運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

防災教育チャレンジプラン

防災力の向上を目指す、防災教育活動の情報提供の場

2017年度 見てみようよ!常総市の会

プラン名 水害の記憶を未来につなげる『ステッカーツアー』運営
プランの対象 市内外一般・大学生
目的

水害の記憶の風化を防ぎ “想定外”の発生可能性を常に共有していける“防災減災に鈍感にならない地域”づくりを推進する。「水害を記録にとどめない(痕跡を消し去る)復興」ではなく、「水害の記憶とともに生きていく復興」の実現のために、防災減災意識を高める目的を持つ。鬼怒川と小貝川に挟まれた常総市は古くより水害常襲地帯であり、古い農家では納屋に船を吊ってあるなど、“備え”をしていた。このステッカーツアー準備段階では、コース造成メンバーチームが参加する形で、研究者の話を聴く「勉強会」も実施し、“水とともに生きてきた”地域の歴史を学ぶ。そのうえで、それらの知恵や教訓を伝えていくきっかけとして、まずは昨年9月の豪雨災害の記憶風化を防ぐ『ステッカーツアー』をスタディツアーとして確立する。これは、今後の、“市民防災力”向上のきっかけになるものである。

内容

2015年9月豪雨による水害被害の記憶を風化させない被災地域の取組として、①水害体験の掘り起し②語り部の発掘・育成③街の各所における洪水高の記録表示(洪水水位高ステッカー表示)を一体のプロセスとした「ステッカーツアーコ ス造成」を行う。これは市内外在住の一般や市内高校生による「ステッカーツアーコース造成チーム」が、市内洪水被災地域を取材し、当時の記憶を語っていただける“語り部”を掘り起こすとともに、当該地域の洪水時水位を聞き出し、それをマップ化、その後、多くのツアー参加者を集めたウォークツアー(語り部のもとを訪れ各ポイントに参加者で水位ステッカーを貼って歩く『ステッカーツアー』)を実施運営するものである。

成果

市街地における洪水水位表示には、「地価が下がる」という懸念から非協力的な方もごく一部いらっしゃる現状ではあるが、地域の歴史を学びつつ将来の防災減災を考えるという我々の基本姿勢は少しずつ理解を得られ始めてきている。また、市外の大学や研究機関との連携も進みつつある。

報告資料 最終報告書(PDF形式)
団体紹介

市民有志団体として発足後、当会主催の勉強会・フィールドワークを通じて参加したいという方々もメンバーとなっている。講師に町興しに経験のある方や観光分野に詳しい方をお招きして指導、助言を頂いている。
他の災害により被災した方々と交流していきたいと考えており、昨年は中越地震により被災した長岡市に行くことができた。
ステッカーツアーの運営以外にも、市と市民の意見交換をする場を設けたり、街歩きスタディマップの作成や水害メモリアル回廊づくりも行っていきたいと考えている。

連絡先 0297-22-7332