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防災関連の最新ニュースをご紹介
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【地域防災】ゲリラ豪雨対策、都市に「雨庭」 時間かけ地中浸透、日本庭園の知恵を現代に/京都
近年頻発するゲリラ豪雨対策として注目を集める「雨庭」が、京都市下京区の四条堀川交差点に完成した。道路に降った雨水を一時的にため、時間をかけて地中に浸透させる仕組みで、防災や水質浄化、ヒートアイランド現象の緩和のほか、住民が管理を担うことで地域コミュニティー活性化の効果も期待されている。同交差点では、雨水が道路にたまり歩きにくいという住民の声を受け、2017年度から雨庭の整備工事をスタート。道路沿いの植栽空間に、これまで2カ所の雨庭を整備してきた。3カ所目となる最後の雨庭は、交差点北西角に3月に完成。面積は約140平方メートルで、事業費は1800万円。カスミザクラやユスラウメ、貴船石を配置し、日本庭園風に仕上げた。雨庭が持つ機能は、京都に古くからある寺社や庭園にも見られ、都市防災の観点から注目されている。市は本年度、西大路四条交差点(右京区)と堀川高校付近(中京区)、六原学区(東山区)の計3カ所に整備する予定で、市みどり政策推進室は「雨庭の管理を通した地域住民の交流にも期待したい」としている。【5月18日京都新聞より】
▼京都市 四条堀川交差点北西角における「雨庭」の完成について
https://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/page/0000268051.html -
【歴史・教訓】資料20万点、閲覧伸びず 有効活用促す工夫必要 開設3年、熊本地震デジタルアーカイブ
熊本地震に関する写真や文書などの記録をデータ化し、一般に公開している熊本県の「デジタルアーカイブ」が4月で開設3年を迎えた。これまでに集めた資料は当初目標の20万点を突破した。一方で利用は伸び悩んでおり、専門家は「次の展開を考える時期に来ている」と指摘する。大勢の被災者が身を寄せ合う体育館、支援物資の配布時刻が書き足された避難所の掲示板、道路や農地の被害をまとめた自治体の会議書類…。県のアーカイブには、地震発生初期の混乱ぶりを克明に伝える資料が並ぶ。事業は2016年9月、資料の散逸を防いで熊本地震の記録を後世に残そうと、有識者会議の提言を受けて着手した。市町村や民間にも協力を呼び掛けて写真や行政文書を中心に幅広く収集した。【5月19日熊本日日新聞より】
▼熊本県 熊本地震デジタルアーカイブ
https://www.kumamoto-archive.jp/ -
【地域防災】「出水期」前に広島・湯崎知事が呼びかけ “避難行動 感染症リスクに注意を”
これから出水期を迎え、新型コロナウイルスによる感染症のリスクが懸念される中、湯崎知事は、大雨の際の避難行動に注意するよう呼びかけました。「まずは避難する必要があるときにはですね、自らの命、ご家族の命を守るためにちゅうちょなく避難していただきたいと思う。」(湯崎英彦知事)湯崎知事は、19日の定例会見で、これから迎える出水期を前に避難行動のポイントとして、▽安全な場所にいる場合は避難する必要はなく、▽避難所に限らず親せきや知人の家を避難先として検討することなどを呼びかけました。また、避難所を開設する市町に対しては、新型コロナウイルス感染症対策のために、▽できるだけ多くの避難所を開設し、▽発熱がある人の専用スぺースを確保することなどを依頼しているということです。一方、18日までの2週間ほど、県内で新規の感染確認ゼロが続いていることについて、湯崎知事は次のように述べました。「(県民が)人との接触を避けていただいた。また、事業者のみなさまは休業要請に協力をしていただいて、お店などを閉めていただいて、人が集まるのを避けた結果。」(湯崎英彦知事)休業要請の全面解除について、湯崎知事は、「当初は20日ごろに判断する予定だったが、政府が21日に発表する今後の方針を受けて判断したい」としています。【5月19日RCC NEWSより】
▼広島県 知事記者会見「新型コロナウイルス感染症の予防を踏まえた災害時の避難について」
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kishakaiken/gpc-20200519.html -
