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防災関連の最新ニュースをご紹介
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【地域防災】「出水期」前に広島・湯崎知事が呼びかけ “避難行動 感染症リスクに注意を”
これから出水期を迎え、新型コロナウイルスによる感染症のリスクが懸念される中、湯崎知事は、大雨の際の避難行動に注意するよう呼びかけました。「まずは避難する必要があるときにはですね、自らの命、ご家族の命を守るためにちゅうちょなく避難していただきたいと思う。」(湯崎英彦知事)湯崎知事は、19日の定例会見で、これから迎える出水期を前に避難行動のポイントとして、▽安全な場所にいる場合は避難する必要はなく、▽避難所に限らず親せきや知人の家を避難先として検討することなどを呼びかけました。また、避難所を開設する市町に対しては、新型コロナウイルス感染症対策のために、▽できるだけ多くの避難所を開設し、▽発熱がある人の専用スぺースを確保することなどを依頼しているということです。一方、18日までの2週間ほど、県内で新規の感染確認ゼロが続いていることについて、湯崎知事は次のように述べました。「(県民が)人との接触を避けていただいた。また、事業者のみなさまは休業要請に協力をしていただいて、お店などを閉めていただいて、人が集まるのを避けた結果。」(湯崎英彦知事)休業要請の全面解除について、湯崎知事は、「当初は20日ごろに判断する予定だったが、政府が21日に発表する今後の方針を受けて判断したい」としています。【5月19日RCC NEWSより】
▼広島県 知事記者会見「新型コロナウイルス感染症の予防を踏まえた災害時の避難について」
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kishakaiken/gpc-20200519.html -
【地域防災】豪雨や地震-避難所の感染対策が急務 各市町村、模索続く/山形
新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中で梅雨入りが迫り、各市町村は豪雨災害などへの備えを急いでいる。特に3密(密閉、密集、密接)になりやすい避難所の感染防止対策は喫緊の課題。各地で運営マニュアルの見直しが進むが、人手や医療用品の確保への不安もあり、模索が続いている。避難所となる公民館や学校の体育館などでは、全国的に衛生管理が課題になっている。内閣府は4月、各都道府県に避難所の感染症対策を講じるよう2回にわたり通知を出した。2018年夏に豪雨被害を受けた酒田市では避難所にせきエチケットなどの啓発ポスターを貼り、避難者を受け入れる際に検温を実施する。タオルの共用は避け、個人や家族ごとのスペース間を2メートル空けてもらう。市危機管理課は「感染症対策と並行し、水洗トイレや簡易ベッドの確保といった過ごしやすい環境の整備についても進めていきたい」としている。同様に18年8月の集中豪雨で大きな被害を受けた最上地域。集落全体が冠水した戸沢村蔵岡地区では、村民の危機意識の醸成を課題としてきたが、ここにきて避難所の「3密」対策も喫緊の問題と捉える。同村総務課の小林直樹危機管理室長は「感染リスクを抑えるために医療機関との連携が重要になる。保健師の配置も必要だろうが、人材が潤沢にいるわけではない」と、今後の検討課題との認識を示した。13、14年の2度にわたり豪雨に見舞われた南陽市は、避難所での密集対策や感染が疑われる人向けの施設準備を職員向け災害時初動対応マニュアルに盛り込む予定。前回の豪雨時、避難対象地域以外の人も避難所に集まった反省点を踏まえ、市報に対象地域を明記したハザードマップを掲載し、周知を図る。ハード面でも開設する避難所の数を増やす。豪雨だけではなく、いつ起こるか分からない地震への対応も急務だ。昨年6月に発生した本県沖地震で、県内観測史上最大の震度6弱を観測した鶴岡市。当時、避難所が密集状態となったことを踏まえ、新たに町内会集会所などの活用を視野に入れるが、早坂進危機管理監は「本県沖地震のように夜間の発生だったり、余震が心配されたりする中では分散した避難はかえって危険。状況を見ながらの判断になる」と指摘する。発熱、せきといった症状がある避難者のための仮設トイレ設置、避難所用マスクや消毒液の備蓄も課題に挙げている【5月18日山形新聞より】
