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内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

佐藤尚之(さとうなおゆき)

コミュニケーション・ディレクター

一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事
復興庁政策参与
独立行政法人「国際交流基金」理事
CVN(民間防災及び被災地支援ネットワーク)メンバー
株式会社「ツナグ」代表取締役

主な活動地域
東京都 全域
最近の防災・減災活動

生年月日:1961年6月1日
出身地:東京都
最近の防災・減災活動:
助けあいジャパン活動、仙台国連防災会議参加、CVN定例会

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・地域防災にはまったきっかけは?

ボクは阪神大震災の被災者なので(当時神戸在住)、やはりそのときの体験が大きいですね。ボクが住んでいた地区は震災当日夜に電気が復旧しました。で、いそいそとテレビをつけたんだけど、全国放送は「いまこの規模の地震が東京で起こったらどうなるか」みたいなふざけた特集をやってるし(震災当日ですよ!)、ローカル局もあたふたしてて情報が少なかった。被災者が知りたいのは地域の情報です。でもそれはテレビでは無理なんですね。仕方ないから倒れた家具の中からマックを掘り出してインターネットにつなぎました(当時はまだダイアルアップでした)。まだグーグルができる前の話です。なのでリンクを辿り辿ってようやく神戸から発信している個人サイトに行き着きました(まだ日本に個人サイトが100もなかった時代です)。そこで個人の目を通した地域の被害状況や個人体験談を読んで、なんだか「自分だけじゃない」とホッと安堵したのを覚えています。この「安堵」が精神的に大きかった。なによりの「支援」でした。そういう意味で「地域」という単位が実はなにより大切だし、そこでしか解決が出来ないことが山ほどある、ということを実感したんだと思います。

・地域防災に関わって、改めて大切だと感じたことは?

阪神大震災の体験と、311での支援体験で、あらためて「情報はライフラインだ」という思いを強くしています。震災当日のあの「情報に対する飢餓感」はハンパないです。その多寡によって安堵もするしパニックにもなる。支援する側も同じですよね。情報がなければどこに動いていいかもわかりません。つまり「直近の地域情報」が本当に必要なのです。特に東北みたいに地域が離れて分散している土地だと孤立問題も起こります。地域という一単位で固まることも大切だけど、地域同士の情報連携がないと助かるものも助からない。それらも含めて「情報が大切」だと強く思っています。

・地域防災・減災に取り組んでみて感じる今の社会課題は?

個人ボランティアがすばらしく機能したのが今回の311でしたが、機動力という面で「企業という塊でのボランティア活動」がより認知されたのも大きかったと思います。やはり社員たちが塊で地域に入ってくれるのは(統率もされているし目的もしっかりしているので)ものすごく役立つなぁという印象です。お隣の韓国で一社一村運動というのがあって、ある企業とある村が結びついて、なにか災害が起こったらその企業がその村を責任を持って支援する、みたいな活動をしているそうです。なにかそういう「普段からの結びつき」を地域と企業が持っていることってとても大切なんじゃないかと思っています。また、同じ意味で、企業同士も普段からの結びつきを持っていると、いざというときに動けたり助けあえたりします。災害が起こってから「はじめましてー」ではなく、普段からの結びつきを推し進める必要があると思っています。

・TEAM防災ジャパンの一員に推薦!という方をご紹介ください。

前項で書きましたが、普段からの結びつきを企業同士がもつことの必要性を強く感じます。先進事例として、仙台のビルワークさんと東京の光和さんの例があります。「大規模災害時相互援助協定」と銘打って二社が普段から結びついていることで、緊急時に焦って連絡を取り合うことなく、相互に人的・物的支援を行い、人を守り、企業を守ることへ繋げていくことが可能になります。その取り組みを推し進めた納庄貴光さんをご紹介したいと思います。きっと地域防災に関する知見を企業目線から共有してくれると思います。

・TEAM防災ジャパンへの想い、メッセージをお願いいたします。

災害っていつ起こるかわからない分、先延ばしにされがちです。「待ったなし」の気持ちで日々緊張して取り組みたいと思っています。そういう意味で、こういうTEAMは心強いことこの上ないですね。
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