プラン名 |
災害弱者と共に活動 ~モノづくり防災教育~ |
プランの対象 |
高等学校の部 |
目的 |
地域防災の「質」の向上として、災害時要援護者対策に重点を置き、要援護者対策の出発点である「接触と交流」を、かまどベンチづくり等の一連の交流活動により実施する。生徒らが高齢者と共に活動することにより、経験や知恵を学び、高齢者(障害者)理解など防災に対して幅広く深い視野を育てる。
プランでは、高齢者自身の潜在能力を平時の防災活動で発揮していただくことや知恵を教えていただくなど、高齢者にも活躍いただくともに、防災意識の高揚を図り、被災後の心のケア(たくましさ)につなげる。
さらに「手作りかまどベンチ」について、小学校や地域での継続活動をすすめると共に、学校や行政等との連携を探究し、防災教育や防災事業の施策提案を目指す。
2009年度実施プラン「かまどベンチづくり」の発展・追究プラン。
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内容 |
1.高齢者との交流等、活動の事前学習(防災知識、高齢者生活支援、かまど研究等)を実施する。
2.災害時に役立つ「かまどベンチ」を、高齢者(高齢者総合福祉施設入所者)と協働で製作する。
3.かまどベンチづくりの継続普及として、市内の小学生児童や地域の方などと交流製作を実施。継続普及のため、展示、発表等の紹介活動、手引き改訂、活動他団体へのサポートを実施する。
4.行政や他団体との連携方策の探究活動(意見交換会、活動紹介等)を進める。
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成果 |
【1】高齢者とのかまどベンチ交流製作は、高齢者の潜在能力を十分発揮でき、高齢者が経験された防災知識や知恵を継承することに加え、人のあたたかさ、勤勉さや我慢強さ、福祉といった広がり、さらに世代間の気づき、学びなどの効果があり、とても充実した活動となった。
【2】生徒の成長として、防災・減災の意識の高まりだけでなく、命や福祉について考えるようになった。
交流のおかげでいろいろな人と話せるようになった。また製作についても、教えられるようになるまで成長できるなど、自主性、積極性、コミュニケーション能力など様々な面で自信がついた。交流の大切さを生徒自信が感じた活動となった。
【3】防災減災に役立つものづくりを通して、「物」(かまどベンチ)、「食べ物」(炊き出し)、「者」(生徒児童の育成、高齢者のケア、連携協働体制)をつくりあげた。
【4】かまどベンチの製作、活用の取り組みは、どの地域でも活動でき、主体や連携協働パートナーの形態は多様に可能である。本校でも女子生徒が参加、他団体の活動でも女性の参加もあり、老若男女を問わず、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層が参加できる防災活動となった。
【5】特に、災害時には要援護者とされる「高齢者」や「退職シニア層」が参加でき、子どもたちと高齢者の相互の防災意識を交流を通して自然に高めていく防災活動の一モデルプランである。
【6】他の団体へのサポート活動から、車いすの方(障害者の方)も製作から携わっていただいた実践があり、災害時に要援護者とされる方の関わりも多様に可能性を発揮する活動である。
【7】ものづくり体験・炊き出し訓練を通して、災害に対する想像力や減災に対する創造力を豊かにし、災害に対してもたくましく生きる力を身につけ、防災の担い手が拡がっていく効果を持つ。
【8】人と人との絆、つながりを強めるためには「手作り活動(製作のプロセス)」が重要である。手づくり活動(製作活動)を抜きにするとつながりの強化が薄れる。
【9】また活動にあたっては、連携協力パートナーの確保も大切であるが、連携協力側よりも主体側での人を集める方が連帯感や意識は高まる。地域の絆やコミュニティの形成をより高めようとするのであれば、本校の活動のような出前製作型よりも各地域(各団体)主体型で製作する方がよい。(学校教育として実施することは別の意義がある。)
【10】活動紹介やサポートの結果、滋賀県内のみならず、全国各地で活動が普及した。
【11】行政との連携を進めたことにより、滋賀県では「減災協働コミュニティ滋賀モデル推進事業」として、施策展開されることになった。三重県上牧町においても材料を援助するなど動きで展開されることとなった。
【12】施工を容易に、また工期を短縮する「穴あきレンガ」を使用した工法を実施した。
【13】多くの方から意見や助言をもらう中、簡易かまどベンチ(穴あきレンガとパイプによる組立で移動可能)について考案することができた。
【14】かまどベンチ作りを既存の防災活動に組み入れることは、かまどベンチづくりにあわせて他の防災活動を取り入れると、活動への関わり方が多様化し、防災減災活動を活性化させる。
【製作物】
かまどベンチ作り活動の手引き_2011改訂版.pdf
かまどベンチ作り活動の手引き(製作編)_2011改訂版.pdf
かまどベンチ新聞(号外).pdf
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報告資料 |
報告書
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団体紹介 |
本校都市工学科は、土木工学系の学習する学科として、滋賀県内で唯一の設置科となっています。河川や砂防などの社会基盤についての知識や技術をはじめとして、人々の暮らしが安全で快適となるための「まちづくり」に関する学習活動を展開しています。なかでも近年は、地域の安心安全面で地域貢献をしようと、地理情報システム(GIS)を活用した「地域安全マップ」の製作など、特色ある防災教育活動に取り組んでいます。2009年度の「かまどベンチづくり」に引き続きチャレンジプランの認定をいただきました。よろしくお願いいたします。
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連絡先 |
0749-28-2201 |