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防災関連の最新ニュースをご紹介
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【防災施策】福島県、住宅被害支援へ 本県沖地震、救助法が適用外の市町村
福島県は2月の同県沖地震で被害を受けた住宅の応急修理を巡り、災害救助法が適用されていない市町村にも、同法と同様の支援を行う方針を固めた。損害の割合が10%以上20%未満の「準半壊」以上の世帯が対象で、1世帯当たり最大59万5000円を支給する。県によると、今回の地震の被害は、屋根瓦の落下や壁の亀裂などが多数を占めるが、同法では、損害割合が10%未満の場合、住宅の応急修理の支援策が定められていない。県はこれらの軽微な被害の修繕費も支援する考えで、支援額などは今後、各市町村と協議して決定する方針。また、「被災者生活再建支援法」が適用されている福島、桑折、新地の3市町以外についても、県の被災者住宅再建支援制度を活用。全壊と大規模半壊は同法と同じく住宅の被害程度に応じ基礎支援金と、住宅の再建方法に応じた加算支援金を支給。中規模半壊についても支援を行う方向で調整している。【3月18日 福島民友新聞より】
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【防災施策】南海トラフ地震「臨時情報」、高知14市町村で臨時休校
南海トラフ地震発生の可能性を知らせる気象庁の「臨時情報」が発表された場合、高知県内14市町村が公立小中学校を臨時休校にすると決めていることが朝日新聞の調べでわかった。公立の小中学校を1週間休校にするのは高知市、室戸市など12市町村。いずれも海に面し、南海トラフ地震に関する特別措置法で津波避難対策特別強化地域に指定されている自治体である。いち早く対応を決めた南国市は、2019年11月、市立の全小中学校計18校を休校とする方針を決定。保育施設も民間を含めて休業に合意しているという。休業中に一部の保育施設は子どもを受け入れるが、主に小学校低学年向けの学童保育の対応については検討段階という。高知市は「巨大地震注意」では通常通り開校するが、「警戒」が出ると小中学校計56校を含む市立学校をすべて休校にする。学童保育の受け入れは未定で「検討課題」という。四万十市は住民事前避難対象地域が学区内にある小中計5校を休校にする。一方、内陸にある香美市と大川村は全小中学校を休校にするが、期間を決めていないと回答した。県教育委員会によると、「警戒」が出た場合、県立学校を1週間程度休校とする方針だが、各学校に正式に通知しておらず、詳細は決まっていないということである。【3月18日 朝日新聞より】
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【防災施策】災害時に電動車で支援 長崎市と三菱自販など協定
長崎県長崎市は16日、災害発生時に避難所の電源として電動車を活用するため、長崎三菱自動車販売と三菱自動車と協定を結んだ。災害時、両社が保有する電動車の試乗車などを状況に応じて避難所などへ派遣する。蓄電分とガソリンによる発電分を合わせて、1台で一般家庭約10日分の電力を供給できる。給電の実演もあり、電動車の電力を活用してスマートフォンを充電し、電気ポットや電子レンジなどを作動させた。【3月17日 長崎新聞より】
▼三菱自動車 DENDOコミュニティサポートプログラム
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/carlife/phev/dcsp/ -
【地域防災】災害ボランティアにPCR検査を全額補助/徳島
徳島県は、全国の被災地支援に向かう災害ボランティアに対し、新型コロナウイルスのPCR検査費用を全額補助する。災害ボランティアセンターや災害ボランティア団体、福祉関係団体を通じて県に申し込んだ県内在住者が対象で、検査は出発前と活動後の2回。陰性だった場合と活動後に陽性が確認された場合は、受け入れ側の自治体に県が伝える。県内で災害が発生した場合も同じように運用する。検査は総合衛生コンサルタントの「スペック」が行う。16日に県庁で締結式があり、田中達也社長と飯泉嘉門知事が協定書を交わした。【3月17日 徳島新聞より】
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【防災施策】高齢者避難、個別計画250万人分策定目指す 小此木防災相「共助や公助がある」
