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運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

田中佐和子(たなか・さわこ)

2015年7月31日

田中佐和子(たなか・さわこ)

認定特定非営利活動法人NPO高知市民会議 事務局長

生年月日:1962年8月
31年間務めた高知県庁を2015年3月末で退職。
現在、認定特定非営利活動法人NPO高知市民会議 事務局長

・地域防災にはまったきっかけは?

2004年、高知県で初めての試みとして県職員が地域に出て、地域の課題を解決することを使命とする地域支援企画員制度が始まり、当時、県の職員であった私は、春野町(現在の高知市)に4年間駐在したことをきっかけに地域防災活動に携わることになりました。
春野町は、沿岸部に位置していることから、自治会単位での自主防災組織の設立が喫緊の課題でしたが、私が赴任した当時、組織率は世帯全体の約2割程度で、住民のみなさんは防災意識はありながらも具体的に何をどうしたら良いのか?がわからない状況にありました。


・地域防災に関わって、改めて大切だと感じたことは?

1)災害に対し、正しく理解し、知識を持つこと。
春野町に赴任して最初に行ったことは、高知大学の岡村教授にご協力を頂き、19自治会ごとに地区の点検や防災講演会を開催し、まずは自分の住んでいるまちが災害時にどのような状況になるのか?被害を少しでも減らすには一体何をしなければならないか?などを自治会ごとに考えてもらうことを行いました。その結果4年後には自主防災組織率が8割を超えるほどになりました。

2)地域全体を巻き込んだ訓練等を行うこと。
2019年に春野中学校(町内で1校)で、防災学習の時間を設けてもらい、地区の自主防災組織の人たちと一緒に地域を点検し、防災地図を作成するという授業を町内全体で行いました。自分の住んでいる地区の避難場所はどこなのか?避難経路にはどんな障害等があるのか?避難場所まで逃げるにはどのくらい時間を要するのか?等など。このことを通じて、生徒たちは、自分の住んでいる地域を知ると同時に、地域住民との交流にも繋がりました。
さらに町内全体を巻き込んで大々的に行ったこの訓練は、合併前の春野町の記録として後世に伝えるために、冊子にして、全戸配布しました。


・地域防災・減災に取り組んでみて感じる今の社会課題は?

社会課題とまで言えるのかどうかわかりませんが、障害者や高齢者など避難に支援を要する人、いわゆる災害時要配慮者を地域でどう助けていくのか?ということ。
東日本大震災でも、多くの消防職員や民生委員がこれらの方々を助けようとして犠牲になっています。日頃から、地域の自主防災組織等において、あの人はどこで寝ているとか、この人は一人暮らしであるとか要配慮者の情報を地域で共有することが大事なことだと思います。
また、災害時要配慮者を交えての防災訓練など、希薄になりつつある地域の支えあいや見守り活動が、一人でも多くの命を助けることに繋がると思います。


・TEAM防災ジャパンの一員に推薦!という方をご紹介ください。

ご紹介したいのは、淡路島にある北淡震災記念公園の副館長である米山正幸氏です。米山さんは、阪神淡路大震災の時に、北淡町(現在の淡路市)の消防団として、地域の皆さんを救出した経験をもとに、被害を最小限にくい止めるには普段の地域のつながりが大切であることを訴える語りべとしても全国で活躍されておられる方です。
ぜひTEAM防災ジャパンの一員に推薦したいと思います。


・TEAM防災ジャパンへの想い、メッセージをお願いいたします。

ここに投稿されているすべての方々の活動が繋がったら、ものすごいパワーとなるのではないでしょうか?小さい輪から大きな輪へと地域防災の輪が広がることを期待しています。