ニュース
防災関連の最新ニュースをご紹介
-
津波の恐ろしさ伝える紙芝居を映像化/岩手
子どもたちに津波の恐ろしさを伝える紙芝居を制作した大船渡津波伝承館の斉藤賢治館長らが28日、岩手県庁を訪れ、紙芝居を映像化したDVDを達増拓也知事に贈った。紙芝居10編のうち「吉浜のおゆき」を映像化。1896年の明治三陸大津波後、集落を高台に移した同市三陸町吉浜の史実を方言を交えて約20分にまとめた。紙芝居とDVDは伝承館で見ることができる。企画した斉藤館長は「紙芝居なら津波が来たらまず逃げることを子どもたちに伝えやすい」と意義を説明した。【10月29日 河北新報より】
-
明治の濃尾地震、猛威伝えるスケッチやメモ発見/愛知
1891年(明治24年)10月28日発生の濃尾地震の被災地を描いた宮内省御料局嘱託・田中長嶺のスケッチやメモ約40枚が、愛知県西尾市で見つかった。長嶺は明治時代、全国にシイタケの栽培法などを広め、山村振興に尽力した。地震は、長嶺がマツタケ山調査のため京都へ出張中に発生。公務を終え、鉄道で岐阜県の垂井駅まで来た後、現在の同県大垣市から名古屋市までを3日間歩き通しながらスケッチを続けた。「地盤亀裂シテ 人墜チ死ス」「震災 火災 其ニ猛火 四囲人々途ヲ失フ」などの記述とともに、倒壊家屋の下敷きになった人たちや犠牲者の仮埋葬、白砂噴出(液状化現象)の様子などを描写している。これらは、長嶺の研究をしているNPO法人「田中長嶺事績顕彰会」理事長の中條長昭さんが今年7月、遺稿の中から発見した。【10月29日 読売新聞より】
-
災害ボランティアが地域を変える/新潟
新潟県中越地震からの復興に災害ボランティアがどう関わったかを考えるシンポジウムが24日、長岡市の「長岡震災アーカイブセンターきおくみらい」で開かれた。中越メモリアル回廊推進協議会が、発生から11年となった地震の記憶を伝えていこうと企画。「きおくみらい」など長岡、小千谷両市にある4施設のスタッフ4人が有識者を交えてパネル討論した。「外から来たボランティアが地域の良さを気付かせてくれた」「棚田の復旧など、個人だけでなく地域全体を支援する必要がある課題が浮上し、ボランティア側も意識を変える必要があった」など、体験談を交えて報告した。報告などは来年3月までに冊子にまとめ、全国の防災関係者、団体に配る予定。【10月24日 新潟日報より】
-
記憶伝える「遺構」岐路に 新潟県中越地震から11年/新潟
2004年に起きた新潟県中越地震の記憶を伝える「遺構」が岐路に立っている。23日で発生から11年。長岡市の職員らが水没家屋の保存に向け9日、現地調査に入った。調査には県の復興基金約2700万円を充てる。保存計画を決めるほか、傷みが激しい屋根の補強も行う。一帯は地震後、メモリアルパークとして整備され、視察や観光の拠点となった。年間2万人ほどが訪れるという。かつての住民からは歓迎と戸惑いの声が上がる。自宅だった3階建ての家屋が保存対象となった松井キミさんは「残さなければ、中越地震は忘れられてしまう」。一方、公営住宅に移り住んだ上田久江さんは「当時、十分な公的補償を受けられなかった人もいる。今になって壊れた建物の保存に多額の税金を使うなんて」と戸惑いを隠せない。また、地震に耐えた手掘りのトンネルは崩落の危険があるとして今年4月から通行止めとなった。市は近く、補強工事を行い、来春に公開する方針。ただし、トンネル全体の補強には数億円がかかるといい、方法を模索している。【10月21日 日本経済新聞より】
-
本が大災害後の心のケアに 学校図書館と災害支援で講演会/東京
「学校図書館の国際潮流と災害支援」をテーマとした講演会が10日、東京都渋谷区の文化学園大学ホールで開催された。まず、村山隆雄聖徳大学教授が「ネパール地震による図書館被災の現状」について報告。同国はヒマラヤ造山帯に属しており、80~100年周期で大地震に見舞われてきたが、「地震に関する記録がたいへん少ない」。大地震が発生するこの国で「記憶ではなく記録に残す活動が重要」と村山教授は訴えた。IASL(国際学校図書館協会)のディリジット・シン会長は、社会の変化に応じて学校図書館がさまざまに変容している姿を示した。利便性の一方で、地震や津波、洪水、建物の崩壊、火災などの大災害がいつでも、どこでも起こる可能性があり、甚大な被害をもたらしている。そんな中で図書館は、危機の前後でどんな情報提供や支援ができるのか、十分に備えておかなければならないと呼びかけた。20年前、兵庫県西宮市の小学校に勤務し、同県学校図書館協議会事務局に関わっていた曲里由喜子さんは阪神・淡路大震災の教訓から、今後は、危機管理意識を高め、防災体制を整備。書架を固定し5段以上は配架しない。直立式書架は全て倒れたので傾斜型書架にする。心のケアにふれる蔵書を充実させるなどが大切だとした。【10月19日 教育新聞より】
