まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

板宮朋基(いたみや・ともき)

愛知工科大学工学部・准教授

出身地:東京都
最近の防災・減災活動:AR(拡張現実)災害疑似体験アプリ「Disaster Scope」やVR(人工現実感)「津波体験ドライビングシミュレーター」などを開発し、自治体や学校主催の防災訓練において活用して頂いています。誰でも災害想定を「我がこと」として実感して,行動を起こせるような教育プログラムの開発と実践を行っています。

・防災に取り組み始めたきっかけは?

東日本大震災において、結果として適切でない避難行動によって多くの方々が犠牲になってしまったことにショックを受けました。自分の専門分野の画像処理やバーチャルリアリティで何か貢献できないかと考え、スマートフォンなどでリアルな災害疑似体験を行える避難訓練支援ツールの開発に至りました。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

小学校の避難訓練におけるAR(拡張現実)災害疑似体験アプリの実用で、多くの児童たちが思った以上の反応を示してくれたことです。「とても怖い」「こんなになるとは思わなかった」という内容に加えて「津波で亡くなった人の気持ちが分かるような気がした」「絶対に準備をする必要がある」などの記述もあり、他人ごとではなく「我がこと」として災害について深く考え、自ら行動を起こすきっかけにできたことを実感しました。「来年以降も継続してお願いしたい」という依頼を各所から頂き、やりがいを感じます。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

各地域で様々な取り組みが行われていますが、横のつながりが少ないように感じます。防災活動はまだアナログ的な部分が多く、地域の紙媒体でしか知ることのできない情報も多いです。ネットを用いた積極的な情報発信や交流が盛んになると良いと思います。また、活動はボランティアベースがほとんどで、地域の皆さんの善意と努力で成り立っていると感じます。新しい取り組みには費用がかかることもあり、ボランティアのみでは発展性に限界もあるのではと思います。政府や自治体の財政が厳しい今日、企業の協賛やクラウドファンディングなどによる民間からの資金調達も活発化するべきだと考えます。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

三鷹市立第七小学校です。私の母親が教諭として勤務していたため、AR災害疑似体験アプリを用いた全校児童対象の避難訓練を行う際に、校長先生はじめ関係者との話し合いがスムーズに運びました。三鷹七小は以前から地域コミュニティと密に連携して防災教育を推進しており、吉村校長先生の「マンネリ化した避難訓練を何とかしたい」という思いと私の新技術がうまくかみ合いました。三鷹七小をモデルケースにして、効果的かつ継続可能な新しい避難訓練手法を全国に発信していきます。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

様々な分野の方々から、このようなテーマで寄稿されているのは大変貴重なサイトだと思います。
情報量が非常に多いので大変読み応えがあります。「リレー寄稿」は、同じ志を持つ新たな仲間づくりにとても有用なので、地域毎や活動種類別に分けて表示できるとさらに便利だと思います。これからも毎日拝見します。