運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

防災教育チャレンジプラン

防災力の向上を目指す、防災教育活動の情報提供の場

2014年度 香川県立盲学校

プラン名 災害弱者と言わせない ! 香川県立盲学校のチャレンジ
プランの対象 幼児児童生徒・教職員・保護者・地域・障がい者
目的

~みなさん、家の中を目を閉じて歩けますか? 目を閉じて街を歩ける自信がありますか?~
災害に備えて、また、災害発生時に視覚障害者が命を守るために自らできること、そして地域の方とともに助け合えることなどを「知識と体験の積み重ね」から探るチャレンジである。

内容

3つの方向からのチャレンジ
1 視覚障害を補う五感の活用…「視覚」以外の感覚の鋭さを生かした防災学習の推進。
2 学校としての教育力の向上…「体験」を通して自然や防災を教えることの研究推進。
3 地域との共生…「総合防災訓練」「防災合宿」を通して地域との相互理解。災害時には本校施設と備蓄を地域に提供し、逆に避難等では支援を受ける「支援体制」を構築。
「公開シンポジウム」では、教育・行政・福祉・報道・交通・通信の災害弱者施策を検討。

成果

1 五感を生かした防災学習…生徒たちは、土砂災害や地震・津波の仕組み、防災設備の仕組みなどについて、視覚以
外の鋭い感覚を生かして感じ取り、音や感触・においなどから災害を予知し、早期対応が
できることを学んだ。

2 教育力の向上…災害の少ない香川では、先生たちも実体験から語ることが困難。視覚障害のある生徒たちに自然災害をどう伝え教えるのか、指導法の工夫を考える機会になった。

3 地域とともに…高齢化した地域住民は、災害時に指定避難所までの移動が困難。盲学校を「ミニ防災拠点化」。「総合防災訓練」「防災合宿」で相互理解を深め、地域の方による校内の「花いっぱい活動」等、心のつながりに発展し、「頼られる盲学校」となった。
先進性 木密・高齢化した海岸域に立地する盲学校の「ミニ防災拠点化」による地域との助け合い。
汎用性 移動動線「ガイドロープ」の実験は、いろいろな防災の場面で活用できる。
波及効果 チャレンジに報道各社が注目、周囲から積極的な支援が得られるはずみになった。

【製作物】
香川県立盲学校.pdf

報告資料 最終報告書(PDF形式)
団体紹介

香川県立盲学校では、視力や視野等視覚に障害がある4~50歳の幼児児童生徒34名が、障害に応じた学習や職業課程の実習等に励んでいる。その約半数は校地内の寄宿舎から通学している。
これまで本校は、PTAや企業の協力による積極的な食糧等の備蓄を推進してきた。また、地域コミュニティと協働する防災訓練や備蓄食糧の試食会、文化祭などの機会を通じて本校防災の取り組みを紹介したりしてきた。
南海トラフ地震による震度6弱以上の確率が58.5%に引き上げられたことを踏まえ、さらなる災害への備えにチャレンジしようとしている。

連絡先 校長 森 雅登 (087)851-3217