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防災関連の最新ニュースをご紹介
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【災害想定】富士山が噴火したら、神奈川7市町に溶岩流も「まったくの予想外」
山梨、静岡、神奈川の3県などでつくる「富士山火山防災対策協議会」が、2004年策定のハザードマップを初めて見直し、26日に改定版を公表した。従来のマップでは、神奈川県内の被害は火山灰の降灰のみと想定されていたが、近年の調査・研究で新たな火口が発見されるなどした結果、溶岩流到達の想定範囲が拡大した。改定版では、神奈川寄りの火口から、記録上最大とされる貞観噴火(864~866年)並みの溶岩噴出量(13億立方メートル)があった場合、溶岩流が県内に達すると予測している。溶岩流は、土石流のように猛スピードで襲ってくるわけではないが、溶岩が流れ込んだエリアでは、建物の再建などは困難となる。最も早く到達すると想定されるのは山北町で、溶岩が流れ始めてから最短で約33時間後。相模原市緑区は9日と11時間後、小田原市は17日と5時間後の想定。【3月28日 読売新聞より】
▼内閣府 富士山火山防災マップ - 富士山火山防災協議会
http://www.bousai.go.jp/kazan/fujisan-kyougikai/fuji_map/ -
【普及啓発】ハザードマップ、スマホ版で見やすく 熊本市、4月から運用
熊本県熊本市は2日、洪水や土砂崩れなどの災害リスクをインターネット上で確認できる「統合型ハザードマップ」について、スマートフォンでも閲覧しやすい「スマホ版」の運用を4月に始めると明らかにした。豪雨災害が頻発・激甚化する中、ハザードマップを手軽に見られる環境を整え、市民の防災意識を高める狙い。市は昨年4月から、市のホームページで統合型ハザードマップを公開。洪水、高潮、津波の浸水予測範囲や土砂災害の危険箇所、避難所など約20項目から必要な情報を選ぶと、一つの地図上で自由に重ねて表示させることができる。ただ、現在はパソコンでの閲覧を想定しているため、スマホでは画面上の情報が切り替わる動きが遅く、文字も小さい。スマホ版はこうした点を改善し、2月に試験導入する。また、スマホ版では使いやすさも向上させ、トップ画面には「洪水」「高潮」「津波」「土砂災害」の4項目だけをシンプルに並べる。スマホの衛星利用測位システム(GPS)機能を活用。自分のいる場所を地図上に示し、災害リスクを素早く確認できるようにする。利用者には、市のホームページや公式ライン、市政だよりに掲載するQRコードから、アクセスしてもらう考え。【1月3日 熊本日日新聞より】
▼熊本市総合型ハザードマップ
http://www.hazard1.kumamoto-city.jp/ -
【歴史・教訓】水戸・旧圷渡里地区 水害の教訓見つめ直す 伝承碑拓本や被害調査/茨城
昨年10月に発生した台風19号(東日本台風)で浸水被害を受けた水戸市渡里町の旧圷渡里地区住民らが、過去の被害や課題などを整理するなど「自助・共助」の取り組みを進めている。那珂川沿岸に位置し、これまで複数回にわたり水害に見舞われてきた同地区。昨年の教訓や過去の記録などを見つめ直し、地域独自の防災対策や住民意識の向上策を探っている。今年11月下旬に1940年に建立された鳥居前の伝承碑「戊寅水難の碑」の清掃と拓本を実施。碑は10月に国土地理院のウェブ地図「地理院地図」に掲載されるなど、再び注目が集まりつつある。今後は洪水対策への住民意識の高揚へ向け、新たな防災活動も模索していく。将来的には地域独自のハザードマップ作成や緊急連絡網の整備も目指していく。地区の住民は「地域でできる対策を整理することで、自助、共助、公助の取り組みをしっかり構築していきたい」と話した。【12月7日 茨城新聞より】
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【施設・機関】「全国動物避難所マップ」開設目指してCFスタート/岐阜