政府は来年度から、災害時に高齢者や障害者が避難するための個別計画策定に向け、自治体支援に乗り出す。政府は、要介護度3~5で、浸水想定区域に住む優先度の高い高齢者らを全国約250万人と推計。災害時要支援者の個別避難計画策定に向け、来年度から各自治体に高齢者ら1人当たり7千円分の費用助成を行う。助成するのはケアマネジャーら福祉専門職への報酬で、政府は別府市の取り組みを参考にしている。同市は平成28年度以降、個々の事情に応じたケアプラン(介護サービス計画書)を作成しているケアマネジャーら福祉専門職に着目。防災研修を行った上で7千円分の報酬を出して避難計画の策定を促した。さらに個々の計画案を地域で共有し、隣近所から支援を得られるよう実際に避難訓練を行うなどのプロセスを定めた。同市では要支援者名簿に名前がある高齢者や障害者の半数以上が個別計画を策定済みである。政府は今国会で成立を目指す災害対策基本法改正案で、個別避難計画の策定を自治体の努力義務として規定した。【3月12日 産経新聞より】
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【防災施策】下水汚泥処理で連携、東京都と埼玉県 災害時に越境運搬
東京都と埼玉県は11日、地震など災害時の下水汚泥処理で連携協定を結んだ。どちらかの処理施設が被災して稼働できなくなった場合に、もう一方の施設に越境して汚泥を運び処理する。都道府県間で災害時の下水処理協定を結ぶのは全国初という。下水処理で発生した汚泥は脱水して焼却しており、協定では焼却前の汚泥の運搬を想定。両都県にはどこかの施設が故障した場合に域内の他の施設に汚泥を運ぶ予備体制があるが、災害時の対応力を高めるため都県が異なっても距離が近い施設間で連携することにした。2021年度から受け入れの共同訓練などを進める。【3月11日 日本経済新聞より】
▼東京都下水局 全国初『災害時等の汚泥処理における東京都と埼玉県との連携』協定締結式の開催について
https://www.gesui.metro.tokyo.lg.jp/news/2021/0304_4083.html -
【普及啓発】防災対策、専従職員不在は20% 人手不足背景に体制未整備
災害続発で防災対策の重要性が高まる一方、自治体の一部は十分な体制を整備できていない実態が7日、共同通信のアンケートにより明らかになった。全国市区町村の20.5%は、防災の仕事に専従する職員が存在しないと回答。専従1人も14.1%あった。慢性的な人手不足が背景にあり、選挙や交通安全などの担当者が掛け持ちでカバーしている。アンケートは、昨年10~12月、災害から住民の命を守る手だてを定めた「地域防災計画」の作成や、避難情報の発令などを担当する部署に所属し、防災業務に専従している職員数を尋ねたもので、回答したのは1469市区町村。【3月8日 東京新聞より】
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【防災施策】「田んぼダム」治水効果に期待 球磨川流域、県が実証実験へ / 熊本
昨年7月豪雨で氾濫し甚大な被害が出た球磨川流域の治水対策として、国や熊本県が期待を寄せる「田んぼダム」は、降雨時、田んぼにより多くの雨水を一時的にためてゆっくりと流すことで、河川のピーク時の流量を減らし洪水被害を軽減する仕組み。水田にある既存の排水ますに流出量を調整するせき板を設置し、通常、水位が10センチとなるところを、25センチまで雨水をためられるようにする。25センチを超えると自然に水が流れていく構造で、降雨時に農家が水田に出て特別な操作をする必要はない。熊本県では初の試みだが、新潟県や兵庫県などで実用化されており、効果が確認されている。【3月8日 熊本日日新聞より】
▼農林水産省 田んぼダムによる防災・減災の取組
https://www.maff.go.jp/j/nousin/kanri/attach/pdf/jirei_syu-82.pdf -
【防災施策】災害時は「避難指示」に一本化 政府、逃げ遅れ防止
政府は5日、災害対策基本法などの改正案を閣議決定した。災害時に市区町村が発令する避難勧告を廃止し、避難指示に一本化。法改正に併せ、防災情報を5段階に分類する大雨・洪水警戒レベルを改定し、今年の梅雨期からの運用を目指す。住民への呼び掛けを簡略化し、風水害で逃げ遅れるのを防ぐ狙い。高齢者ら「災害弱者」の避難対策も拡充する。【3月5日 共同通信より】
▼内閣府防災情報 災害対策基本法等の一部を改正する法律案が閣議決定されました
http://www.bousai.go.jp/kohou/oshirase/r3taisaku.html -
【防災施策】災害現場を動画で確認 兵庫県と市町共有、初期対応に活用
兵庫県は2021年度、災害発生時の初期対応を強化するため、現場の映像や画像を県と市町が共有できるシステムを導入する。県内の消防団員らがスマートフォンや小型無人機ドローンなどで撮影した映像を専用システムに投稿。位置情報を基に動画などを地図上に反映し、県対策本部や各消防機関で状況を確認する。動画は拡大することもでき、重点的な派遣や自衛隊の出動要請など初期対応の判断に生かす。住民への避難情報提供にも役立てる。別のシステムでは、フェイスブックやインスタグラムなどSNSから「火災」「土砂崩れ」などの言葉を拾い出し、災害現場の状況を確認。これまでの情報収集はツイッターだけだったが、SNSに拡大して効率的な情報収集を目指す。また、被災地に赴く災害ボランティアには、新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査費の助成を拡大し、実質無料で受けられるようにする。【2月27日 神戸新聞より】
