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内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

プログラムの見どころをご紹介

[PR-41]津波防災に向けたインフラサウンド観測網の構築と活用

主催団体:高知工科大学
協力団体:日本気象協会、東邦マーカンタイル株式会社、株式会社レソナアレス、 株式会社数理設計研究所、インターステラテクノロジズ株式会社

1.貴団体の防災に係る活動への取組のきっかけ、現在までの取組状況は?

私たちは、インフラサウンドの地球物理学的研究を2005年以降継続してきました。当初は、隕石の地球大気突入に伴う衝撃波音の検出を目的として、低コストでインフラサウンドを検出可能なセンサー開発と、既存センサーを用いた観測等を進めてきました。インフラサウンド観測では、地球上の様々な現象から発生しますが、その多くは災害をもたらすような局地的・大規模な現象で、そのリモートセンシングと防災活用に可能性を感じ、防災活用研究へとシフトしました。地球物理学的な理解を深めるとともに、防災活用のためのシステム開発を進めています。研究拠点の高知工科大学総合研究所インフラサウンド研究室は2017年4月に発足しました。

2.貴団体の取組における「強み」はなんでしょうか。また、強みをいかして、今後どのように防災活動を展開したいとお考えでしょうか?

ヒトが感知できない重低音であるインフラサウンド関連の研究は、音響学の分野でも大変少なく、地球物理学の分野でも僅かです。理工学融合でインフラサウンドの防災活用を進めている研究室はほとんど存在せず、当インフラサウンド研究室は、重点研究室として学内支援を得て、国内インフラサウンド関連研究の拠点としての役割を果たしていく素地が確保されています。また、独自開発のセンサーを既に複数タイプ開発済であり、さらに、2016年度より大型の研究費(セコム科学技術振興財団研究助成)を得て、高知県内に計15地点のインフラサウンド観測網を構築し、県レベルの地域範囲内での日々のデータ蓄積ができている点も大きな強みです。

3.ぼうさいこくたい2019での出展内容やPRポイントを教えてください。伝えたいこと、知ってもらいたいことは何でしょうか?

インフラサウンドは、津波をはじめ、地震、火山噴火、雷、土砂災害、雪崩など、地球物理学的な現象や、人工的な爆発等によって発生するため、インフラサウンドの観測網を構築し日々の変動を連続的に計測できれば、各地域における災害危険性の指標となることが期待されます。ぼうさいこくたいでは、可能な限り多くの防災関係者に「インフラサウンド」という新たなキーワードを知って頂き、地震計の観測網のように、全国にセンサーを配置していく形で観測網の拡充を図り、その防災・減災活用につなげていきたいです。

4.ぼうさいこくたい2019に期待することや、こくたいを通じてつながりたい方々へのメッセージをお願いします!

ぼうさいこくたいでは、参加者層として期待される国、都道府県、市町村など自治体の防災部署関係者や、企業・事業主等として社会インフラをお持ちの方々、開催地の名古屋周辺で地域防災活動を進めておられる住民の方々などに、インフラサウンド観測の導入によって可能となる防災情報について知って頂き、様々な防災関連の方々とともに裾野の広い人的ネットワークを構築していきたいです。インフラサウンドセンサーは家庭に設置可能なサイズであり「地域に1台」のように、1つ観測点が増えるごとに地域全体への防災活用が期待できるものです。ぜひブースにお越しください。