岐阜市の認定NPO「人と動物の共生センター」が、災害時にペットを預ける「動物避難所」を全国に設置する計画を進めている。避難所は全国各地のペットホテルやペットサロンなど動物を扱う事業所を想定。そうした事業所や防災の関係者に呼びかけて設置・運営に向けた協議を始めており、2022年3月までに100カ所の避難所登録が目標だ。避難所のマップサイト開設などの費用調達に向け、岐阜市のふるさと納税クラウドファンディング(CF)で支援を呼びかけている。災害時におけるペットの救護対策を巡っては環境省が13年にガイドラインを策定。原則、飼い主とペットが安全な場所まで「同行避難」すると定めている。一方で動物が苦手な避難者への気配りも求めており、避難所の細かい運営は自治体や自治会に任せられているのが現状で、過去の災害ではペットの受け入れができない避難所やペット連れの被災者が周囲に遠慮して避難所に入れず、車中泊や壊れた自宅などでの「軒先避難」を選ぶケースも見られた。【10月12日 毎日新聞より】
▼▼人と動物の共生センター 全国に動物避難所を!災害時にすべての命を守るための、動物避難所マップ作成プロジェクト
http://human-animal.jp/mi/1731 -
【普及啓発】住民参加型ハザードマップ作成/山口
土砂災害ハザードマップを地域住民が参加して作るための懇談会が27日、周南市大河内の大河内市民センターで始まり、上河内自治会の住民9人が参加した。取り組みは県が2018年7月豪雨を契機に、自治体など地区単位でハザードマップを作成し、住民の迅速かつ的確な避難行動を促すことを目的に2019年度から始めた。懇談会は計3回実施し、実際に歩いて避難して問題点を確認したり、地域ぐるみでの避難行動を考えたりする。初回の27日は、県防災会議国土強靱(きょうじん)化地域計画専門部会委員で徳山高専の目山直樹准教授(57)をアドバイザーに迎え、市が出している土砂災害ハザードマップに、住民が過去に実際土砂が崩れた斜面や水があふれた水路などの場所を落とし込んで避難の際に危険な場所を確認した。【9月28日 山口新聞より】
▼周南市ハザードマップ / 周南市
https://www.city.shunan.lg.jp/soshiki/9/4178.html -
【地域防災】水害時、どう避難する? ハザードマップ活用 江戸川の小学生学ぶ
江戸川区立江戸川小学校(江戸川一)で「防災の日」の1日、4年生が「江戸川区水害ハザードマップ」を活用した社会科の授業を初めて受けた。水害の危険性が身近にあると知ってもらい、発生時の対応や自身の避難計画を考えてもらう取り組みだ。授業では、過去の水害の事例としてキティ台風(1949年)で浸水した平井駅の映像を視聴。この後、ハザードマップで自宅の場所を確認した。家が浸水するかもしれないと知った子どもからは「大切なものを持って逃げる」「避難する場所を決めておかないと」などの声が上がった。ハザードマップは、陸域の7割を海抜ゼロメートル地帯が占める区が、区民の広域避難に役立ててもらおうと昨年5月に作成。区内全戸の約34万世帯に配布した。【9月7日 東京新聞より】
▼江戸川区水害ハザードマップ(2019年5月発行) / 江戸川区
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e007/bosaianzen/bosai/kanrenmap/n_hazardmap.html -
【防災教育・啓発】土佐高生が日米学会で優秀賞 潮江地区の液状化研究
土佐高校2年の高橋孝弥さんがこのほど、日米学術団体の合同学会で研究発表し、高校生部門で優秀賞に選ばれた。南海トラフ地震時に液状化現象が起きる高知市潮江地区では、地盤沈下による浸水で避難が困難になる道路があると指摘する内容で、高橋さんは「研究成果が避難経路の見直しなどに役立てば」と話している。液状化では地盤沈下が起き、そこに川や海などの水が流れ込むこともある。東日本大震災で小中学生が素早く避難した「釜石の奇跡」に興味を持った高橋さん。土佐高校のある潮江地区は液状化が発生するが、予測される津波到達時間30分の間に、「釜石の奇跡」のように最寄りの避難ビルの上層階へたどり着けるか―昨年9月から約44月間、研究した。高橋さんはインターネット上で公開されている地盤情報などを基に、県の公表データより4倍細かいエリア別に液状化予測をはじき出し、道路の浸水量を試算した。結果、高知市が示す避難路でも通行に時間を要する道路や、回り道をしなければならない場所を確認。最大で現状の1.5倍の時間を要し、30分以内の避難が困難な住民もおり、現状の訓練の見直しや、さらなる避難場所の整備が必要とまとめた。【8月24日 高知新聞より】
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【地域防災】仙台市が決壊ハザードマップ作製 防災重点ため池83ヵ所の満水想定