【歴史・教訓】過去学び防災の一助に 「笠岡の地震 日本の地震」発刊/岡山
岡山県笠岡市内の歴史愛好家でつくる「笠岡町の歴史を知る会」(大塚善彦会長)は、過去の大規模地震による地域の被害を住民の証言や史料を基に記録した冊子「笠岡の地震 日本の地震」を発刊した。南海トラフ地震の発生が高い確率で予測される中、市民が過去に学び、防災意識を高める一助になれば―との思いを込めた。同会は旧笠岡町に当たる市中心部の笠岡、中央町地区の11人が会員。2012年に発足後、先人の足跡を今後を生きるヒントにしようと、地域の歴史にまつわる本を随時まとめている。今回は重要性が叫ばれる防災をテーマに設定。昨年5月から作業を進めてきた。冊子は3章構成で、第1章は東海沖から九州沖まで延びる南海トラフ沿いの紀伊半島西側を震源とする昭和南海地震(1946年)について記述。「経験したことがない激しい揺れ」(当時21歳の女性)、「散髪屋がつぶれ、寺のお墓がほとんど倒れた」(同12歳女性)など、旧笠岡町に住む高齢者に広く記憶を尋ね、19人から得た体験談を収めている。第2章では、南海トラフ沿いで起きた大規模地震を列挙し、笠岡での被害に関する記録を史料から拾っている。江戸後期の安政地震(1854年)では、商人とみられる「大津屋安兵衛」が液状化のような現象や火災の発生、長引く余震について書き残していることを紹介。第3章は、笠岡市周辺の断層を震源とする地震が起きた際の被害想定などを記した。大塚会長は「巨大地震はいつ起きてもおかしくない。備えの大切さを改めて伝えたい」と話している。A4判、110ページ。200冊作った。市立図書館に寄贈するほか1冊千円で販売している。問い合わせは、同会が加盟する笠岡地区まちづくり協議会(0865-63-5949)【5月19日山陽新聞より】
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【普及啓発】富士山防災、教材提供へ/山梨
山梨県富士山科学研究所は、防災教育を担当する教職員を支援するため、保有する富士山防災に関する資料を教材として提供する取り組みを始める。富士山噴火に関連する動画や噴火時の避難方法などをシステム上で公開する予定で、2021年度の運用を目指す。新学習指導要領で防災教育が拡充されたことを受け、指導に必要となる資料を提供することにした。本年度からシステムの開発作業を始めており、研究所などが保有する噴火に伴う溶岩流や火山灰などの写真や動画のほか、避難方法を分かりやすく紹介する手順書などを掲載する予定という。研究所は現在、防災教育に対する教職員のニーズを把握するため、富士北麓地域の小中学校を対象にアンケートを実施しており、結果を教材に反映させる。県内全域での活用も想定し、洪水や地震、土砂災害などの情報も掲載する。各市町村などの防災担当者の利用も想定しており、住民を対象とした出前講座などで活用してもらう。希望者にはパスワードとIDを付与し、システムにアクセスできるようにする。21年度から段階的に公開する予定。新学習指導要領では東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨などの大規模な災害が頻発していることを踏まえ、防災・安全教育を充実。小中学校では特定の教科で学習するのではなく、理科や社会などで横断的に学ぶ。高校では地理歴史に新設される必修科目「地理総合」で防災を取り扱う。研究所はこれまで県内の学校を訪問し、富士山防災などに関する出前講座を実施してきた。久保智弘研究員は「個々の研究員が持っている防災に関する情報をまとめ、広く周知したい。防災情報は知らなければ逃げ遅れなどして命を守ることはできず、避難行動につながる教材を提供したい」と話している。【5月17日山梨日日新聞より】
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【地域防災】安曇野の地下に六つの大規模断層 信大グループが発見/長野
