まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

金子三佳子(かねこ・みかこ)

アイリス行政書士事務所 代表、災害復興まちづくり支援機構 事務局員

出身地:東京都杉並区
最近の防災・減災活動:東日本大震災の被災地である岩手県大船渡市末崎町細浦地区において復興まちづくりに参画しております。

・防災に取り組み始めたきっかけは?

2011年3月11日、東京も大きく揺れました。あの衝撃は、後にも先にも経験したことのないものでした。社会が変わる、そう直感したことを覚えています。行政書士として企業の事業サポートを業としておりましたので、企業の危機管理の観点からBCP(事業継続計画)の策定支援をはじめました。BCPを策定するうちに、中小企業のBCPにとって地域コミュニティの復興は不可欠なものであることに気付き、そこから地域の防災・減災・まちづくりへと関心がスライドしていきました。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

現在、東日本大震災の被災地において復興まちづくりに参画をしております。あるとき、住民の方からこんな言葉をかけていただきました。
「震災はつらい出来事でした。でも、失ったものばかりではないのですよ。震災直後は多くのボランティアさんが助けてくれました。今もこうして毎月あなた方が来てくれる。震災がなければ出会うことがなかった人と出会うことができました。震災前は自分たちの地域のことしか考えていなかったけれど、今は、どこかで災害があれば、何か自分にできることはないかと考えるようになりました。震災があって私は地域の外とつながった。得たものもあったのです。」
つらく悲しい出来事に直面し、それでも「得たものがあった」と言える強さに感動しながら、防災の輪が着実に広がっていると感じた言葉でした。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

東京には多種多様な人々が生活をしており、それぞれが何らかの共通項で集団的なつながりをもっています。それをコミュニティと呼ぶならば、コミュニティ同士をつなぐことが課題かと思います。たとえば、外国人。彼らには彼らのコミュニティがありますが、それらと日本人住民のコミュニティとがつながっているでしょうか。言葉、文化、生活習慣など様々な面で異なる住民がともに生活している東京。少数者はともすれば災害時に支援を要する人になりますが、平常時からお互いを理解しコミュニケーションできる素地をつくっておけば、彼らもまた支援する側・防災活動の力になれるはずです。コミュニティの形成は容易ではありませんが、コミュニティ同士をつなぎ、それを力にしていくことは可能なのではないかと考えています。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

災害復興まちづくり支援機構は、様々な専門家士業で構成される団体で、弁護士、司法書士、技術士、不動産鑑定士、建築士などの士業がそれぞれの専門性を活かしあい、東京都の防災や被災地のまちづくり支援に取り組んでいます。災害という非常事態に際し、各専門家がお互いの専門性を尊重し、しかし、そこにこだわることなく知恵を出し合って挑んでいこう、という理念に共感し、参画いたしました。現在、機構の事務局員として活動しておりますが、ここで出会った方々に多くのことを学ばせていただいております。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

防災というキーワードで様々な立場の方々が様々な切り口で参加されており、とても興味深く、多くの刺激をいただきました。災害を避けることはできません。いかに減災し、いかに復興していくか。そこで力を発揮するのは「つながり」であろうと思います。ここでのつながりが有機的な結びつきに発展できたならば、これは大きな力になるのではないかと期待しています。