防災教育チャレンジプラン

１．中学生が中学校区における地域防災の課題を多面的に洗い出し、その解決策を思考、検討する過程を通して地域を支える意識を育てる。
２．実践的な活動を軸に、３コミュニティーを融合させた、継続可能で実践・実用的な独自の防災訓練プログラムを策定する。
３．段階的な実践活動を意図的に仕組むことで、「いざ！」という時にこそ、地域住民と生徒、教職員双方が互いに顔がわかり、連携し共に行動できる関係性を構築する。

１．南区の災害の危険性と前触れを知る。（講師：新潟大学災害・復興科学研究所教授）
２．過去から学ぶ。（校外学習で中越地震、中越沖地震、新潟・福島豪雨を伝える資料館での学習）
３．地域を支える力を知る。「中越地震　旧山古志村全村避難の真実」（講師：元新潟県警察本部警備部機動隊長）
４．地域住民も一緒に発災直後の避難所運営を考える。（ＨＵＧを活用したＷＳ）
５．地域住民も一緒に中・長期の避難所運営について考える。（さすけなぶる講師によるＷＳ）
６．まとめとふりかえり（地域住民と一緒に避難所運営と今後の防災訓練について考え提言した。）

１．専門家の講演は、校区内の災害の危険性について、地域住民や家族から誤った情報が伝えられていた生徒の認識を一変させた。
２．校外学習では、過去の被災地の資料館を訪問し、見学・体験・講話を通して、生々しい現実を知ることになった。
３．旧山古志村全村避難の話では、災害への対応や地域の復興に生徒の中に、自分たちにも何かできることがあるのではないかという意識が芽生えた。
４．ＨＵＧを通して、避難所には多様な人が集まること、突発的なことが起きることに気づいた。
５．避難所の中・長期化にともなって、避難所の課題が変化すること、対応について公平と公正の違いやさりげなく、すばやく、けむたがらずに、ないものねだりはやめて、ふるさとのように人に接し、避難所を運営する必要性があることに生徒と地域住民が知ることができた。

当校は、２００３年に中学校統廃合により、新しく創設された学校である。生徒は、三地域から通学している。三地域はそれぞれ歴史が古く、商業、果樹栽培、農業と中心をなす生活基盤が違い、生活様式、考え方、気質等に少しずつ違いがある。当校は、この三地域を融合した新しい地域づくりを推進するミッションがある。
校区は輪中地域にあり、65歳以上の高齢者が多い。住民の多くは川を渡って通勤・通学をしており、平日の災害発生時等は中学生の力が求められ、地域の期待は大きい。
中学生も「地域に貢献したい」という強い思いをもち、防災の具体的な知識や技能を身につけたいと考えている。