信州大の研究者らでつくる「信大震動調査グループ」(代表・小坂共栄(ともよし)名誉教授)は14日、安曇野市内の地下にこれまで存在が知られていなかった大規模断層が少なくとも六つあると明らかにした。いずれも活断層の可能性があり、調査した原山智名誉教授は「これまで地震が想定されていた松本盆地東縁断層(糸魚川―静岡構造線活断層帯の一部)だけでなく、今回見つかった断層も合わせて被害対策を見直す必要がある」としている。 新たに推定されたのは松本盆地東縁断層に平行し、南北に縦断する9本。うち6本は2本ずつつながっている可能性がある。最も長い断層は同市穂高有明から同市堀金三田にかけて8キロに及び、垂直方向に500メートルほどのずれが確認できたという。市からの委託調査で、同グループが2018、19年度、高精度な地震計を使い、微小振動(微動)の伝わり方から地下構造を調べた。いずれも地下にある「伏在断層」で、原山名誉教授は「被害を出す地震の多くは地上から確認できる活断層ではなく、伏在断層である場合が多い」と指摘し、注意を促している。同グループは市街地一帯の地盤の軟らかさと厚さから推定した「揺れやすさマップ」も作成。穂高有明や堀金三田などが揺れやすいと分かった。市は本年度中に改訂する防災マップなどに反映させる。【5月15日 信濃毎日新聞より】
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【普及啓発】豪雨の脅威 消防団員ら劇で再現 岡山県 啓発DVD制作
岡山県消防保安課は、災害の脅威や防災の重要性を分かりやすく訴える啓発劇を収録したDVDを制作した。倉敷市真備町地区に住む消防団員が西日本豪雨時に遭遇した体験を再現したものなど2種類。県内の自治体に配布し、自主防災組織や住民向け講習会で活用してもらう。倉敷市消防団玉島方面隊女性部が原案・出演を手掛けた風水害編「豪雨災害の教訓~早く逃げよう」(約25分)と、岡山市消防団西地区女性隊の原案・出演による地震・津波編「守れ命!」(同)。風水害編は、2018年7月の豪雨災害で倉敷市真備町地区の自宅が被災した団員の体験がベース。氾濫した水が迫りくる中、「床下浸水じゃろ」と避難を拒む同居の両親を残して一足先に逃げた後、2階まで水に漬かってしまったと両親から混乱した様子で電話がかかってくる場面などを再現するとともに、被災直後の実際の写真も織り交ぜ、当時の切迫した状況を伝える。「命を守るためには万一の際でも焦らず、適切に判断することが求められる」と村井佐恵部長。「再現劇を通じて日頃から防災を意識する大切さを感じてほしい」と話す。地震・津波編は県内を地震と津波が襲ったとの想定で、災害への備えを怠っていた一家の姿を描いた。劇中には防災講習会の開催シーンもあり、ペットボトル入りの水や非常食といった備蓄品の必要性を紹介しているほか、バケツやごみ袋を使った簡易トイレの作り方も説明した。それぞれ150枚ずつ作り、各市町村と消防本部に配った。動画配信サイトのユーチューブや消防保安課ホームページでも視聴できる。同課は「防災についてより深く考えるきっかけになれば」としている。【5月17日山陽新聞より】
▼岡山県消防保安課
https://www.pref.okayama.jp/page/654962.html -
【地域防災】複合防災センター建設へ 北茨城
北茨城市は今年度、災害時の避難所や物資の備蓄倉庫などの機能と学校給食センターの機能を兼ね備えた複合防災センターを13億5000万円をかけて建設することになりました。北茨城市では9年前の東日本大震災で最大で7メートルの津波が押し寄せ、5人が死亡し1人が行方不明となったほか、家屋なども大きな被害を受け、一時、5000人を超える市民が避難しました。市では、当時、避難所の設営に時間がかかったことや備蓄の物資が不足したことから、市内の小中学校の給食を作る給食センターの機能と避難所や物資の備蓄倉庫などの機能を兼ね備えた複合防災センターを市役所に隣接する場所に新たに建設することになりました。複合防災センターには、災害が起きた時におよそ200人が避難できるほか、およそ3000人の3日分の食料を蓄える倉庫を備え、災害時に炊き出しを行う機能を持たせるということです。市では、国の補助も受けセンターの建設費およそ13億5000万円を今年度の予算に計上し、来年3月までの完成を予定しています。【5月18日NHKニュースより】
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【地域防災】梅雨入り前に防災もコロナ対策急務/和歌山
