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【関東大震災100年】瀧澤一郎(たきざわいちろう)

NPO東京いのちのポータルサイト 理事長

主な活動地域
東京都 葛飾区
最近の防災・減災活動

関東大震災から100年経ちましたが、教訓として伝わっていると考えられることはなんですか?

火災の被害が大きかった為に「地震だ火を消せ」というのが長い間標語になっていたという事。

いま、関東大震災級の地震が起きたら、心配なこと、解決していないと思う課題はなんですか?

耐震化率は「戸数」で勘定して「棟数」では無いので、工場跡地などでマンションが増えて行くと自ずと耐震化率は上がって行きます。しかし、昭和55年以前の既存不適格住宅等倒壊危険度の高い建物は、まだまだかなり残っており、これの建替えまたは耐震化は急務な課題であります。また、各種の危険度を計算するのに「◯◯丁目」単位で行っておりますが、同じ丁目でも全く危険度の異なる街は沢山あります。もっと細かいメッシュで表現しなければ意味が薄くなってしまいます。その意味で前回まで、詳細にできていた「液状化マップ」も今回の改定で「◯◯丁目」単位になって、殆の地域が同じような表現になってしまい全く意味をなさなくなった事は大変残念です。
また、木造密集地等焼け野原になる可能性が高い地域がありますが、「事前復興計画」が出来ていないため、「焼け野原の後に出来た街もまた焼け野原になる危険な街になってしまう」という重大な課題が残っております。

関東大震災からの100年に学び、子孫たちに何をどう伝えていくか、考えていることをお聞かせ下さい。

日本は安心して住むには適さない地震・災害大国であるので、出来れば安全な海外に移住した方が良い。それでも、どうしても住み続けたいなら、地域ぐるみで危険度を少しでも少なくして行く努力が必須であるという事を伝えたいと思います。

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