まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

前田緑(まえだ・みどり)

2021年8月4日

前田緑(まえだ・みどり)

神戸学院大学 社会連携部 社会連携グループ コーディネーター

出身地や活動地域:兵庫県神戸市
最近の防災・減災活動:”女性目線でやってみたくなる防災”を発信する「神戸学院大学 防災女子」や「神戸市水上消防団港島分団大学部」、食を通して東北の魅力を発信する「Shark Family」など、学生活動のサポートを行う。2019年度には、阪神・淡路大震災25年記念事業「ひょうご防災フェスタ」実行委員会の一員として企画・運営に取り組んだ。
2017年9月出版『社会貢献を考えるー哲学的考察と実践研究ー』(デザインエッグ社)において、学生たちとの東日本大震災の復興支援活動の話を寄稿。

防災を取り組み始めたきっかけは?

私が防災の世界へ進むきっかけになったのは、中学3年生の夏。2002年4月に新設される「兵庫県立舞子高等学校 環境防災科」のオープンハイスクールのチラシを目にしたことです。
環境防災科に入学してからは、学科長の諏訪清二先生をはじめ外部講師の方々にも恵まれ、様々な視点から過去の災害や防災の取り組みを学びました。1995年の阪神・淡路大震災の時は小学校2年生で被災をしましたが、私が知っている震災は自分の身の回りで起きたことだけ。多くの方々から発災直後のことや震災後の防災の取り組みについて教えていただいたことで、「防災の専門家になれなくても、1人の市民として地域で次世代へ伝えていけるようなおばあちゃんになりたい」という目標を持つようになりました。神戸学院大学へ進学し、「防災・社会貢献ユニット」の舩木伸江先生のゼミに所属。“防災教育”について学びを深め、防災教育の教材開発・出前授業にも取り組みました。
大学卒業後は、地元JAで社会人経験を積んだ後に、2014年から4年間、神戸学院大学現代社会学部実習助手として、後輩にあたる社会防災学科の学生たちのサポート役に努めました。


ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

阪神・淡路大震災から10年・15年と、震災関連行事に参加することしかできなかったことに憤りを感じ、「25年のときには、次の世代へ伝える活動を企画したい」と思っていました。2019年1月、本学 現代社会学部の前林清和先生へ「震災25年。いろんな立場の人・団体が集まって、次世代を担う若者へ防災・減災に触れてもらう事業を実施できないか」と、相談したところ「ぜひやってみよう」と背中を押してくださったことが始まりで、阪神・淡路大震災25年記念事業「ひょうご防災フェスタ」を開催することにつながりました。
大きな事業に、ちゃんと当日を迎えることができるのかという不安もありましたが、実行委員会メンバーである兵庫県(ひょうご安全の日推進県民会議)、神戸新聞社の方々だけでなく、神戸市消防局・兵庫県警・自衛隊・日本気象協会や『しあわせ運べるように』の作者である臼井真先生など、様々な立場の方々が「次世代へ伝えることができるなら」と協力してくださったからこそ、本学だけの実施では実現できなかった多くのプログラム(講演会・ワークショップなど)を盛り込むことができました。まさに、防災の原点である「人のつながりの大切さ」を実感した活動でした。


防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

私の課題・目標は「自分だけがつながるのではなく、いろんな人をつなげることができるプラットフォームのような存在になる」ことです。高校・大学時代から、防災・減災に取り組む様々な分野の方々と知り合い、自分の視野を広げることができました。
近年、全国各地で防災やボランティアに関わる学生団体がたくさん発足しています。私が学生の時と比べものにならないくらいアクティブな若者が多いと感じてる一方、思いをもった若者たちが「点」で活動をしている現状を知り、少しでも多くの若者(次世代を担う人たち)に「つながる場」を設けたいと思うようになりました。
コロナ禍で普及したオンラインツールを用いて、全国の学生がつながり、防災・減災を学び・発信することができるような場になれば・・と、東北福祉大学・工学院大学と本学で作るTKK3大学連携事業の一環として「東日本大震災から10年 未来へ思いを紡ぐ大学生プロジェクト」を2020年度に企画。震災から学び伝える活動の中で、学生たちがいろんな方とつながることができる場になるように、継続していきたいと思います。


TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

昨年の秋に双子を出産し日々育児を勉強中ですが、この子達を守るためにも防災・減災活動に関わり続けたいという思いがより一層強くなりました。ふとした時に「災害発生時、私1人で乳幼児2人の命を守ることができるのだろうか?誰かに力を借りないといけないかも…」と、防災啓発に携わる身でありながらも不安に思うようになり、みんなで取り組む安全・安心な社会づくりの大切さを改めて感じました。
また、「防災」は、学際的な学びであると教わってきましたが、TEAM防災ジャパンのサイトを見ていると、本当にそうだ…と実感することができました。専門家の方だけではなく、ライフワークの一環で活躍されている方々も多くいらっしゃることがわかります。
「大切な家族(ひと)・まちを守りたい」そういう思いをもった人たちが、このサイトにアクセスすることで「1人じゃないんだ。私も家族・地域を守るためにできることから始めてみよう」と思ってもらえるような「防災のきっかけの場」であり続けることを期待しています。