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【普及啓発】東日本大震災10年 学校防災水準達成45% 人手、専門性不足に課題
共同通信の調査により、宮城県石巻市立大川小の津波避難訴訟確定判決を機に強化された学校防災の水準を達成したのは、全国の市区町村の45%にとどまることが、28日、分かった。教員の人手不足や専門性不足が課題で、取り組みに時間がかかっている実情が浮かび上がった。調査はアンケート形式で行なわれ、昨年10から12月に全国1741市区町村を対象に実施し、84%に当たる1469市区町村が回答した。大川小の判決を踏まえて文部科学省が全国の教育委員会に危機管理マニュアルの見直しを求めた通知は、学校現場にハザードマップを超える災害への備えや複数の避難場所の確保を求め、校長らは「地域住民よりはるかに高い防災知識」を習得していなければならないと指摘した。【3月1日 佐賀新聞より】
▼石巻市立大川小学校国家賠償等請求事件に係る最高裁判所の決定について / 宮城県
https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/762597.pdf -
【防災施策】地区単位で浸水対策ルール化 市街地の建築物を高床に
国土交通省は、市街地の浸水対策を強化するため、建築物の床面を高くしたり、避難施設を配置したりすることを地区単位でルール化できる制度を設ける。まちづくりの観点から防災力を高めるのが目的で、市区町村が建築物の建て方や街並みのルールを定める「地区計画」制度を拡充する。地区計画は、その地域にふさわしい開発につなげるまちづくり手法の一つで、一定の地区単位で建物の用途や高さ、容積率などの制限を設けたり、道路や公園といった施設の配置を定めたりする制度。改正案では、建物の高さや用途制限といった既存の項目に加え、最低限の「地盤の高さ」や「居室の床面の高さ」を計画に盛り込めるようにする。【3月1日 時事通信より】
▼みんなで進めるまちづくりの話 / 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/crd/city/plan/03_mati/index.htm -
【防災施策】備蓄の主食、アレルギー対応3割 自治体災害時、命の危険も
自治体の災害時備蓄状況を把握する国のシステムに、アレルギー対応の主食を備えていると入力した市区町村が全国で3割に満たないことが25日、分かった。実際は備蓄しているのに、不徹底な入力事例も多いという。システムは国、都道府県、市区町村が備蓄情報を共有し、災害時に支援物資を速やかに送るため、内閣府が2020年度から本格運用を始めた。共同通信が昨年12月~今年2月、都道府県に管内市区町村の状況をアンケートで尋ねた。【2月25日 共同通信より】
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【防災施策】災害時の死者氏名公表 福島県方針転換、遺族同意など条件付き
福島県は25日、地震や台風などの自然災害による死者について、遺族の同意など条件付きで氏名を公表する方針を決定したと発表した。プライバシーを理由に非公表としていた従来の姿勢から転換した。県が設けた死者の氏名公表の基準は、遺族の同意のほか、死亡の事実と身元情報の確定、市町村で住民基本台帳の閲覧制限のないことの3つで、これらを全て満たした場合に限り公表する。身寄りがないなど遺族と連絡が取れない場合については公表しない。行方不明者の氏名公表を巡っては、人命に関わる捜索・救助活動の円滑化や効率化が見込まれる状況で、住民基本台帳の閲覧制限がなく、家族の同意が得られた場合とした。ただ、県災害対策本部が設置される大規模自然災害の場合に緊急性があると判断すれば、家族の同意なしでも公表する。【2月26日 福島民報より】
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【防災施策】防災重点農業ため池 安全対策推進 岡山県、10年間の計画策定へ
岡山県は2021年度、自然災害で決壊した場合に人的被害が出る恐れがある「防災重点農業用ため池」の安全確保に向け、10年間の集中対策に乗り出す。国から自治体への財政支援を拡充する特別措置法の施行(昨年10月)を受け、改修工事の優先順位や市町との役割分担などを盛り込んだ推進計画を本年度末までに策定する。推進計画では、市町の意見を踏まえて改修工事の対象となるため池を決め、役割分担や優先順位の方針をまとめる。利用しないところは廃止や統合を検討。劣化状況や、地震と豪雨への耐久性の調査も盛り込む。県は本年度から、県内の全てのため池を人的被害の恐れと利用状況、老朽度に応じて5つのグループに分け、3年間で対策を講じる独自の計画に取り組んでいる。こうした内容や考え方は推進計画に引き継ぐ。県耕地課は「防災対策は不可欠だが、ため池の数は膨大。農業者の高齢化で利用も減っていくため、全部を改修するのではなく集中的、効率的に進めていきたい」としている。【2月25日 山陽新聞より】
