運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

防災教育チャレンジプラン

2024年度 大阪教育大学附属池田小学校 安全教育部

プラン名 安全科と他教科等を横断することで「地震」を考える
プランの対象 対象者 小学生(低学年) 小学生(中学年) 小学生(高学年) 教職員・保育士等 女性 全ての人々 対象人数 約600人
実施期間 2024年4月より2025年3月まで
目的

このプランは本校の「安全科」のより一層の充実を図ること、本校の取り組みを発信し、安全教育を広めていくことを目的としている。本校の独自教科である「安全科」は、23年前の悲しい事件以後、安全教育を積み重ねたことの一つの成果である。しかし、「安全科」が教科として実施されるようになった当初とは社会背景や児童の実態は異なる。「安全科」のより一層の充実を図るとは、現在の社会に合ったものに変革していくこと、児童の状況に合わせて命を大切に生きていくことのできる力をつけることである。

本校では、「地震」の学習は全学年が必ず行うものと位置付けている。しかし、これまでのカリキュラム表においては、「地震」という言葉のみの記載となっており、系統性等が見えてこなかったり、同じような内容が繰り返されていたりした。2024年度「安全科」では、教科で児童が働かせる見方・考え方や資質・能力について、改めて定義し教員と共通理解した上で実施を試みた。定義することで教員間で共通の目的意識をもって学習に取り組むことができる。また、一部の教員の取り組みではなく学校組織の取り組みになるように、教員と連携することを重点においた。

その成果として、「教科の捉えシート」(本校独自の各教科本質的な学びを意識するために作成されたもの)のアップデート、資質・能力の系統化、地震についての学習の系統性を整理することができた。

内容

【プラン概要】
「地震」をテーマにして、安全科と他教科・学校行事等を横断的に学べるような単元計画を作成していく。その結果、6年間で系統的に地震に対する学びを深めたり広げたりすることができる。このように、本校が災害領域に対する汎用的で実用的な単元計画を作成することは全国の学校が安全教育を実践する際のよりどころとなり、結果各校の安全教育の目的の実現につながると考える。

成果

「チャレンジ」としては、「安全科」の「教科の捉えシート」をアップデートしたことと、他教等横断するために各教科の内容を見直し整理したこと、学校組織として取り組みを進めたことである。

学校において、教員間連携を図りながら実践していくことはとても効果の高いことである。児童の実態に合わせるだけでなく、目的意識を持って教育活動を行うことは学校文化として位置付けることができ、教育活動において持続可能なものになっていく。そして、外部に発信することで各校の取り組みとなり、本校のみの閉じた学びではなくなる。11月には2・6年生が合同で「地震」についての学びを公開し、外部からは異学年で学ぶよさ、各教科横断させながら学ぶよさ、児童の実態に即している点などについて評価いただいた。2025年2月の公開研修会では、今年度の集大成として「安全科」の授業公開は地震をテーマにする。この1年間の取り組みについて外部に発信し、外部評価を受けることにより、本校に閉じた取り組みではなくなると共に、成果発表の場とも捉えられる。

報告資料
団体紹介

大阪教育大学附属池田小学校(以下、本校)は、平成13年に悲惨な事件が発生した学校です。その後安全教育に注力し、平成 21 年教育課程特例校の認定を受け、全国で唯一の「安全科」という教科のある学校です。

連絡先 代表者名 池住祐亮 電話番号 072‐761‐3591 メールアドレス Ikezumi-y50@cc.osaka-kyoiku.ac.jp