運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

防災教育チャレンジプラン

防災力の向上を目指す、防災教育活動の情報提供の場

2022年度 見てみようよ!常総市の会

プラン名 オープンストリートマップでつくる水害6年目の常総市地図
プランの対象 常総市内および市外の一般
目的

・(平成27年関東東北豪雨災害から6年となる常総市において)水害の記憶を次世代に継承する
・水害の記憶の振り返りを、観光振興と抱き合わせた取組で推進する
・コロナ禍状況を踏まえ、リアルイベントだけでなく、これにweb空間の集合知構築を組み合わせたハイブリッド展開で、新しい市民参加防災活動のかたちをつくる

内容

Web上無料オープンプラットフォーム「オープンストリートマップ(OSM)」を水害記憶の風化が進む常総市の水害メモリアルまちあるき地図作りに活用する。実施行程としては、①リアル街歩きイベントを中心市街地・水海道で1回実施し、参加者に街にまだ残る水害の痕跡(影)や街の面白い場所(光)を撮影してもらい、それを街歩き後の振り返り会でOSMにコーディネイターがUPしていく(→痕跡地図の初回作成)。②この地図はweb上にあり、新しい観光情報や災害危険箇所などを随時追加していける。③リアルイベント&振り返り会の模様とOSMについての説明・利用法解説を載せた記録集を作成配布する。

成果

・「オープンストリートマップ(OSM)」を水害メモリアル地図づくりに初めて活用した。このフォーマットは、今後の情報追加・更新に継続して使うことができるため、Web空間上のメモリアル充実化を呼びかけられる、継続的な記憶継承活動のよりどころを得ることができた。
・OSM上のポイント掲載箇所を写真で記録する機会としてイベントを企画し、コロナ禍にあって参加者を集め「水害の痕跡を街中に探す」ウォークの試みを実施できたことは成果だった。
・単に街中の水害痕跡探しだけでなく、参加者の楽しみとして地元の寺での歴史講和をセットにしたことでイベントそのものが好評だった(水害の事実そのものに関心が薄れつつある中で、現在の市民の感覚からみた“愉しみ”の部分と水害記憶継承をセットにすることで記憶継承を図るあり方を確立できた)。

【製作物】
見てみよう 2022年度記録集原稿 0203.pdf

報告資料 報告書
団体紹介

「見てみようよ!常総市の会」は平成 27 年関東東北豪雨で鬼怒川堤防が破堤、市内中心部が大洪水に見舞われた茨城県常総市において、水害の記憶を消し去る復興ではなく、水害記憶を継承しながらの復興を望む市民活動団体として、水害記憶・記録の継承活動、水害常襲地帯としての地域の歴史の勉強会、他県の大規模災害地におけるメモリアル活動の視察などを行ってきた。水害記憶継承活動では、洪水に見舞われた市内の各地(許可を得た場所)に当時の高水位の高さを示すステッカーを貼る参加型スタディツアー「ステッカーツアー」を数年実施してきた。このほか中心地・水海道や2本の一級河川(鬼怒川・小貝川)を舞台にしたガイドウォークやカヌー体験を加えた水害継承イベントを実施してきている。

連絡先 090-1836-9444