今月12日、台風1号が発生。日高地方では梅雨入りも迫ってきており、秋にかけての災害多発シーズンは間近となっている。新型コロナウイルス禍の中、とくに心配されるのが「3密(密閉、密集、密接)」状態になる可能性がある避難所の運営。各市町では集団感染防止へ段ボール間仕切りの活用、分散避難などの対策を練る一方、発熱者への対応や備蓄品の追加購入などの課題も出てきており、新たな備えの検討、準備を急いでいる。2011年9月、紀伊半島大水害で甚大な被害を受けた日高川町は、すでに避難所での感染防止対策の検討を済ませている。昨年5月にオープンした町防災センター(小熊)に備蓄している段ボール間仕切り800枚(1枚縦横約1.2メートルの正方形)をフルに活用する方針。各避難所へ配って避難者同士の「密接」を防ぐことにしている。さらに避難所には消毒液やマスクを設置。大規模な災害が予想される場合は防災センターなど9カ所の拠点避難施設だけでなく、町内138カ所(拠点含む)の避難所をできる限り開放、分散避難を図り、「密集」も防止する考えだ。防災を担当する総務課は「町長から指示を受け、避難所のコロナ対策を検討してきた。これから災害シーズンを迎えるので、まだ足りない部分は早急に検討、対応していきたい」と話している。今年度から日高広域消防OB2人が配属されている防災センターでは発熱者が出た場合が課題とし、隔離部屋をどこに確保するかを決めておきたいとの声も上がっている。日高地方の各自治体は万一の際、コロナ対策で閉鎖中の公共施設を開放する方針。日高川町以外のそれぞれの主なコロナ対策では、御坊市は消毒液の確保が必要といい、住民に非常用持ち出し品として消毒液のほかマスク、体温計などの追加を求める呼びかけを検討している。由良町は避難所内に複数の部屋(これまで1部屋)を用意。美浜町は今月21日の臨時議会に予算を提案し、避難所用のマスク、段ボール間仕切り、消毒液を購入する計画を進めている。日高町は消毒液の設置と発熱者の別部屋への隔離、印南町は発熱者の別の避難所への隔離、段ボール間仕切り活用などの対策を立てており、みなべ町は避難所内での避難者分散、消毒液とマスクの配置を決めている。【5月17日 河北新報より】
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【歴史・教訓】益城町「震災文庫」デジタル化 避難所掲示の貼り紙、メモ、写真/熊本
熊本地震で甚大な被害が出た熊本県益城町は、避難所に掲示された貼り紙やメモ書き、写真といった震災関連資料のデジタル化に乗り出す。町民などから寄せられた資料5000~1万点をデータにして保存し、被災の記憶を次の世代へと引き継ぐ取り組みである。資料は町交流情報センター「ミナテラス」が収集した。センターは避難所の閉鎖後も資料を廃棄せず、館内の空きスペースに保管。「震災文庫」と名付け、資料提供を呼び掛けていた。センターによると、時間の経過とともに現物が散逸したり劣化したりする恐れがあることから、神戸や東北の被災地の事例を参考に、スキャンしてデータで保存することを決めた。個人情報も含まれるため公開については未定。一部は閲覧可能にしたいという。【9月12日 西日本新聞より】
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防災サイト、中津市一新 スマホ用アプリも開発/大分
河川の増水や土砂災害が頻発する梅雨を前に、大分県中津市は防災サイトを一新するとともに、スマートフォン用のアプリも開発した。1日から運用を開始する。新サイトでは大雨警報や避難勧告などの緊急情報だけでなく、山国川などに設置された複数のカメラが撮影した画像も見ることができる。アプリでは、緊急情報をスマホ画面に速報するのに加え、近くにある複数の避難所も地図上で案内する。災害や防災に関する情報を集約した「市防災ポータルサイト」は約10年ぶりのリニューアル。従来は、情報を得るにはそれぞれのサイトを開かなければならなかった。緊急時に何度も画面を切り替えるのは不便との指摘があったことから、利便性と一覧性の大幅な向上を目指した。市は「災害が多くなる時季を控え、非常時にはHPやアプリを有効に活用し、身の安全を確保してほしい」と呼び掛けている。【6月1日 西日本新聞より】
▲中津市「中津市防災ポータルサイト」
http://nakatsu-bosai.jp/ -
津波時の車避難を「浸水想定区域外」に いわき・交通渋滞問題/福島