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【地域防災】複合防災センター建設へ 北茨城
北茨城市は今年度、災害時の避難所や物資の備蓄倉庫などの機能と学校給食センターの機能を兼ね備えた複合防災センターを13億5000万円をかけて建設することになりました。北茨城市では9年前の東日本大震災で最大で7メートルの津波が押し寄せ、5人が死亡し1人が行方不明となったほか、家屋なども大きな被害を受け、一時、5000人を超える市民が避難しました。市では、当時、避難所の設営に時間がかかったことや備蓄の物資が不足したことから、市内の小中学校の給食を作る給食センターの機能と避難所や物資の備蓄倉庫などの機能を兼ね備えた複合防災センターを市役所に隣接する場所に新たに建設することになりました。複合防災センターには、災害が起きた時におよそ200人が避難できるほか、およそ3000人の3日分の食料を蓄える倉庫を備え、災害時に炊き出しを行う機能を持たせるということです。市では、国の補助も受けセンターの建設費およそ13億5000万円を今年度の予算に計上し、来年3月までの完成を予定しています。【5月18日NHKニュースより】
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【普及啓発】災害時、避難所以外の選択肢も 新型コロナ、災害情報学会が提言
新型コロナウイルスの感染が収束しない状況を踏まえ、日本災害情報学会(会長=片田敏孝・東京大大学院特任教授)は15日、災害時の避難行動に関する提言を公表した。避難所に多数が殺到すれば3密(密集、密接、密閉)の回避が困難になるため、在宅避難や親戚宅などさまざまな避難方法をもう一度検討することを求めている。2年前の西日本豪雨や昨年の台風19号など、毎年のように災害が発生している出水期を控え、同学会は新型コロナの感染リスクを避ける避難行動を促す目的で提言を出した。提言ではまず、「避難所に行くことだけが避難ではない」と指摘。居住地が浸水や土砂災害の恐れがない場合、住民がその場にとどまる在宅避難も有効とした。ハザードマップなどで自宅の安全性を事前に確認するよう勧めている。自宅外への避難先は3密を避けるためにホテルや親戚宅、知人宅も選択肢と紹介。避難の判断を適切に行うため、風水害の危険性を5段階で評価する「大雨・洪水警戒レベル」の積極的な活用を促している。自治体に対しては、指定避難所以外の避難先の確保を求めた。【5月16日神戸新聞より】
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【地域防災】梅雨入り前に防災もコロナ対策急務/和歌山
今月12日、台風1号が発生。日高地方では梅雨入りも迫ってきており、秋にかけての災害多発シーズンは間近となっている。新型コロナウイルス禍の中、とくに心配されるのが「3密(密閉、密集、密接)」状態になる可能性がある避難所の運営。各市町では集団感染防止へ段ボール間仕切りの活用、分散避難などの対策を練る一方、発熱者への対応や備蓄品の追加購入などの課題も出てきており、新たな備えの検討、準備を急いでいる。2011年9月、紀伊半島大水害で甚大な被害を受けた日高川町は、すでに避難所での感染防止対策の検討を済ませている。昨年5月にオープンした町防災センター(小熊)に備蓄している段ボール間仕切り800枚(1枚縦横約1.2メートルの正方形)をフルに活用する方針。各避難所へ配って避難者同士の「密接」を防ぐことにしている。さらに避難所には消毒液やマスクを設置。大規模な災害が予想される場合は防災センターなど9カ所の拠点避難施設だけでなく、町内138カ所(拠点含む)の避難所をできる限り開放、分散避難を図り、「密集」も防止する考えだ。防災を担当する総務課は「町長から指示を受け、避難所のコロナ対策を検討してきた。これから災害シーズンを迎えるので、まだ足りない部分は早急に検討、対応していきたい」と話している。今年度から日高広域消防OB2人が配属されている防災センターでは発熱者が出た場合が課題とし、隔離部屋をどこに確保するかを決めておきたいとの声も上がっている。日高地方の各自治体は万一の際、コロナ対策で閉鎖中の公共施設を開放する方針。日高川町以外のそれぞれの主なコロナ対策では、御坊市は消毒液の確保が必要といい、住民に非常用持ち出し品として消毒液のほかマスク、体温計などの追加を求める呼びかけを検討している。由良町は避難所内に複数の部屋(これまで1部屋)を用意。美浜町は今月21日の臨時議会に予算を提案し、避難所用のマスク、段ボール間仕切り、消毒液を購入する計画を進めている。日高町は消毒液の設置と発熱者の別部屋への隔離、印南町は発熱者の別の避難所への隔離、段ボール間仕切り活用などの対策を立てており、みなべ町は避難所内での避難者分散、消毒液とマスクの配置を決めている。【5月17日 河北新報より】
