
2015年4月1日
中井佳絵 (なかいよしえ)
法政大学大学院地域創造システム研究所 特任研究員
徳島大学大学院先端技術科学教育部 非常勤講師
環境省ipccリポートコミュニケーター、防災士
・地域防災にはまったきっかけは?
修士論文の調査を兼ねて、故郷にある4つの小学校で防災授業を実施しました。東日本大震災直後、広島県熊野町の子供達にとって、「災害=地震・津波」だったのです。この地域で一番起こりやすい災害は、“土砂災害”にも関わらず…。そこから、地域に即した防災減災教育を行うことの必要性を痛感し、地域の文脈に合った防災減災教育の普及活動にどっぷり浸かってしましました。
・地域防災に関わって、改めて大切だと感じたことは?
児童の災害時に「主体的に行動する態度」を養うには?を一貫してテーマにしておりますが、今の子供達が自然に触れる機会が少ないため、災害に対するイマジネーションを育みにくいのだと考えます。バーチャルリアリティーやARで体感させることも一つの手ですが、出来る限りリアルの場で体験してもらうことが大切だと感じています。
・地域防災・減災に取り組んでみて感じる今の社会課題は?
小学校で防災教育を充実させていくという方針には大賛成なのですが、学校現場は他にも多くの課題を抱えており、担任教諭に対し通常業務にプラスアルファで負担を強いるのは酷だと感じます。外部講師を登用したり、教員免許更新時や大学教員過程で防災教育を必須にしたりするなど、防災教育を導入しやすいシステムを構築すべきだと考えます。
・TEAM防災ジャパンの一員に推薦!という方をご紹介ください。
テレビ新広島の波田健一さんを推薦いたします。気象予報士・防災士で、広島の防災減災を誰よりも考えている方です。広島大規模土砂災害の際には、精力的に取材をされました。NPO気象キャスターネットワークの理事でもあり、防災減災の機運を低下させないため、国土交通省中国地方整備局と勉強会を開催するなど、公私にわたり積極的に防災減災活動をされています。
・TEAM防災ジャパンへの応援メッセージをお願いいたします。
防災は守備範囲が広く、一人で出来ることは限られています。TEAM防災ジャパンとして様々な分野の方々が関わることにより、地域防災の課題に立ち向かう大きなムーブメントになることを願うばかりです。