運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

防災教育チャレンジプラン

2024年度 石巻市立北上中学校

プラン名 被災地・ふるさと北上から「いのちの尊さ」を発信しよう
プランの対象 対象者 幼児・保育園児・幼稚園児 小学生(低学年・中学年・高学年) 中学生 教職員・保育士等 保護者・PTA 地域住民 高齢者 防災関係者 対象人数 約210人(北上中生48人・小学校62人・地域住民100人)
実施期間 2024年4月より2025年3月まで
目的

<目的>
私たちは、東日本大震災を体験していない世代に入ってきました。そこで、東日本大震災により、ふるさと北上や石巻では、どんなことがあったのか、一人一人の命を未来につなぐために、どのような人々が、どのようなことをしたのかを学ぶ必要があると考えました。そして、今自分がふるさと北上で生きていることの意義を考えるとともに、互いの思いや願いを共有し合いたいと思いました。そして、隣接するこども園や小学校との交流を通して、一人一人の命の尊さについて語り継いでいくことが目標です。

<方法>
命の大切さを学ぶ機会を多種多様な場面で設定する。
園・小学校との連携、交流会を実践する。
石巻市総合防災訓練において、地域の方々から調査した結果を新聞にまとめ、地域に向けて発信した。

<成果>
命の大切さを土台に取り組んだことにより、防災への取り組み方が深まった。
園児や小学生との触れ合いを通して、小さい子どもへの配慮や気遣いが必要であることに気づく生徒が増えた。
地域の方々と協力して調査を行い、発表したことで、地域との連携が密になった。
お年寄りが多い地域のため、有事の際の心構えを持つ生徒が増えた。

内容

<実践内容と方法>
こども園・小学校との交流会
隣接する北上こども園・北上小学校と北上中学校との交流会(毎月1回)
園児・小学生との合同引き渡し訓練の実施

北上希望塾「ど根性ひまわりの栽培」
希望者の募集とひまわり迷路の検討
児童と園児をひまわり畑に招待し、ひまわり迷路で遊ばせる

「いのちの大切さを考える学習」
命の大切さを学ぶ教室(11月実施)
震災遺構での体験活動(11月実施、1・2年対象)
学習内容の発表(8月~、各種弁論・人権作文等)
3.11復興行事「いのちの大切さを考える会」の企画・運営

石巻市総合防災訓練での活動(11月)
石巻市総合防災訓練で、中学生が学んだことをこども園児や小学生、保護者や地域住民に提案

<成果>

生徒の自主的な行動を促し、達成感や反省が次の知恵を生む展開となった。
防災に対する考え方が深まり、命の尊さについて真剣に向き合う生徒が増えた。
生徒が主体的に考え、地域の方々と連携しながら活動を進めたことで、防災意識がより強固なものとなった。

成果

<チャレンジの内容>

「いのちの尊さ」に関する教育活動を位置付けた教科・領域の年間指導計画の作成
北上希望塾(興味・関心がある生徒による学校内の学びの場)、シェークアウト防災訓練や3.11復興行事「いのちの大切さを考える会」等の企画・運営
こども園・小学校との毎月の交流会での連携を通して、合同の避難訓練や引き渡し訓練を実施し、異年齢の良さを認め合う場の設定
地区ごとに震災当時のことや被害状況を調査し、調べたことを地域の方や小学生に伝える

<結果・成果>

幼児から15歳までの長いスパンでの防災教育が明確になった。
「いのちの尊さ」を防災の中心に添え、生徒の心情面を大切に育てることで、命に対して真剣に向き合う生徒が増えた。
地域との連携を強化し、生徒が主体的に防災活動を考える機会が増えた。

報告資料
団体紹介

北上中学校は、宮城県石巻市北上町にあり、北上川の河口に位置し、川、海、山、里が全てそろっている自然に囲まれた学校です。東日本大震災による壊滅的な被害がありましたが、現在は復興がほぼ終了しました。

本校は、こども園と小学校が隣接しているため、異年齢交流を活発に行っています。
中学生は震災の経験がない世代となり、地域も高台に移転したことで災害に対する危機意識が低下し、風化している現状があります。

そこで、園と小学校と連携を図り、さらに命の大切さを考える機会をもち、地域とともに防災について考え、今後の歩むべき道を探り、その「考えを地域に発信することを目的とした取組」を行っています。

連絡先 代表者名:校長・阿部一彦 電話番号:0225-67-2057 メールアドレス:jhskita@city.ishinomaki.lg.jp