リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
山本 隆(やまもとたかし)
ピースボート災害ボランティアセンター 代表理事
民間防災および被災地支援ネットワーク(CVN) 事務局
- 主な活動地域
- 東京都 新宿区
- 最近の防災・減災活動
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生年月日:1970年7月20日
出身地:兵庫県西宮市
最近の防災・減災活動:第3回国連防災世界会議オーガナイジングパートナー、ピースボート災害ボランティアセンターとしての防災ワークショップ開催
・地域防災にはまったきっかけは?
1995年の阪神淡路大震災では西宮の実家が被災しその後、ピースボートのスタッフとして約3ヶ月間神戸市長田区で震災ボランティアの活動を行いました。2011年の東日本大震災をきっかけに、より長期的な震災支援と防災の取り組みを行えるように、ピースボート災害ボランティアセンター(PBV)を設立。その代表理事となり、現在はそのPBVの活動の一環として家庭向け防災ワークショップ「わが家の災害対応入門」や災害ボランティアの育成などを行っています。・地域防災に関わって、改めて大切だと感じたことは?
国連防災世界会議に参加していても感じたことですが、日本では防災と言うとどうしても建物の強化や防潮堤の建設など「ハード」面、インフラ整備面が強調されがちです。もちろんそういった部分も大切なのですが、結局人間の命を守ると言うのは災害時にその「人」がどういった行動をとるのか、どういった知識や準備をしているのかという「ソフト」面が重要になってくるのではないでしょうか。そういう面ではまだまだ、「防災」や「減災」での「ソフト」面での取り組みが重要だと思っています。・地域防災・減災に取り組んでみて感じる今の社会課題は?
東日本大震災や、ここ数年日本国内で起こっている「水害、土砂災害」の支援活動、特に災害ボランティアの派遣などをPBVでは継続的に行っているのですが、その現場や被災地を回ってみるとやはり、日本の「地方」が抱えている問題が大きく感じられます。以前までであれば、被災時に地域が助けあって「復旧、復興」の取り組みを行うことができた地域が、人口が減少し、なかなか、自分たちの地域の力だけでは「復旧、復興」向かっていけない。そういう中で災害ボランティアの重要性は高まっているのですが、「防災、減災」を考えると災害ボランティアと言った「外」からの力を強化することは必要なのですが、根本的な「地方」の問題を解決していかないと、今後より大きな被害を出してしまうことになってしまうと思います。・TEAM防災ジャパンの一員に推薦!という方をご紹介ください。
特定非営利活動法人 CWS JAPAN事務局長の小美野剛さんを推薦します。 CWS JAPANはPBVと一緒に国連防災世界会議に向けたネットワークJCC2015の事務局を担当され、国連の防災組織UNISDRとも関係が深く、国際的な防災の取り組みにも深く関わっておられる方です。・TEAM防災ジャパンへの想い、メッセージをお願いいたします。
一人ひとりの意識、知識や経験を高めていくことと、災害時に機能するネットワークや人のつながりを作っていくことが災害から人の命を守っていくための最大のアプローチだと考えています。これからもともにそういった意識やネットワークを強めていきましょう。- 関連タグ
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