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運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

藤岡達也(ふじおか・たつや)

2017年1月16日

藤岡達也(ふじおか・たつや)

滋賀大学教育学部教授、東北大学災害科学国際研究所客員教授

出身地:大阪府出身
最近の防災・減災活動:
[講演]滋賀県教育委員会・鳥取県教育委員会・三重県教育委員会他防災・減災に関する講演は多数。
[著書]「持続可能な社会をつくる防災教育」、「環境教育からみた自然災害・自然景観」(協同出版)他多数。

・防災に踏み込んだ(取り組み始めた)きっかけは?

従来、地質学・地理学をベースとした環境教育に取り組んでおり、「自然と人間との関わり」をテーマとする中で、必然的に自然災害・防災教育を専門としていた(博士論文は大阪の沖積平野における古環境復元による水害に関する歴史的展開を取り扱う)。しかし、阪神淡路大震災を経験し、自分の専門研究は何だったのか、と愕然とする。その後、新潟県に異動しても新潟福島豪雨、中越地震、中越沖地震、18豪雪を経験し、防災・減災から逃げられなくなった。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

2004年新潟福島豪雨、中越地震時に自分の専門性と教育学部の立場から、大学に組織的な学生によるボランティア体制をつくり、被災地の学校の支援・復興に取り組んだ。これを教訓として、次に生じる大規模災害を想定し、学内に災害対策危機管理室を立ち上げ、教育行政、教育現場、大学での連携システムによる有事の際の学校・教育委員会・大学の連絡、学生ボランティア募集、公用車による支援・復旧体制を構築した。幸か不幸か、これが2007年の中越沖地震時にスムーズな働きを見せた。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

防災・減災を通して、かつてのような地域の中での結び付きが強くなっている(特に被災地で)。また、学校と地域とのつながりも東日本大震災を教訓として、一層強くなっていることは、今日、学校・教員だけで子供達を守ったり、生きる力を育成したりすることに限界があるだけに重要である。しかし、責任感の強い学校長や教員の役割が増え、教職員は学校教育に加え、家庭教育、地域教育のどこまで関わるべきか、課題が多い。さらに地域の自然環境をもっと知ること、支援する立場になることも考え、他地域の自然災害にも関心を持つことが地域全体で求められる。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

仕事柄、各地域や団体から講演を依頼されることが多い。各地域での今後の防災・減災についての意見・情報交換も重要であり、さらにその後も連絡を取り、新たなつながりが広がることが一般的である。しかし、なぜか自分の講演後、その地域で自然災害が発生する。昨年では熊本県も鳥取県も例外ではなかった。特に各教育委員会の災害発生後の県民や子供たちへの姿勢等、大きな刺激を受けた。県の防災副読本の作成や講演の機会があった場合、教育行政とは、その後もフォロー的につながるように意識している。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

申し訳ありませんが、今回初めて知りました。改めて、皆様、様々な地域で、立場から防災・減災に取り組んでいることを知りました。ただ、TEAM防災ジャパンサイトの方も、もっと防災教育を研究領域として取り組んでいる研究者とネットを広げる必要があるのでは、と感じました。