まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

宮江介(みや・こうすけ)

2015年8月11日

宮江介(みや・こうすけ)

東京大学庭師倶楽部 NPO法人ジャパンフォレストフォーラム

生年月日:1960(昭和35)年
出身地:新潟県南魚沼郡(現魚沼市)
半分東京都豊島区目白在住・半分糸魚川市須沢在住・時々岩手やポーランド放浪
東京大学農学部大学院林学課修士課程終了
東京大学農学部林学科森林風致計画学研究室にて、庭園の構成要素に就いて研究論文「日本庭園に於ける非対称性の研究」を発表。12年間の庭師経験を持ち、20世紀の終わりころから造園学を活用した地域おこしにかかわり、実践的環境活動の傍ら論文発表を行いつつ、2008年より糸魚川を主として人と自然の関わりに関する実践型市民大学「糸魚川ジオパークカレッジ」を開校しつつ、現在東日本大震災後の東北と、ポーランド国内ビャウオベイジャの森林で活動しています。(細部資料については「東京大学庭師倶楽部」で検索をお願いします)

・地域防災にはまったきっかけは?

東日本大震災の起こった直後に心配して連絡してきたポーランドの青年(元ポーランド軍特殊部隊の青年)から、破壊された街に起こるその後の惨劇についての想定を聞かされ、3日後には抗生物質をかき集め、水を用意して、車を走らせ、バイクを使い、最後は徒歩で現地に入り、夜が明けたときにポーランド人の的確な指示に驚かされ杞憂所からすべてが始まりました。その後「はまった」わけではなく「造園学者として必然的」に活動を必要とされ今日に至っています。


・地域防災に関わって、改めて大切だと感じたことは?

一言で言えば「先人の知恵に従いて」という事が全てかと考えます。津波は必ずと言っていいほど鳥居の前で止まっています。山の神の祭られている先には海の神は入りません。日本文化は先地形があり・生態系が育まれ・人文が発祥したはずですが、戦後「経済という名の厚化粧」の中に美しい文化や精神を塗りこめてしまった結果、起きた人災の部分が多々あると痛感しています。又、今回の被災地経験から日本人の大和魂とアメリカ人のフロンティアスピリットが大きな力になったことを実感しています。


・地域防災・減災に取り組んでみて感じる今の社会課題は?

少し厳しい話をします。「有事においてその地域には法律より暴力が強く、さらにその上にある道徳が最も強い」ということを被災直後の現地で、肌で感じました。時として当時の政権や法律や社会通念が足を引っ張ったことは否めません。同時に惨劇をマスメディアからの情報だけで分った気になっている人や、ボランティアを掲げた一部偽善者の心無い言動が、現地の人を傷つけたり、手を差し伸べ様としている人の心を踏み躙った事を痛切に感じています。もっと日本の風土を理解して、地元から学ぶ必要があります。


・TEAM防災ジャパンの一員に推薦!という方をご紹介ください。

植克彦氏・現NPO法人ジャパンフォレストフォーラム代表理事・「自然力の住まい」を題材に古民家のポテンシャルを生かした災害に強い暮らしを推奨しており、私と共に、被災地や糸魚川で活躍しています。何かお役にたてるかと思い推薦します。


・TEAM防災ジャパンへの想い、メッセージをお願いいたします。

ご依頼文中の「オールジャパン」という言葉が気に入り、突然の連絡に、思いついた事を書かせて頂きましたが、今回の計画は価値ある試みと感じています。又、私にとって防災は「はまった」のではなく「引くことのできない現実」として捉えています。実際私の場合災害に対して、救助・救援・復興とした流を経由していますが、大切な事は災害前も災害後も自然力との共存共栄である事を強く感じています。今後経験を生かして何かお役にたてると幸いです。