まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

北村弥生(きたむら・やよい)

国立障害者リハビリテーションセンター研究所

生年:1961年
出身地:埼玉県
最近の防災・減災活動:2003年から「障害者が読める災害準備教材」の開発を始め、現在は、主に、「地域防災訓練への障害者の参加方法」「障害者の個人避難計画を作るグループワーク」の開発を行っている。
http://www.rehab.go.jp/ri/fukushi/ykitamura/kitamurayayoi.html
・北村弥生,河村宏. アクセシビリティと災害. αシノドス. 180. 電子マガジン http://synodos.jp/a-synodos
・北村弥生. 発達障害のある子どもに災害をどう教えるか. 教育と医学. 66(3). 慶応義塾大学出版会. 2018-03.

・防災に取り組み始めたきっかけは?

2003年に着任した上司の河村宏元部長の取り組みに参加したのが初めです。1995年阪神・淡路大震災の翌年に、現在の職場に着任し、最初の会議で、「厚生労働省が『障害者と災害』について研究公募をしているけれど応募がない。誰か、応募してくれませんか?」という話題があり、「どういう関係があるんだろう?」と、当時は思っていたくらい「障害者と災害」の関係は一般には認知されていませんでした。河村先生は、「障害があっても読めるマニュアルの開発」と「特に、発達障害者や精神障害者のための災害時の対策」に注目していました。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

平時には縦割りで動いている各部署を、「研究」という自由度の高い活動で連結して、予想しなかった発展があった例です。2017年に、所沢市の自立支援協議会の研修で「障害者と災害」をテーマにした講演依頼を受けた際に、「障害者が参加して行うグループワーク」の実施を提案したところ、危機管理課、障害福祉課と社会福祉協議会の協力も得ることができました。全盲、弱視、ろう、手動車いす利用、電動車いす利用の方にも参加いただいたこの実践例は、「障害者の参加」と「他部門の連携」の好事例として、埼玉県の広域福祉派遣事業の研修でも紹介されました。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

アメリカの連邦緊急事態管理庁FEMAの「障害の統合と調整部」長のマーシー・ルースさんは「災害時に名刺交換をしていては間に合いません。名刺交換は平時に。」と話していました。「障害の分野」での平時のつながりはあっても、近隣住民や異分野である「災害の分野」とのつながりを持つ「きっかけ」と「継続する方法」が難しいと感じています。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

「障害と災害」という研究テーマでなかったら、絶対に関わることのなかっただろう自分の居住地の町内会やマンション管理組合に参加して、素敵な人たちに出会えたのは収穫でした。意外とリハビリテーションの専門職者と、まだ、つながっていないので、直近の課題です。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

全体としては読みやすい画面だと思いますので、障害のある人にも紹介したいです。追加していただけるのであれば、障害のある人が読みやすい環境になると嬉しいです。目の見えない人のための読み上げ機能(図表の説明の付加)、読み上げ機能を使う人が効率よく読めるような目次、漢字が苦手な人のために振り仮名がつけられるボタンなどがあります。