まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

亰百合子(きょう・ゆりこ)

2016年11月24日

亰百合子(きょう・ゆりこ)

目黒星美学園中学高等学校(東京都世田谷区)

出身地:宮城県仙台市
最近の防災・減災活動:
中学・高校での防災教育(特に災害時のトイレ問題、女性視点の防災)
「第1回日本トイレひと大賞」受賞(災害時のトイレ問題に関して)
世田谷区地域防災計画修正女性部会委員

・防災に踏み込んだ(取り組み始めた)きっかけは?

勤務校で、2012年3月以降、年に2回宮城県での「被災地ボランティア研修」を続けています。最初は生徒から「何かできることをしよう」と声が上がり、始まった企画ですが、繰り返し現地に足を運ぶうちに「私たちも未来の被災者だ」という気づきが生まれました。仙台出身者として、東日本大震災のときに何もできなかった、という後悔がずっとありましたが、「今、動けば次の震災で助かる人が増えるかも」と気づいたことが「防災スイッチ」が入ったきっかけです。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

宮城での学びを通して、最初に注目したのが「災害時のトイレ問題」です。生徒自身がアイディアを出し合い、発表すること活動にしたところ、今では生徒たちが、近隣の防災勉強会に「講師」として招かれて、ワークショップを行うまでになりました。
http://www.meguroseibi.ed.jp/tabid/72/Default.aspx?itemid=1244&dispmid=390
防災教育を始めてからまだ2年経っていませんが、飛躍的に生徒たちの防災意識が高まりました。(これを「防災減災想像力」と呼んでいます。)


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

生徒たちが人生の中で「学校で被災できる確率」は数パーセント。そのことを前提にした防災教育が課題です。生徒たちには卒業してもどこにいても絶対に助かってほしいと強く思っています。そのためにもまず第一に「誰かに頼るのでなく、自分で考え、自分で助かる」という意識を持たせることが重要だと思います。
ちなみに学校では、私が生徒たちに向かって「亰先生は皆さんを助けま…」と言うと、生徒たちが「せん!」と返してくる掛け合いがお馴染みとなっています。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

私立学校は地域との関わりが薄いことも多いのですが、防災活動がきっかけで、地域との繋がりが広がりました。また、何よりも生徒たちが、生き生きと活動する姿を見て、柔軟な発想と行動力を持つ若い世代が地域の防災力を高める原動力、また実際に災害が起きた時に役立つ人材になると確信しています。「先生は地震が起きたら大慌てだろうから、私たちが頑張るね!」と言ってくる生徒もいます。生徒たちと一緒に活動できることが何より幸せです。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

住んでいる場所も、取り組みも、仕事もバラバラの人たちが「防災」を通してつながれる場所があるなんて素晴らしい!と思います。ここで得たものを、一部の防災意識の高い人たちの間で共有するだけではなく、それぞれがそれぞれの場所で発信することで、多くの人が「私は未来の被災者だ」と自覚する社会になると良いなと思います。