リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
谷山二朗(たにやまじろう)
大成建設株式会社 社長室長 常務執行役員
- 主な活動地域
- 東京都 全域
- 最近の防災・減災活動
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生年月日:1956年4月8日
出身地:東京都
最近の防災・減災活動:2017年度 台風21号による湘南地区緊急海岸防災工事
2018年度 西日本豪雨による山陽地方緊急鉄道防災工事
2019年度 台風19号による堤防決壊復旧・橋梁復旧による緊急河川防災工事
東京都調整池工事、関東地方地下調整池工事、東海地方雨水幹線工事・都市部における洪水調整施設として地下にシールドで貯留管を設置する都市洪水防災工事を施工 いずれも大成建設土木本部土木部長として管理的立場で対応 - ソーシャルリンク
防災を取り組み始めたきっかけは?
きっかけは、「荒川第一調整池」や「堀切菖蒲水門工事」を担当した事です。 荒川第一調整池工事は荒川の洪水調整機能となる調整池を埼玉県に築造する工事の内、排水機場工事や排水施設工事を、堀切菖蒲水門は綾瀬川の激甚災害対策事業として綾瀬川に全幅水門を新設する工事を担当しました。 現在東京の下町が大規模な降雨災害に対して守られているのは、堀切菖蒲水門が設置された綾瀬川と接続する荒川放水路によるところが大であり非常に意義のある工事に携われたと感じています。ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
緊急防災工事にも多数携わってきましたが、緊急防災工事は、先ず現状の把握が困難な場合がほとんどでした。そこで私は自ら実際に現地に行って困っている施設管理担当者と直に話をし意思疎通を図りながら、当社の担当者を含む全員の陣頭指揮をとりました。 当然の事ですが、事の重要性を鑑みて早期復旧を実現する為に昼夜で工事を行う事になりますが、安全を第一で、労働環境もしっかり守らなければなりません。緊急防災工事を通して感じられたのは、工事に携わる全員が地元住民の為に何とかして早く復旧させたいという一致団結した強い意志と使命感を持って対応してくれた事です。 発注者も請負者も一体となって取り組んだ結果として無事工事が完了した時の達成感は非常に大きなものがありました。防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
施工業者の立場としての意見になりますが、緊急防災対策は如何に事前に対策を準備しておくかが大切であり、それは人的な「つながり」を日常から持っておくことにつながります。現状では弊社は企業間のつながりとして、日建連を初めとしていくつかの企業者と防災協定を結ぶことで対応しています。 また、弊社内においても全社をあげたBCP訓練を行い、企業者と一体となった訓練を通じて緊急時に備えています。ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!
近年災害が多発しており、一昨年からの緊急工事を通じて特に山陽地方復旧工事では鉄道会社の皆さんと、昨年の河川堤防復旧工事では国土交通省北陸地方整備局、橋梁仮復旧工事では国土交通省関東地方整備局の皆さんと一緒に意義ある工事に携われた事は、防災に貢献ができ、また、今後の連携につながることからも本当に良かったと思います。 紙面を通じて御礼申し上げます。TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
昨今地球温暖化が原因と思われる想定外の気象現象、台風の強大化や線状降雨帯による予期せぬ降雨災害などが多発しています。また首都直下地震や南海トラフ地震などによる災害も想定されています。そこで求められるのは組織と組織のつながりであり最終的に人と人の「つながり」であると思います。 今後も本サイトの防災減災に対するますますの貢献を期待致します。- 関連タグ
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