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【地域防災】福島市、初の感染症対応防災訓練 避難所入り口で「密」、課題も
福島市は16日、新型コロナウイルス感染症対応を盛り込んだ防災訓練を初めて実施した。市民ら約200人が参加。密閉、密集、密接の「3密」を避けながら避難を完了するまでの一連の流れを確認した。訓練は大雨で河川氾濫や土砂災害が予想され、一部地区に避難勧告が発令された想定で行われた。住民はいったん最寄りの集会所に避難した後、人数がある程度増えた時点で指定避難所の信夫学習センターに移動。検温や問診を受け、感染の恐れが大きい避難者は救急搬送された。避難所にはテントが約1メートル間隔で設置され、住民が中の様子を確かめていた。市危機管理室の担当者は「『3密』回避を念頭に置いたが、実際は避難所の入り口で密集が生じるなど多くの課題が見つかった。災害に備え、教訓としなければならない」と話した。市は梅雨期を前に防災訓練を年1回実施している。【5月17日 河北新報より】
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津波時の車避難を「浸水想定区域外」に いわき・交通渋滞問題/福島
昨年11月22日に発生した地震・津波時、いわき市で車での避難による交通渋滞が発生した問題で、津波災害時の自動車避難検討部会が29日、同市で開かれた。市は、津波時の避難方法について「原則徒歩」を徹底する一方、車避難の場合は避難所ではなく「津波浸水想定区域外に避難」などとする避難方針の素案をまとめた。市は同地震の際、避難所に向かう狭い道などが渋滞の原因と分析した。車避難の場合、遠くに移動できる有用性を生かし、渋滞の原因箇所を作らないよう遠くの内陸部を目指すよう促したい考えを示した。本年度は車による避難先の目標として、津波浸水想定区域外の目印を設定し、駐車スペースを確保できる広域避難場所などを選定する。次回の部会で避難方針案を決定し、8月をめどに市防災会議に報告することとしている。【5月30日 福島民友より】
▲いわき市「津波災害時における自動車避難検討部会」
http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1485757632676/index.html -
AIで災害察知、避難誘導 札幌/北海道
札幌市が札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)で実施する情報通信技術(ICT)の活用実験で、人工知能(AI)で火事などの災害を察知し、避難誘導する「災害支援システム」についても実験することが分かった。同市には、2015年2月に起きた火災でチカホを歩いていた人たちの避難誘導がうまくいかなかった苦い経験があり、担当者は「最新技術で市民を守りたい」としている。市が実施する災害支援システムの実験は、チカホの天井などに設置されたセンサーからの情報で、平日や休日、昼間や夜間などの人の動きを分析。通常と違う人の動きが目立つようになれば、AIが災害の可能性があると判断して担当者に伝えるほか、すいている出入り口を調べ、スマホやスピーカーなどで避難路を知らせる。子どもやお年寄りが多いなど、きめ細かな情報を把握して、チカホの管理担当者や消防署員らに伝えることで、避難誘導などに役立てることも期待されるという。【5月31日 読売新聞より】
▲札幌市「「札幌駅前通地下歩行空間における防災支援システム実証実験検討業務」に係る公募型企画競争(プロポーザル)の実施について」
http://www.city.sapporo.jp/kikaku/downtown/keiyaku/ict-bousai.html -
大規模水害 広域避難へ区民の理解を 江東5区協議会/東京
大規模水害時の住民の行動計画を策定するため江戸川区で29日に開かれた「江東五区広域避難推進協議会」で、アドバイザーを務める片田敏孝・東京大大学院情報学環特任教授が講演した。片田さんは「海抜ゼロメートル地帯」に位置する墨田、江東、足立、葛飾、江戸川の五区の区長らに、備えの大切さを住民に理解させる必要性などを説いた。講演は「広域避難実現社会の構築」がテーマ。水害時は建物の高い所に逃げればひとまずの安全は確保できるが、海抜ゼロメートル地帯ではなかなか水が引かず、長期にわたって孤立する恐れがある。片田さんは「どんな問題があるか、住民に知ってもらうことが大切」と訴えた。【5月30日 東京新聞より】
