
2017年2月23日
宮永正稔 (みやながまさとし)
広島県自主防災アドバイザー
広島市安佐南区祇園学区自主防災連合会会長
救急救命士(応急手当指導員)、防災士、一般財団法人 日本防火・防災協会非常勤講師、一般財団法人 日本消防設備安全センター非常勤講師、マツダ防災アドバイザー
・防災に踏み込んだ(取り組み始めた)きっかけは?
消防職員として通信部門(消防無線・防災行政無線・通信指令管制システム)に長年携わっていましたが、救急救命士法制定の翌年救急救命士資格を取得し第一線の救急現場で2万回を超える出動を経験しました。その間、地元広島の災害や平成7年の阪神・淡路大震災に衝撃を受け、防災・減災に向け取り組みを広げてきました。
その後、消防署の防災担当者として自主防災会の育成指導を中心に業務にあたっていましたが、退職前年の平成23年に発生した東日本大震災で消防緊急援助隊の派遣業務に携わり、ますます防災・減災への思いが強くなりました。
・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
応急手当指導をした方からご連絡をいただいたのですが、ヨット内で40代の仲間が突然心肺停止になり、マリーナのAEDでみごとに社会復帰させたことを聞いた時、やったと思いました。
残念なことは、平成26年8月20日の広島豪雨災害で大きな被害があったことです。77人の方々が亡くなられていますが、この中には被災した子供を救出中、土石流に流されて殉職した元部下の消防士も含まれています。
・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
防災・防犯の地域活動は、「自助」「近助」「民助」すなわち「つながり」と言われます。しかしながら、回覧板や行事のお知らせは町内会加入世帯しか回らず、防災訓練のお知らせも掲示板以外には、非加入世帯には回らないのです。
今、私たち自主防災会連合会で作った「防災マップ」を非加入世帯へどのように配布したらよいか苦慮しています。マンションの増加に伴い単独の管理組合が増え、さらにはご近所と関わりたくないという方達も多く、年々下降状態の町内会加入率をいかに増やすかが当面の課題です。
・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。
私の学区内にある広島経済大学興動館東北支援プロジェクトの学生さんを紹介したいと思います。東日本大震災ボランティア事業をはじめ、県内小学校への防災出前講座、広島経済大学ミニFM放送局ハムスターなど多彩な活動を繰り広げている熱い大学生の集団です。代表の藤原亮君を推薦します。
・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
全国の防災・減災の人名図鑑(つながり)として、あの人に聞けば、あの方に講演してもらえば、という利用が期待できます。
また、いつも最新の情報を配信していただけるのでとても有用なサイトです。今後もよろしくお願いします。