まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

中野明安(なかの・あきやす)

丸の内総合法律事務所 弁護士(日本弁護士連合会 災害復興支援委員会 前委員長、関東弁護士会連合会災害対策協議会 WG座長、第二東京弁護士会 災害対策委員会 委員長、災害復興まちづくり支援機構 事務局次長、災害総合支援機構 副代表理事)

生年月日:1963年8月9日
出身地:東京都
最近の防災・減災活動:
・商事法務 企業のための防災と復旧のはなし~いますぐできるBCP~
・日本災害復興学会誌 復興 通巻 第18号(Vol.7 No.6) 特集 災害復興法学の構築 「帰宅困難者対策としての「事業者による一時滞在施設の提供」の法的諸問題」
・会社法務A2Z 2017年8月号 コーポレート・ガバナンスにおける危機管理対応「自然災害対策とBCP実務の最前線」
・労務事情 NO.1349 ワンポイントQ&A「Jアラートが配信された際の実務上の留意点」
・新潟日報(別綴) 糸魚川大火1年特集「一人一人の声聴いて~戻りたいまちの礎に~(取材記事)
・二弁フロンティア172号(2018年4月号) 特集 弁護士とBCP

・防災に取り組み始めたきっかけは?

平成7年の阪神・淡路大震災です。神戸の弁護士が法律相談の対応をしていましたが、弁護士の数が足りないということで東京などの弁護士が応援に行きました。応援から戻ってきた弁護士が「東京でもあらかじめできることを準備しておくべきではないか」ということで、東京での取り組みが始まりました。神戸の弁護士と共に、日本弁護士連合会の災害復興支援委員会の立ち上げに取り組み、また、東京の士業専門家の連携団体として「災害復興まちづくり支援機構」の立ち上げに関与しました。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

東日本大震災で避難した避難者の皆さんの支援の取り組みも貴重な経験でしたが、ひとつということですと、岩手県大船渡市末崎町の碁石地区の復興支援の取り組みをあげたいと思います。同地区では昨年5月に高台移転が完了し、「りあすの丘」街びらきが開催され、出席してきました。皆さんの困り果てた被災直後の顔が笑顔満面になっているのを見て、こちらも嬉しくなりました。また、碁石海岸というすばらしい名勝をより良く活用して津波被災からの復興、そして発展につなげようということで「碁石海岸で囲碁まつり」を企画し、つてを辿って木谷さんに巡り会うことができ、日本棋院にプロ棋士を派遣してもらうことができました。今や毎年の恒例事業であり、文化庁 「文化芸術創造拠点形成事業」に採択されるに至っており、大船渡市の観光産業として定着しつつあります。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

事務局長であった災害復興まちづくり支援機構の取り組みとして東京都と「復興まちづくりの支援に関する協定」を締結し、市区町村の要望に応じて被災住民の組織する復興まちづくり協議会などにアドバイザリー派遣をする仕組みを構築しました。この取り組みは東京都との地域防災計画に組み込まれています。しかし、市区町村の地域防災計画には何ら記載がないばかりか、上記協定すらご存じないようです。当該仕組みがしっかりワークするようにさらに取り組みを進めたいです。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

なんといっても、神戸の弁護士、特に永井幸寿、津久井進の両氏です。彼らは神戸の防災の意識を被災地責任とネーミングをして、各地に取り組みの重要性を説いて回っていました。3人でいろいろな被災地を訪問し、お話を伺いました。そして、そこから多くの方々とつながることができました。「被災時のつながり」をあらかじめ強固にし、細い糸から太いパイプにしておくておくために「平常時からのつながり」を継続構築しています。つながりがひろがる・・・すばらしいことです。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

大川小学校控訴審判決が先日、ありました。判決で解決できることなど、それほど多くはないのかも知れません。しかし、それでも多くの皆さんに判決という「1つの結論」をしっかりと認識していただきたいと思います。被災者はエネルギーを費やして二度と同じことが起こらないようにと真実の探求をしています。その労を無にしてはいけないと思います。弁護士はその裁判から導かれた「1つの結論」である判決をわかりやすく説明できます。教訓集なども作りましたので、ご紹介していただきたいと思います。