宮城県仙台市は昨年6月に新たに指定された市内92カ所の「防災重点ため池」のうち、83カ所の決壊時のハザードマップを作製し、8月11日から市の公式ホームページなどで公開する。マップはため池ごとに作製。満水時に決壊した状況を想定し、決壊から10~60分後の時間ごとの浸水想定区域、最大浸水深、避難場所などを地図に表示した。将監ため池(泉区、貯水量21万100立方メートル)のマップによると、満水時に決壊した場合、10分後に南東側の市地下鉄泉中央駅の周辺が浸水し、20分後にユアテックスタジアム仙台付近、30分後に七北田川に達し、60分後には市名坂小の周辺に及ぶことが分かる。市内の防災重点ため池は鶴ケ谷大堤ため池他計97カ所ある。このうち5カ所は既にハザードマップを作製し、公表している。残る92カ所は県が新たに指定したため池。浸水シミュレーションの結果、83カ所は浸水想定区域に住宅や公共施設が含まれるため、ハザードマップの作製を進めた。市は安全対策として、本年度は31カ所に水位計やカメラなどを設置し、遠隔監視システムを構築し、地震や豪雨の発生時、ため池の堤の損傷や水位の変化を即時に把握する。【7月27日 河北新報より】
▼仙台市 ため池ハザードマップ
https://www.city.sendai.jp/norindoboku-sebi/kurashi/shizen/norinsuisan/tameike/hazard_map.html -
【地域防災】原子力災害の避難先、半数「知らない」 日立市がマップ作製
茨城県日立市は原子力災害に備えた「広域避難ガイドマップ」を作製し、今月末から市内の全世帯に配布する。日本原子力発電東海第二原発(東海村)の30キロ圏内に位置する同市は、福島県内の17市町村と避難先として協定を結び、中小路地区は福島市、金沢地区が郡山市など、地区ごとに避難先を指定している。マップは避難先を四つに区分して4種類、計8万4千部作製した。各世帯には該当する地区のマップを配布する。内容は、一時避難場所や避難経路、避難先の体育館や公共施設などが具体的に記されているほか、避難手順や避難時持ち出し品のチェックリストが示されている。昨年11月に原子力災害避難訓練を実施し、参加者にアンケートを行った結果、半数の人が避難先を知らなかったことを踏まえ、市では、広域避難計画の完成前だが、避難先を市民に知ってもらおうと、マップ配布を先行させた。【7月27日 朝日新聞より】
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【地域防災】ハザードマップの作成進む みなべ町、11地区をHPに掲載/和歌山
和歌山県みなべ町は土砂災害ハザードマップの作成を進めている。2019年度までに11地区の分が完成した。各地区で全戸配布するとともに、町ホームページで紹介している。「土砂災害が起こりやすい場所、避難場所、避難経路を日頃から確認しておきましょう」と呼び掛けている。残りは10地区で21年度までに完成するという。マップは県の基礎調査データを基に作成している。19年度は堺、芝、滝、市井川、東神野川の分が完成した。残りは埴田、山内、谷口、筋、熊岡、晩稲、熊瀬川、土井、広野、島之瀬。熊瀬川以外9地区は20年度に、熊瀬川は21年度に作る計画で進めている。航空写真上に、土砂災害特別警戒区域(建物が破壊され、住民の生命または身体に著しい危害が生じる恐れがある区域)と、土砂災害警戒区域(住民の生命または身体に危害が生じる恐れがある区域)を示している。【7月13日 紀伊民報より】
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【防災施策】防災マップを鹿島市が改定 雨期に備え、全戸配布/佐賀
鹿島市は、水害や土砂災害など地域の災害リスクと防災情報などをまとめた防災マップを製作した。想定される最大の雨量に合わせ、洪水ハザードマップを改定している。4~5月にかけて全戸配布しており、市総務課は「災害時の避難のために役立てて」と呼び掛ける。水防法改正を受け、県による洪水時の浸水想定区域の見直しを踏まえて製作した。風水害や地震津波といった災害時の注意点を示している。避難時に特別の場合を除いて車の利用を控え、複数人での行動を心がけることなどを列挙。備蓄品や持ち出し品リストも紹介した。土砂災害の警戒区域への指定で民家などの被害が出る恐れがあるエリアも反映している。パソコンやスマートフォンで閲覧できるウェブ版も作った。梅雨時期を前に、市総務課は「日ごろから家族で避難経路などを話し合って備えを」と話している。【5月23日佐賀新聞より】
