運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

防災教育チャレンジプラン

防災力の向上を目指す、防災教育活動の情報提供の場

2016年度 愛知県立海翔高等学校

プラン名 海抜0m地帯の街で防災を考える 愛知県立海翔高校(環境防災コースを中心とした)の取組
プランの対象 小学生、中学生、高校生
教職員・保育士等、
地域住民、社会人・一般
防災関係者、全ての人々
目的

本校をとりまく地理的な特性(濃尾平野下流地域の海抜0m地帯)を踏まえ、防災に関する地域社会のリーダーを育成するために、平成27年度に「環境防災コース」が県内で唯一設置された。高校の教育課程では、防災を専門的に学ぶ教科や科目がないため、教師と生徒がともにゼロから防災について学んでいる。

内容

【校内学習】
①聴講授業の開催(弥富市民・保護者を対象に、本校で開催する防災に係わる授業に招待し、生徒とともに協議を行いながら地域について考える。) 
②防災に関する啓発教材開発(防災ソング制作)
③防災教育週間の設定(教科横断的に防災の視点を踏まえた授業の実施)

【校外学習】
①見学会の実施(中部ライフガード TEC2016、名古屋市港防災センター、河川堤防管理工事現場) 
②高大連携講座への参加(愛知工業大学) 
③防災ジョブシャドウィング(海部南部消防署) 
④熊本災害ボランティア(四日市大学との協働事業)

【地域交流の実施】
①小学校の避難訓練協力(近隣の小学校の児童を本校校舎4階へ誘導協力・生徒によるミニ 防災講座) 
②文化祭の一般公開(災害対応者展示、PTAによる豚汁炊き出し無料提供、災害備蓄食料の無料配布) 
③防災訓練への参加(弥富市総合防災訓練におけるボランティアセンター設置訓練での模擬避難所運営協力)
④ボランティアコーディネーター養成講座の開催 (PTA会員も含む地域住民、中学生、高校生を対象とする講座の開催)
⑤小学校への出前授業(防災ソング伝達講習・避難所体験)

【安全管理】
①弥富市との防災協定の締結(「災害時における愛知県海翔高等学校の使用に関する覚書」を交わし、災害時における避難所の使用範囲、鍵の貸与、避難所の開設等に関する条項を盛り込み市との協力関係を強める。) 
②保護者との連絡体制の確立(学校連絡網「きずなネッ ト」(中部電力)加盟)

成果

○体験的な活動を通して、防災への視野が広がり、これまで学習した内容について理解を深めることができた。
○防災に関する知識の習得や経験・体験を積み重ねることで、生徒の探究心が高まり、学習の楽しさを実感することができた。
○災害時に自分や周囲の人々の身を守るためには、どのような活動をすればいいのかを考えることにより、防災意識が高まり、災害対応能力を身に付けることができた。
○見学会への参加や地域との連携を図る取組を通し、本校をとりまく地理的な特性や水害等の想定される災害について、理解を深めることができた。
○地域ぐるみで取り組んだことにより、地域住民の防災意識の高揚の契機となった。
○防災に関する見識を深めることによって、将来の進路選択の意識を高めることができた。
○開発した防災ソングやこれまで学習した内容を活用し、地域の小・中学生を含む住民への防災意識啓発を行うことができた。
○「災害時における愛知県海翔高等学校の使用に関する覚書」を交わすことで、弥富市との協力関係を強めることができた。
○保護者との連絡体制を確立することができた。

報告資料 報告書
団体紹介

本校は、普通科に複数のコース(普通・スポーツ・環境)をもつ総合選択制を取り入れた学校であり、地域社会における防災リーダーや防災意識の高い社会人の育成が必要との考えから、平成27年度より環境コースは、環境防災コースに改められ、防災に関する学校設定科目を中心に系統的な学習に取り組んでいる。青少年赤十字防災教育モデル事業実施校(平成27、28年度:日本赤十字社)、防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業(防災に関すること)に選出されている弥富市からの委託協力校(平成27年度:文部科学省委託事業)である。

連絡先 0567-52-3061