段の進化を遂げ、非常にスピーディーに効果的な情報が発信されたこと。また、字幕放送、外国人向け放送、手話放送など情報弱者への情報発信も速やかに行われたこと。
改善されたら良いと考えること、それらの理由:
 地震の震源が近い場合、緊急地震速報などの情報が間に合わないため、地震が発生したら、どう行動するのかを、自分の周りと話し合い、事前に決めておくとよいと考えます。事前のリスクコミュニケーションと、それに基づいた防災訓練を行っておくことが非常に有効だからです。

能登半島地震から、今後の日本が学ぶべきこと、御自身の活動分野で改善が求められることは、どんなことですか?

能登半島地震から日本が学ぶべきことは、中央(東京)―地方問題の深刻化に伴う過疎化・高齢化した地方の問題と、過度に人口が集中した東京の問題を真剣に考え対応しなければ、今後発生が予想される首都直下地震、南海トラフ地震では速やかな対応ができないこと。防災情報についても、サーバーにデータを集める中央集権的なWebサービスから、現場で入力されたデータをダイレクトに活用し、時間・労力・費用を大幅に改善することが可能な本来の分散的なWebサービスに移行することが求められていると考えます。

これからの能登半島が、どのように復興していくことを期待されますか?そこに、御自身はどのように関わる予定ですか?

被災地域が主体となり、被災地の主体性を活かした復興になることを期待しています。わたし自身は、阪神・淡路大震災以降の復興の課題・問題点をふまえた知見(経験・工夫など)を共有し、能登半島の被災地との議論をとおして、地域の文化や歴史的変遷を考慮した復興の取り組みに関わりたいと考えています。

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