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【防災施策】首都直下地震で全国から応援部隊を自動結集 災害派遣計画策定 警察庁
警察庁は25日、大規模災害への対応の現状と課題をまとめた。発生が予想されている首都直下地震が起きて連絡網が途絶えた場合、全国の応援部隊が自動的に首都圏の1都3県に出動する派遣計画を策定した。計画では、全国の部隊が1都3県の公園や陸上自衛隊の駐屯地などに集結。発災1日目には約1500人が派遣され、2日目には約2600人、3日目は約3100人で、2週間以内に約6200人を予定している。茨城と栃木、群馬、山梨、長野、静岡の6県警は被害状況に応じ、派遣先や規模を決めるという。また、警察署単位でも対策が進み、全国約420署では、避難誘導マニュアルの整備や自力避難が難しい要支援者の実態把握を進めているとしている。【2月25日 産経新聞より】
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【地域防災】災害時のLGBT対応まだまだ 本紙調査で判明 配慮明記は半数未満
東京新聞は1月から2月にかけ、LGBTなど性的少数者のカップルを公的に認める「パートナーシップ制度」を昨年末までに導入した茨城、群馬両県と29の市区町にアンケートを送付、全自治体から回答を得た。地域防災計画や避難所運営マニュアルなどに「性的少数者の対応や配慮、その必要性を明記している」と答えたのは、東京都世田谷区や文京区、横浜市、茨城県など13県市区で、全体の4割強にとどまった。記載内容は、性別に関係なく使えるトイレの設置や当事者が安心して集まれる場所の確保、理解促進の必要性、などだった。江戸川区はパートナーシップ制度導入を機に、避難所開設・運営マニュアルに性的少数者への配慮を追加。港区は2020年度策定予定の男女平等参画行動計画で「性的マイノリティーの視点を取り入れた防災対策」を明記する。一方、災害公営住宅の入居で同性カップルを「同居の親族」と同様に扱うとしたのは15自治体。配慮の明記がない相模原市、栃木県栃木市なども同様に扱うとした。災害時の性的少数者支援に詳しい弘前大男女共同参画推進室の山下梓助教は「パートナーシップ制度がある自治体でも、災害時のLGBT対応は想定されにくく、後回しになりがち。当事者は全国どこにでもいる。防災計画や指針に位置付け、取り組みや情報を発信していくことが必要だ」と指摘した。【2月22日 東京新聞より】
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【防災施策】災害時の初動対応支援に災害復旧アドバイザー 県職員OBを市町村に派遣へ/群馬
災害が激甚化する中、技術者不足に悩む市町村の初動対応を支援するため、群馬県建設技術センターは17日、災害業務の経験がある県職員OBを「災害復旧アドバイザー」として非常時に派遣する制度を創設したと発表した。派遣するのは県の河川課や道路管理課のほか、過去の災害で被災した地域の土木事務所で勤務した経験がある県職員OBら。県内を5地区に分けて地区ごとに3~4人の班を編成し、市町村からの要請を受けて派遣する。制度の運用に当たり、同センターが事務局として調整する。【2月18日 上毛新聞より】
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【防災施策】大川小教訓に防災教育強化/青森
青森県は18日、県内の小中学校で、防災教育を強化するモデル事業を4月から始めると発表した。青森県によると、3月末までに県内の小中学校のうち各3校を指定。防災訓練に地域の自主防災組織にも参加してもらうほか、日本赤十字社などから外部講師を招き授業を受ける。また担当の教員を石巻市などに派遣し、教訓を学ぶ。県のスポーツ健康課山内明人グループマネジャーは「青森では地域を巻き込んだ取り組みが不十分だと認識している。子どもたちに想定を超える災害でも命を守る力をつけさせたい」と話した。【2月18日 産経新聞より】
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【防災施策】3.11は震災津波語り継ぐ日 条例可決―岩手県議会
岩手県議会は17日の本会議で、東日本大震災が発生した3月11日を「東日本大震災津波を語り継ぐ日」と定める条例(議員提案)を全会一致で可決した。条例は、二度と同じ悲劇を繰り返さないため、震災や津波の記憶を風化させることなく、震災を体験していない世代やこれから生まれてくる子どもたちにあの日の悲しみと教訓を伝承していく必要があると明記。県は、語り継ぐ日の趣旨に沿った取り組みを市町村や団体と連携して行い、県民の自発的な取り組みも促進するよう努めると規定した。【2月17日 時事通信より】