-
忘れない普賢岳災害の歴史/長崎
雲仙・普賢岳噴火の大火砕流で旧校舎が焼失して24年となる南島原市深江町の市立大野木場小学校で15日、災害を語り継ぐ集会「メモリアルデー」があり、児童が記憶の継承を誓った。旧大野木場小校舎は1991年9月15日の大火砕流で、鉄筋など骨組みだけを残し焼失。現在は災害遺構として保存されている。同集会は98年から開催。5年生は土石流の速度や導流堤の仕組みを調べたり、両親らから体験談を聞いたりして学習した成果を発表。児童全員で、火砕流で焼けながらも再生した校庭のイチョウのたくましさを歌った曲「生きていたんだね」を合唱した。【9月16日 長崎新聞より】
-
防災、多様な視点で 松代群発地震発生50年シンポ/長野
28日、シンポジウム「必ずやってくる大震災に備えて~松代群発地震から50年」が、長野県の信州大工学部で開かれた。同大は4月、「地域防災減災センター」を設置。防災、減災などについて大学全体として組織的に取り組むとしており、シンポジウムはその一環。1965年から長野市松代地区を中心に5年半続き、今年で発生50年を迎えた松代群発地震の教訓も踏まえ、今後、県内でも被害が想定される自然災害への備えについて地質学や歴史学などの観点から考えた。【6月29日 信濃毎日新聞より】
-
アイヌ口承に災害の爪痕 7カ所で地滑り、土石流か 防災専門家が調査/北海道
アイヌ民族の口承を手がかりに、公式記録がほとんどない19世紀以前の道内の土砂災害を調べ、現代の防災のヒントにしようという研究が進められている。取り組んでいるのは、一般社団法人全国治水砂防協会(東京)常務理事で防災専門家の南哲行さん。南さんは北大大学院農学研究院の特任教授を務めていた今年3月までの1年間に調査を実施。口承内容を現地や今の地形図などで調査したところ、これまでに7カ所で、地滑りや土石流が起きていた可能性があることを確認した。【6月24日 北海道新聞より】
-
深浦で地震に備え防災訓練/青森
青森県深浦町は、1983年に県に甚大な被害をもたらした日本海中部地震から32年を迎えた26日、防災訓練を開催した。深浦町は日本海中部地震の被災地のひとつ。地元の学校や老人ホーム、農協などから約3000人が参加。昨年に引き続き自衛隊の協力を得て、対策本部を設置しての通信訓練や救助訓練、避難誘導などを行って防災意識高揚を図った。【5月27日 陸奥新報より】
-
防災庁舎県有化に賛成60%/宮城
宮城県南三陸町は、防災対策庁舎を震災から20年間県有化して、解体を事実上見送る県の方針に関する町民からのパブリックコメントの結果を公表した。意見公募は町外に避難中の住民を含む約4200世帯を対象に行い、有効回答588件のうち、県有化に賛成350件(60%)、反対206件(35%)、その他32件(5%)となった。「時間をかけて考えるべきだ」「震災を教訓としてほしい」などの賛成意見に対し、反対意見では「見ていられない」といった遺族らの声もあった。佐藤町長は、6月中に最終判断を固める考えを示した。【5月25日 産経ニュースより】
-
チリ地震津波55年 犠牲者へ黙とう/宮城
宮城県南三陸町は、1960年に起きたチリ地震津波の発災から55年を迎えた24日、犠牲者への黙祷を行った。この災害で、南三陸町では41人が犠牲になった。正午に防災無線でサイレンを流し、毎月恒例の福興市を開催する同町歌津の仮設商店街「伊里前福幸商店街」では、買い物客やボランティアが手を止めて一斉に黙とうをささげた。【5月25日 河北新報ONLINE NEWSより】
-
阪神・淡路大震災20年 宝塚市などが冊子発行/兵庫
兵庫県宝塚市と阪神北県民局は、市民に公募した阪神淡路大震災の体験談などを写真を交えてまとめた冊子「明日へ伝えたい」を発行した。経験や教訓を次世代へつなぐ狙いで、市内の小中高校に全校配布し、防災の授業に役立ててもらう。冊子では、市政策アドバイザーの室崎益輝・ひょうご震災記念21世紀研究機構副理事長、中川智子・宝塚市長、多木和重・阪神北県民局長の3人の座談を掲載。室崎氏は「被災者の力を引き出すように支援しないといけない。自分たちで解決していく力を持てるようにすることは、とても重要な教訓」などとした。市役所や公民館などで閲覧できる。【5月24日 神戸新聞より】
-
安倍首相が阪神・淡路大震災の被災地視察/兵庫
