まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

前原土武(まえはら・とむ)

災害NGO結 代表

生年月日:1978年06月21日
出身地:沖縄県
最近の防災・減災活動:「あの日」からはじまる写真展、平成29年度支援P・JVOAD合同報告会「九州北部豪雨災害支援活動報告」
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・防災に取り組み始めたきっかけは?

東日本大震災で東北に入り、現場で自然の脅威を目の当たりにした事が災害支援を始めたきっかけの一つです。もともと旅人としてアウドドア生活を楽しみ、ラフティングガイドとして働きながら国内外を旅していた私には、「自然との共存」の実現は大きなテーマでした。自然の大きな力により被害を受けた地域の方を前に、何が出来るかを考えて動き出したことが始まりでした。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

被災地した地域の方が別の災害発生時に支援者としてアクションを起こしてくれたことです。紀伊半島大水害で同級生を亡くした中学生が成人し、熊本地震や九州北部豪雨にボランティアとして駆け付けてくれました。熊本地震で被災したある方が、朝倉市に重機を持ち込み土砂の撤去作業をしてくれました。広島土砂災害で沢山のボランティアが入った地域の方は、他の被災地で空き家をボランティアの宿泊所として提供してくれました。そうやって、一時は被災した地域の方で手を貸してもらう側だった方が、全く関係のない地域で誰かのために動いてくれたことがとても嬉しかったです。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

「つながり」が大切だとよく耳にしますが、災害時を知っていないと本当に必要だと感じられるものではないのかもしれません。発災後の混乱の中で、紙一枚の「つながり」や一度会っただけの「つながり」がどれほど効果を発揮するのかは疑問です。また、災害支援現場での「外部と地元のつながり」が不足していると感じます。数年単位の長期的な支援が必要な災害であっても、緊急期に主軸として動いていた外部支援が被災地にいる期間は限られたものです。復興までの支援を実現するためには、外部ではなく地元の方へノウハウをつなげることが不可欠だと気づきました。災害地に必要なノウハウは現場の片付け(土砂かきなど)だけではありません。災害復旧・生活再建・コミュニティ再生と、発災から復興までのそれぞれの過程で起こり日々変化する地域課題について現場のリソース(人・物・金)を地元の方へ繋げ、地元の方が自分の地域を支援できるような「つながり」を作れるような支援の展開がもっと必要だと思います。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

被災地で一緒に活動したからこそ、信頼できる仲間が団体や業種の枠を超えてできたことは有り難いと思っています。東北で動き始めた時とは比べ物にならないくらいの繋がりができました。日本各地の被災地で何度も出会い活動を共にし、繋がりを深くしてきたと感じています。しかし、裏を返せばどこの被災地でも同じ顔ぶれが集まるため、そろそろ新しい層へ広げたいところです。普段は災害支援とは関係なくても社会の中の様々な課題に取り組んでいる・関心を持っている人・団体(企業)と繋がることで、今後起きうる災害への対応や、新しいことにチャレンジできるのではと期待しています。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

平成29年度の日本各地の度重なる災害でも現場では手が足りていません。しかし毎年毎年、激甚災害に指定される規模の災害が起きています。そして未曾有の大規模災害がいつ起きるとも分からないとも言われています。私達の想像を超える有事に対応できるよう、普段は防災に動いていない方や企業といった新しい層の関心の入り口になってもらえればと期待しています。