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- 主な活動地域
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東京都 全域
- 最近の防災・減災活動
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生年月日:1971年1月16日
出身地:静岡市(旧蒲原町)
最近の防災・減災活動:災害トイレ対応・災害時の女性のトイレ問題などについて講演多数。第3回日本トイレひと大賞(2018)受賞 「トイレに行きたくない」状況をいかに回避するか考える災害トイレ研究」
・防災に取り組み始めたきっかけは?
廃棄物研究者として、災害廃棄物処理研究を進めていました。きっかけになったのは、2000年9月に起こった東海豪雨です。一晩降った雨によって、多くの友人の車や家財がごみになってしまいました。つい昨日まで使っていた冷蔵庫やエアコンが、いきなりごみになってしまう状況を目の当たりにして、こう言った災害ごみの発生抑制のためにはどうしたら良いかという視点で、防災研究に取り組むことになりました。
・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
災害廃棄物処理研究のために東日本大震災の被災地を訪れた際、携帯トイレを使用したり、仮設トイレを使用したりして、被災者のみならずボランティアなどのトイレの確保が極めて重要だと気づきました。災害によって停電・断水している地域での、トイレ問題は深刻です。そこで、災害トイレ研究を始めました。現在は、地域防災員や行政職員などを対象とした研修会講師の機会が増え、自宅や職場への携帯トイレの備蓄を呼びかけています。
・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
災害トイレは、避難所でのトイレの確保と運営、自宅避難用の携帯トイレ備蓄、仮設トイレのし尿汲取りや使用済み携帯トイレ収集など、行政による公助だけではなく、共助、自助活動の部分が多いと考えています。しかし、災害時の自分自身のトイレの確保も、行政が必ず用意してくれるものという意識があるように思います。災害に備える防災活動と災害対応は、行政だけの仕事ではありません。それを伝えることが重要かつ難しいと感じています。
・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。
私は、災害調査後も、できる限り被災地を訪問するようにしています。調査でお世話になった被災者や行政、事業者の方々と繋がっていたいからです。その中でも、災害トイレ調査のためのアンケートに答えてくれた石巻市の千葉眸さんは、今や私の母親のような存在です。彼女の機転や調整能力によって救われた避難者も多く、彼女を通じて多くの石巻市の皆さんとも知り合いました。災害対応の状況や復興の過程について、現在も生の声を聞き続けています。
・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
地球温暖化も防止には程遠く、残念ながら今後は、水害件数はどんどん増加し、台風の威力もどんどん大きくなると予想されます。その災害対応は行政の公助だけでは絶対に無理で、むしろ住民自らの自助によるところが極めて大きいです。このサイトで様々な立場の個人や団体が繋がっていくことは、自助能力向上に非常に貢献するものと期待されます。私も皆さんと繋がっていきたいと思います。よろしくお願いいたします!
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