▼鹿島市Web版防災マップ
https://www.city.saga-kashima.lg.jp/hazardmap/index.html -
防災サイト、中津市一新 スマホ用アプリも開発/大分
河川の増水や土砂災害が頻発する梅雨を前に、大分県中津市は防災サイトを一新するとともに、スマートフォン用のアプリも開発した。1日から運用を開始する。新サイトでは大雨警報や避難勧告などの緊急情報だけでなく、山国川などに設置された複数のカメラが撮影した画像も見ることができる。アプリでは、緊急情報をスマホ画面に速報するのに加え、近くにある複数の避難所も地図上で案内する。災害や防災に関する情報を集約した「市防災ポータルサイト」は約10年ぶりのリニューアル。従来は、情報を得るにはそれぞれのサイトを開かなければならなかった。緊急時に何度も画面を切り替えるのは不便との指摘があったことから、利便性と一覧性の大幅な向上を目指した。市は「災害が多くなる時季を控え、非常時にはHPやアプリを有効に活用し、身の安全を確保してほしい」と呼び掛けている。【6月1日 西日本新聞より】
▲中津市「中津市防災ポータルサイト」
http://nakatsu-bosai.jp/ -
避難方法イラストで 児童向け防災地図制作 洲本/兵庫
南海トラフ巨大地震の発生時、校区内で津波による浸水被害が想定される兵庫県洲本市立洲本第三小学校のPTAが「洲三ぼうさいマップ」を制作した。全児童に配布し、災害への意識向上を図ることとしている。約1年かけ、市発行の防災ガイドブックを基に児童が理解しやすいイラストで避難方法などをまとめた。全6地区の地図を見開きで掲載している。地域になじみ深い寺社や病院を目印に、浸水する可能性があるエリアや避難経路などを色分けして紹介している。校区内で最も広範囲の浸水が予想される外町地区は、同校へ避難するために川を越える必要があり「橋より家に近ければ曲田山へ」などと状況に応じた避難場所も示した。坂口祐希校長は「避難訓練の事前学習など校内でも活用したい」と話している。【5月31日 神戸新聞より】
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豊岡のNPO法人「あいうえお」、防災マップ簡単な言葉に/兵庫
外国出身者にも安心して暮らしてほしいと、豊岡市のNPO法人「にほんご豊岡あいうえお」が、同市の防災マップを“翻訳”した「やさしい日本語」版冊子を作った。漢字全てにルビを入れるなど分かりやすく工夫しており、日本語教室でさっそく活用を始めている。今年度内には英語などの外国語版も作成予定である。同市の防災マップのやさしい日本語版では、「豊岡市防災マップ(逃げ方をさがせ)活用の手引き」のタイトルを「豊岡市(とよおかし)防災(ぼうさい)マップ 逃(に)げる方法(ほうほう)」にするなど、言葉遣いを変えている。フィリピン出身で、同法人の日本語教室に通う金城ジーナさん(48)は「防災について知る機会がないので、こういう冊子はうれしいです」と話した。【5月26日 産経ニュースより】
▲TEAM防災ジャパン「生活情報誌作成のための「やさしい日本語」用字用語辞典(弘前大)」
https://bosaijapan.jp/?p=6992 -
紀伊水道南部を追加 海保の津波防災情報図
海上保安庁は、発生が懸念される南海トラフ巨大地震などの津波シミュレーションを実施し、海域における津波の動きを示した情報図を作成しており、紀伊水道南部の広域津波防災情報図を新たに公開した。第五管区海上保安本部によると、津波防災情報図としては、津波による水位変化や最大流速が示された進入図、引潮図と、時々刻々と変化する津波の動きを示したアニメーションなどが公開されている。これらの図は、津波発生時の迅速な救助活動や船舶交通の安全確保など同庁が行う対策に利用するだけなく、主要港湾の港湾・海事関係者などからなる津波対策協議会などにも提供し、主要港湾の防災対策にも利用されている。今後は紀伊半島沖や四国太平洋岸についても提供を予定している。【わかやま新報より】
▼海上保安庁ホームページ「津波防災情報」
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAIYO/tsunami/