▲江戸川区「江東5区大規模水害対策協議会~犠牲者ゼロの実現に向けて~」
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/bousai/koto5_daikibo_suigai.html -
特別警戒区域の指定促進を 土砂災害で総務省勧告
総務省は26日、土砂災害でより大きな被害が予想され、土地利用が規制される「特別警戒区域」の指定が遅れているケースがあるとして、都道府県に指定促進を呼び掛けるよう国土交通省に勧告した。住民らの理解を得るのに時間がかかることが原因とみられるが、総務省は「指定がないと、制限が必要な区域に新しい建物が建つ可能性があり、問題だ」としている。都道府県は基礎調査の結果に基づき、ハザードマップを作成するなどの対策を取る警戒区域と、土地利用規制のほか建物の移転勧告ができる特別警戒区域の2段階で指定する。【5月26日 日本経済新聞より】
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警報作動し住民が避難 朝地地割れ、亀裂の拡大加速/大分
豊後大野市朝地町綿田地区で見つかった多数の地割れで、亀裂が広がるスピードは速くなり、25日午前に1時間当たりのスピードは10ミリを超えた。市によると、午前10時ごろ、10ミリに設定した伸縮計の警報が作動し、付近の住民らは近くの公民館に避難するなどした。識者は「10ミリ以上になると地盤の崩壊が発生してもおかしくない」と注意を呼び掛けている。一方、県は同日、現地のひび割れを「地滑りの現象と判断した」と明らかにした。国の土砂災害専門チームが24日に実施した現地調査の結果を踏まえ、見解を示した。県は近く、地下の状況を把握するためのボーリング調査に着手する予定としている。【5月25日 大分合同新聞より】
▲国土交通省「大分県豊後大野市朝地町綿田の地すべりに関して土砂災害専門家を派遣します」
http://www.mlit.go.jp/report/press/sabo02_hh_000033.html -
地割れ幅さらに拡大 新たに避難勧告 豊後大野/大分
大分県豊後大野市の山あいの地区で、多数の地割れが見つかった問題で、市は地割れの幅がさらに広がっているとして新たに6世帯に避難勧告を出した。同市の朝地町綿田地区では、22日までに、東西およそ300メートル、南北およそ400メートルの範囲に81か所の地割れが確認されている。市は、地すべりが起こるおそれがあるとして、すでに近くに住む3世帯10人に避難勧告を出していたが、地割れの幅がさらに広がっているとして、23日新たに6世帯7人に避難勧告を出した。大分県は、23日朝から、現地の5か所に亀裂の幅を測定する機器の設置作業を始め、今後、地下水の状況などを調べるボーリング調査も行い、地すべりが起こる可能性を調べることとしている。【5月23日 NHKニュースより】
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飯山・井出川流域で土石流 6回確認 避難指示に引き上げ/長野
大規模な山腹崩落が発生した長野県飯山市照岡の井出川流域で22日、土石流が少なくとも6回発生した。土砂や流木の一部は井出川下流の砂防ダムを乗り越えており、濁流がダムから約1.5キロ下流の千曲川との合流点付近にまで達した。人や民家への影響は出ていないが、市は桑名川地区の10世帯26人に出していた避難勧告を同日午後2時45分、避難指示に引き上げた。土石流の発生源は分かっていないが、19日に発生したとみられる山腹崩落に起因するとみられる。県や市によると、新たに山腹が崩れたり、川底にたまっていた土砂が流れ出したりした可能性もある。国土交通省は23日、専門家2人を現地に派遣し、崩落の状況などを確認する。また林野庁中部森林管理局と県、飯山市は、ヘリコプターを使って上空から被害状況を調べる。【5月23日 信濃毎日新聞より】
▲国土交通省「長野県飯山市照岡大どう地先の土砂災害に関して土砂災害専門家を派遣します」
http://www.mlit.go.jp/report/press/sabo02_hh_000032.html