まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

桶田敦(おけた・あつし)

2017年1月10日

桶田敦(おけた・あつし)

テレビユー福島所属(2016年7月まではTBS)
NPO法人環境防災総合政策研究機構 特任研究員
早稲田大学大学院ジャーナリズムスクール非常勤講師
防災士

生年:1958年
出身地:大阪府
最近の防災・減災活動:
・TBS系列 Nスタ、ニュース23、ヒルおび!などでの解説
・池上彰の巨大地震-あなたの命を守るために-1~4 制作 論文など
・防災機関としてのテレビ:311でその使命は果たせたのか 新聞研究(731)、42-46、2012
・「災害リスク」をどう伝える?-情報系番組の役割と可能性 月刊民放44(12)、4-8、2014
・福島第一原発事故 原子力災害報道の諸問題  社会情報学3、3、15-38、2015
・原子力災害報道におけるローカル局とキー局のニュースの差異 災害情報(14)、33-40、2016

・防災に踏み込んだ(取り組み始めた)きっかけは?

大学で火山地質を専攻していました。大学2年(1979年)の時に御嶽山が噴火したこともあり、御嶽の東麓をフィールドとして、火山テフラの研究を行いました。その後、社会人2年目の1984年に御嶽山の直下を震源とする長野県西部地震が起こり、それまでお世話になっていた宿のご夫妻や営林署の職員の方など知己の方々を多く失いました。そうした経験が、テレビの報道記者となっていろいろな分野の取材をしていても、災害報道に取り組んでいる自分がいるのだと思います。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

阪神・淡路大震災から10年の節目で、系列の局の地震担当と、報道特番を制作しました。そのなかで、当時はまだあまり知られていなかった、南海トラフの3連動地震について、その被害想定を含めて取り上げたこと、三陸地域において、東北地方太平洋沖地震のようなハルマゲドン地震と津波(命名は、都司さんですが)を取り上げたこと。そして、3.11の後に、田老の消防団のかたから、あの番組をみて津波の恐ろしさを実感することができて、消防団員の命も失うことなく避難活動に当たれた、と言ってもらったこと。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

先日(12月22日)の糸魚川での大規模火災でも、隣組の存在が、あの大火でも人命が失われずに済んだことが取材を通じて判ってきました。一方で、都市部にお住まいの方が、マンションの同じ階で、どんな方が住んでいるのか?一人暮らしのお年寄りがいるのか?体の不自由な方はいるのか?命を守るために自助が基本であっても、いわゆる災害弱者の人たちを守るのは、社会であり、地域のつながりです。そうした身近なつながりが希薄になっていることには危機感を覚えます。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

一つは、系列のテレビ局で培ってきた地震担当間での繋がりが、様々な災害報道で顔の見える関係で生きてきたこと。それが、熊本地震を契機に「チームJNN」という組織に発展し、ゾーンディフェンスで災害報道にあたる方式が取り組まれ始めています。
願わくは、南海トラフや首都直下地震を想定したときに、系列を超えてこうした動きが出来るといいなぁとは思っていますが。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

ネットを使って繋がっていく、それは、うまくいけば指数関数的に人の繋がりを増やしていける可能性をもっているメディアです。あとは、どんなコンテンツを発信していくかですね。
それと、原子力防災、特に避難についてと放射線影響に関する正しい知識の普及にも是非取り組んで頂けたらと思います。