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リレー寄稿

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【能登地震】川邉正樹(かわべまさき)

三重県防災対策部 副部長

主な活動地域
石川県 輪島市
最近の防災・減災活動
  • 2024年01月 石川県 輪島市 中部9県1市災害時等応援協定に基づく輪島市対口(カウンターパート)支援活動現地リーダー

  • 2024年01月 能登半島地震での経験や学びをとりまとめ、南海トラフ地震対策など防災対策の強化につなげる

    https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0021500078.htm

現時点で、能登半島地震の(事前及び事後の)対応で良かったこと、今からでも改善されたら良いと考えること、そして、それらの理由を教えてください。

本県は、令和5年5月に石川県で発生した地震の際もリエゾンを派遣しており、その経験をふまえた初動対応マニュアルを整備していたことで構成県市からの支援物資の手配等を円滑に実施することができた。1月の地震では、カウンターパート支援制度は機能したものの、被害が広域に及び、想定を超える大きな被害が発生したことで、情報やニーズの把握、共有が難しく、支援態勢を整えるのに時間を要した。発災時を想定し、日頃から自治体間や国・関係機関、NPO等との連携・協力を深め、情報共有体制を確立しておく必要がある。

能登半島地震から、今後の日本が学ぶべきこと、御自身の活動分野で改善が求められることは、どんなことですか?

総務省は応援対策職員派遣制度について、三重県をはじめ今回の支援活動を行った地方自治体の意見を聴取し、災害対策本部支援と避難所運営等の災害対応マネジメント支援を複数の自治体で分担できるようにするなど、より効果的な支援に繋がるよう制度を改正した。災害大国の日本では、事前の被害想定を超える災害がいつ、どこで起こっても不思議ではないことを改めて実感した。各自治体においても災害時に自らが被災することも想定して受援計画を見直し、関係者と連携した実践的な訓練を積み重ね、その結果をふまえてさらに計画を改善するなど、対策を常に向上させていく必要がある。

これからの能登半島が、どのように復興していくことを期待されますか?そこに、御自身はどのように関わる予定ですか?

昨年末、13年ぶりに宮城県女川町を訪問した。震災の教訓を風化させることなく、若者の意見を重視した笑顔あふれる街づくりが進められていた。能登半島は自然や文化が豊かで人情味あふれる魅力的な地域であり、能登の皆さんが郷土の誇りを胸に、自らの復興を思い描き、その実現に向けた取組が着実に進むことを祈念している。自分も何ができるかを考え、行動したい。
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