リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
藤城信幸(ふじしろのぶゆき)
田原市教育委員会 共育コーディネーター
元愛知県田原市立和地小学校長
- 主な活動地域
- 広島県 全域
- 最近の防災・減災活動
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生年月日:1954年5月21日
出身地:愛知県田原市
最近の防災・減災活動:
「渥美半島の表浜集落における宝永地震の被害状況と海食崖との関係」 2008 田原市博物館研究紀要第3号 p64-100
「田原市における1944年の昭和東南海地震の被害状況について」 2013 田原市博物館研究紀要第6号 p84-102
「渥美半島の過去の地震・津波から学ぶ」 2012 東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター第5回シンポジウム 於 豊橋技術科学大学
「渥美半島の過去の地震・津波防災 -地形・地質との関わり合いから読み取る-」 2012 中日新聞主催防災講演会、2013 田原市防災カレッジ 等
・防災に取り組み始めたきっかけは?
古文書に記された宝永地震(1707年)の被害状況を整理し、浜名湖西岸から伊良湖岬までの表浜集落の津波被害と海食崖の形状との関連を考察して、2008年に地元の田原市博物館研究紀要に発表しました。2011年の東日本大震災の津波被害を契機に研究報告が注目され、地震・津波防災講演会にも呼ばれるようになりました。その後も、渥美半島の地形発達史(地形・地質)と結び付けた防災教育資料の作成を継続してきました。・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
愛知県から委嘱された和地小学校「防災キャンプ」に向けて、学校・地域・PTA、市役所職員による実行委員会を何度も開き、役割と活動内容の協議を重ねました。2012年の夏休みに開催した防災キャンプの様子は、NHK名古屋の特番として9月に放映されました。2014年の東海・北陸小中学校校長会富山大会で、『学校・家庭・地域が一体となった地震防災教育と防災計画』について、3年間の取組を分科会で発表する機会を得ました。・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
退職後は、田原市教育委員会の共育コーディネーターとして、市内5小学校の防災キャンプを支援してきましたが、2012年からの始まった防災キャンプも形骸化・省力化が見え始めました。学校と地域やPTA、行政が協働し「横のつながり」を強化した防災キャンプの再構築をめざしています。東日本大震災から6年、各校の地震の様子を知る教員が転出することにより情報が途切れ、「縦のつながり」も失われてきたことを憂慮しています。・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。
田原市では、防災キャンプ発足当初から5年にわたって、京都大学大学院・地球環境学堂・資源循環学廊助教授の奥村与志弘先生に防災教育のご指導をいただいています。震災関連死をなくしたいという先生の思いから、子どもたちに避難所生活に関する講話を各小学校で分かりやすく話していただくなど、精力的に関わっていただいています。・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
学校勤務のかたわら渥美半島の地形発達史を調べ、地形・地質と人々の生活との関わりをまとめ、田原市博物館の研究紀要等に発表してきました。これまでの成果を公表できる場として、本サイトを活用させていただけることをお願いいたします。ご要望があれば、いつでも資料等を提供いたしたいと思います。- 関連タグ
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