安部首相は、発災から20年を迎えた阪神淡路大震災の復興状況を確認するため、兵庫県を訪れた。久元喜造神戸市長らとともに三宮の東遊園地を訪れ、「慰霊と復興のモニュメント」に献花。その後、「人と防災未来センター」で、河田恵昭センター長が震災直後の街並みを再現したジオラマなどを紹介しながら、来館者の6割が小中高生である状況を説明。耐震化や防災減災を社会に訴える拠点の重要性を伝えた。語り部3人とも意見交換し、阪神淡路大震災と東日本大震災の2つの災害の経験を今後に生かしたいと話した。【5月16日 神戸新聞NEXTより】
-
内閣府、復興ノウハウ世界に発信 年度内に事例集作成
内閣府は、仙台市など被災地の協力を得ながら、2015年度中に東日本大震災を経験して得た知見やノウハウの事例集を取りまとめて国際社会に発信する。3月に仙台市で開かれた第3回国連防災世界会議での成果を一時的なものとせず、世界各国と共有できるようにする。事例集は復興に向けた取り組みの実現までの過程や背景、課題などを具体的に記載する。例えば、津波対策としての高台移転であれば、地域での合意形成の方法や高台移転と合わせた地域づくりのあり方など。完成後は災害復興の国際的な協力枠組み「国際復興支援プラットフォーム(IRP)」のサイトに掲載する予定。【5月14日 日刊工業新聞ニュースイッチより】
-
震災の教訓発信 みやぎ防災減災円卓会議が発足/宮城
東日本大震災後の防災啓発に取り組む連携組織「みやぎ防災・減災円卓会議」が発足した。河北新報社防災・減災プロジェクト委員会と東北大災害科学国際研究所の呼びかけによるもので、24日に行われた設立会合には仙台近郊の主要大学の研究者、NPO法人や町内会組織の代表、宮城県や仙台市、東北地方整備局の防災担当、経済団体の幹部など45団体、約70人の登録メンバーらが出席し、3月にあった国連防災世界会議の成果を引き継ぎ、被災地からの防災・減災発信の強化に協力して当たることを確認した。東北大災害研が学内と市民向けに月1回開く「金曜フォーラム」と連動し、年に数回、市民公開の勉強会も開く予定。【4月25日 河北新報ONLINE NEWSより】
-
御嶽山噴火:遺族会を設立 火山防災、行政に提言へ/長野
昨年9月に発生した御嶽山噴火で、犠牲者の遺族が「山びこの会」と名付けた遺族会を設立し、長野県松本市で発足式を開催した。犠牲者57人のほぼ全遺族に呼びかけ、計22家族が入会した。発足式には、長野、愛知など6府県から15家族32人が参加した。今後も交流を続け、火山防災に関する勉強会を開いて行政へ提言するという。【4月19日 毎日新聞より】
-
インフォコムが岩手県下被災3市村から受託した 「久慈・野田・普代震災アーカイブ」、正式公開
インフォコム株式会社は、「久慈・野田・普代震災アーカイブ」<http://knf-archive.city.kuji.iwate.jp/>を公開したと発表した。未公開の貴重な写真や資料、住民へのインタビューを含めた13万件を超える東日本大震災関連資料を収集し、デジタル化・マスキング・メタデータ付与を行ったという。岩手県下被災3市村(久慈市/野田村/普代村)から受託した東日本大震災関連資料を収集・デジタル化を進める「久慈・野田・普代震災アーカイブ構築事業」において開発した。【4月15日 SankeiBizより】
-
震災語り部「伝え続ける」 陸前高田で定期講演開始/岩手
被災地での現地ガイドや全国での講演などで震災体験を伝えている、陸前高田市の一般社団法人「陸前高田被災地語り部くぎこ屋」の釘子明代表は、東日本大震災の風化の防止を図ろうと、地元での震災の教訓と被災地の今を伝える講演活動を始めた。写真や映像を使い、震災被害、古里が破壊された悲しみ、避難所運営の課題などを説明する。講演は今月の土曜日曜、祝日、1日2回を予定している。【4月12日 岩手日報 WebNewsより】
-
【宮古】防災や危機管理、意識高める 埼玉の奉仕団体/岩手
埼玉県内のロータリークラブで構成する国際ロータリークラブ第2770地区の青少年指導者養成プログラムの一環で、所属するクラブ会員と埼玉県内の大学生や若い会社員ら約50人が宮古市などを訪れ、被災地研修を行った。2泊3日の日程で、震災ガイドの案内を受けながら津波被害と現状を学び、討論を通じて防災や危機管理への意識を高めた。【4月7日 岩手日報WebNewsより】
-
“さすけねぇ”避難所運営を 防災教材を作成 福島大未来支援センター 報告会で意見交換/福島
福島大うつくしまふくしま未来支援センターは、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故を教訓に避難所運営を考える防災教育教材「さすけなぶる」を作った。大規模避難所では運営スタッフが想定外の出来事に試行錯誤しながら対応した経験を踏まえ、今後、避難所運営に関わる可能性のある人に柔軟な対応の視点を身に付けてもらおうと作られた。【3月30日 福島民報より】