昨年11月22日に発生した地震・津波時、いわき市で車での避難による交通渋滞が発生した問題で、津波災害時の自動車避難検討部会が29日、同市で開かれた。市は、津波時の避難方法について「原則徒歩」を徹底する一方、車避難の場合は避難所ではなく「津波浸水想定区域外に避難」などとする避難方針の素案をまとめた。市は同地震の際、避難所に向かう狭い道などが渋滞の原因と分析した。車避難の場合、遠くに移動できる有用性を生かし、渋滞の原因箇所を作らないよう遠くの内陸部を目指すよう促したい考えを示した。本年度は車による避難先の目標として、津波浸水想定区域外の目印を設定し、駐車スペースを確保できる広域避難場所などを選定する。次回の部会で避難方針案を決定し、8月をめどに市防災会議に報告することとしている。【5月30日 福島民友より】
▲いわき市「津波災害時における自動車避難検討部会」
http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1485757632676/index.html -
三木市消防本部が水防訓練 豪雨で河川増水を想定/兵庫
水害が起きやすい季節を前に、三木市消防本部(兵庫県)は、30、31日に水防訓練を行った。消防署員や三木警察署員ら約60人が、土のうを積む3種類の工法を確かめた。豪雨により同市末広の美嚢川右岸から水があふれ出した想定で訓練を実施した。土のうを隙間なく積む作業に続き、漏水箇所を土のうで囲み、内から外へパイプで排水する「釜段工法」を実践した。「せき板工法」では若手署員を中心に、木製のくいを3本ずつ2列に打ち込んで幅約2メートルの板を固定し、間に土のうを敷き詰めた。初めて取り組んだ市消防署警防第1課の男性職員は「スムーズに作業できた。現場では川の流れなどに気をつけて活動したい」と話した。市消防本部によると、浸水の危険から土のうを積むなどの水防活動は過5年間で、事前の対策が進んでいるという。【5月31日 神戸新聞より】
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「第2回濱口梧陵(はまぐち ごりょう)国際賞」の募集を開始します
津波・高潮等に対する防災・減災に関して顕著な功績を挙げた国内外の個人又は団体を表彰する「濱口梧陵国際賞」について、対象となる個人又は団体を、5月31日から6月30日まで募集している。濱口梧陵国際賞は、津波・高潮等に対する防災・減災に関して功績があった者を表彰することで、これらに関する幅広い取り組みを推進することを目的に創設された国際的な賞である。平成27年12月の国連総会において、我が国の津波防災の日である11月5日が「世界津波の日」として制定されたことを踏まえ、国際津波・沿岸防災技術啓発事業組織委員会によって創設された。賞の名称は、150年ほど前に自らの資産を投げうって村人の命を津波から守った濱口梧陵氏に由来している。【5月31日 国土交通省より】
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都内の大雨警報と土砂災害警戒情報 実態に即し見直し/東京
土砂災害への警戒を呼びかけるため、東京都内で発表する「大雨警報」と「土砂災害警戒情報」について、気象庁と東京都は基準をより実態に合うように見直し、31日午後から発表することとした。東京都内で大雨による土砂災害の危険性が高まった場合、気象庁は、市区町村ごとに大雨警報を発表するほか、さらに危険性が高まった場合には東京都と共同で、土砂災害警戒情報を発表し、厳重な警戒を呼びかける。気象庁は「今後は警報や情報の空振りを減らすことが期待できるとともに、情報が発表された場合は、早めの避難や安全確保を心がけてほしい」と話している。【5月31日 NHKニュースより】
▲東京都「東京都土砂災害警戒情報基準の変更について」
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/05/29/07.html -
避難方法イラストで 児童向け防災地図制作 洲本/兵庫
南海トラフ巨大地震の発生時、校区内で津波による浸水被害が想定される兵庫県洲本市立洲本第三小学校のPTAが「洲三ぼうさいマップ」を制作した。全児童に配布し、災害への意識向上を図ることとしている。約1年かけ、市発行の防災ガイドブックを基に児童が理解しやすいイラストで避難方法などをまとめた。全6地区の地図を見開きで掲載している。地域になじみ深い寺社や病院を目印に、浸水する可能性があるエリアや避難経路などを色分けして紹介している。校区内で最も広範囲の浸水が予想される外町地区は、同校へ避難するために川を越える必要があり「橋より家に近ければ曲田山へ」などと状況に応じた避難場所も示した。坂口祐希校長は「避難訓練の事前学習など校内でも活用したい」と話している。【5月31日 神戸新聞より】
