リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
寄稿者様への御連絡は、各御所属先へお問い合わせください。
高木 伸安(たかぎのぶやす)
七尾市企画振興部地域づくり支援課
- 主な活動地域
- 石川県 七尾市
防災を取り組み始めたきっかけは?
これまで防災士の資格取得や地域活動を通じ、個人的に防災に取り組んできた。しかし、本格的に災害対応の最前線に立つ契機となったのは、令和6年能登半島地震である。 発災後、七尾市社会福祉協議会が主体となり「七尾市災害ボランティアセンター」が立ち上がり、私は市から派遣されたリエゾンとして常駐した。全国から集まる膨大な支援と、複雑化する被災現場のニーズを繋ぐ日々の活動は、平時の想定を遥かに超える、圧倒的で計り知れないスケールの経験となった。ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
全てが未経験で、1週間先の計画すら外れる毎日であった。特に深刻だったのが災害廃棄物の運搬である。 仮置場周辺で2〜3時間待ちの大渋滞が起き、トラックが戻らず現場のボランティアが待機を余儀なくされる課題に直面した。 そこで、運搬前に一旦ごみを集約する通称「仮々置場」を、各地域で市の大型駐車場に急遽設置した。トラックの往復がスムーズになり、1日の完了件数が大幅に伸びた。 この市有地の確保に加え、市災害対策本部の情報や決定事項、災害にかかる補助金など、社協単独では得られない行政情報を迅速に共有し運営に反映させることができた。これも市から派遣されたリエゾンだからこそ実現できたことである。防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
防災における「つながり」の課題は二つある。 一つは支援者間の連携だ。災害ボランティアセンターに行政のリエゾンが常駐しない事例は多く、これでは社協やNPO等との実効的な連携は難しい。国にはリエゾン配置を含め、三者が円滑に協働できる仕組み作りを推奨してほしい。 二つ目は被災地と支援のつながりだ。発災当初は全国からのボランティアの支援が必要だが、状況が落ち着けば、地元住民自身がボランティアとして復旧復興に携わる意識転換が不可欠となる。これは将来、他地域での災害時に支援へ出向く人材の育成にも直結する。 国には、地元ボランティアの啓発や育成を後押しする補助制度を含めた仕組み作りを考えてほしい。TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
今回、TEAM防災ジャパン関係者の皆様から寄稿の機会をいただいたことに、心から感謝している。 本サイトは、全国で活躍する防災の担い手を応援し、育む素晴らしい場である。このご縁を機に、リエゾンとして現場で感じた思いが広く共有され、共感の輪が広がることを願っている。 そして、これからの地域防災を共に支え合う仲間が、全国に少しでも増えていくことを期待したい。- 関連タグ
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