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京都府北部地震、死者最大5000人超 津波含め想定倍増/京都
京都府は30日、日本海側での大地震発生に伴う被害想定を公表した。府北部7市町の死者数は最大で5,410人に達し、府が2008年度に公表した想定の2倍超となった。今回初めて算出した津波による最大死者数は300人。府は、住宅耐震化や感震ブレーカーの設置などの減災対策を実施した場合、死者数が920人に減少するとも試算しており、市町村と連携して減災対策を進める。府防災消防企画課は「内閣府の新しい計算手法を使ったため、被害想定が大きくなった。減災対策とともに避難場所や備蓄体制の見直しも進めたい」としている。想定結果は、この日に京都市上京区の府庁で開かれた府防災会議で示された。【5月30日 京都新聞より】
▲京都府「京都府防災会議及び京都府国民保護協議会の開催について」
http://www.pref.kyoto.jp/shingikai/shobo-01/290530bosai-kokuminhogo-kaisai.html
▲京都府「京都府地震被害想定調査」
http://www.pref.kyoto.jp/kikikanri/1219912434674.html -
バイク隊、災害時に急行 愛好家団体、大分県と輸送など協定
オートバイ愛好家でつくる「由布市災害ボランティアバイク隊」と大分県が、災害時の輸送や救援について協定を結んだ。南海トラフ巨大地震などの大災害時は、道路が崩れるなどして自動車で行けない地域が生じることが予想され、オートバイの機動性を生かした物資輸送や情報収集に期待がかかる。災害に備えた隊は九州でも珍しいという。協定締結は、バイク隊から県に持ちかけた。26日に県の広瀬祐宏企画振興部長と協定書を交換した。広瀬部長は「県内には山間部や沿岸部の小規模集落が多くあり、地震や水害で孤立することが最も心配だ。そんなとき、オートバイで迅速に医薬品や通信手段を届けてもらえる。頼もしく思います」と話している。【5月29日 西日本新聞より】
▲由布ボランティアバイク隊Facebook
http://fb.com/906598209438355 -
県内災害5300件 年表 奈良時代以降 網羅/三重
地震や風水害、大雪、飢饉など過去に県内で起きた災害を網羅した年表を、県立伊勢まなび高校(伊勢市)の新田康二教諭が作成し、本にまとめた。主に奈良時代以降の史料や自治体史などから拾い上げた災害の数は5,300に上る。新田教諭は「毎年のように災害に襲われてきた歴史を知り、将来の命を守るために活用してほしい」と話している。新田教諭が災害史に向き合うきっかけは、東日本大震災であり、熊野灘に面した南勢校舎のグラウンドに押し寄せる津波を目の当たりにした時である。その後、県内沿岸に残る津波の教訓などが刻まれた石碑を調べ歩き、警鐘を鳴らす報告書を刊行した。年表はこれに続く第2弾と位置づけている。「大震災から6年が過ぎ、人々の間から記憶が薄れつつある」。こうした危機感が年表の作成に駆り立てたといい、「将来の災害で命を救うための知恵になれば」と話している。【5月30日 読売新聞より】
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大規模水害 広域避難へ区民の理解を 江東5区協議会/東京
大規模水害時の住民の行動計画を策定するため江戸川区で29日に開かれた「江東五区広域避難推進協議会」で、アドバイザーを務める片田敏孝・東京大大学院情報学環特任教授が講演した。片田さんは「海抜ゼロメートル地帯」に位置する墨田、江東、足立、葛飾、江戸川の五区の区長らに、備えの大切さを住民に理解させる必要性などを説いた。講演は「広域避難実現社会の構築」がテーマ。水害時は建物の高い所に逃げればひとまずの安全は確保できるが、海抜ゼロメートル地帯ではなかなか水が引かず、長期にわたって孤立する恐れがある。片田さんは「どんな問題があるか、住民に知ってもらうことが大切」と訴えた。【5月30日 東京新聞より】
▲江戸川区「江東5区大規模水害対策協議会~犠牲者ゼロの実現に向けて~」
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/bousai/koto5_daikibo_suigai.html