
・地域防災にはまったきっかけは?
バングラデシュでサイクロン被害の調査をしていた1992年に、男女の死亡率に大きな違いがあったことを知りショックを受けたことです。普段の地域活動に誰が参加できるか、誰の声が反映されやすいかが、災害時の被害や支援活動のあり方に深く関係していると思い知りました。バングラデシュは、その後、地域防災体制を男女双方が担うように政策が変化した結果、被害の男女差が改善するだけではなく、地域の被害全体も縮小することに成功しました。
・地域防災に関わって、改めて大切だと感じたことは?
地域社会のいろんな問題と防災・災害対応の問題は深く結びついているので、「地域防災だけを地域の諸課題から孤立させて考えない」ということです。福祉、子育て、介護、働くこと、マイノリティ住民の状況などなど、災害対応と関係の深い分野はたくさんあります。自然の脅威に備えつつ、日常から災害に強い社会とは何か、普段の地域社会のあり方を見つめ直すことが大事だと感じます。
・地域防災・減災に取り組んでみて感じる今の社会課題は?
福祉、男女共同参画、多文化共生などなどの活動に従事している人々と防災の活動を行なっている人々が普段から連携しておくことで、多様な人々の視点を取り入れた防災・災害対応が実現すると思います。これを地域レベルでもっと進めていくことが、今後の課題かと思います。その意味でも、TEAM防災ジャパンは素晴らしい試みですね。
・TEAM防災ジャパンの一員に推薦!という方をご紹介ください。
まず、なでしこBOSAIパワーズのみなさん(静岡県内で女性の力を防災対策に活かす取組を推進するためにつくられた素敵なグループ)。
そして曽根順子さん(東日本大震災支援掛川市民の会、事務局長)は、自治会の自主防
災活動に女性や多様な人々の声を反映させる活動に取り組んでいらっしゃいます。
・TEAM防災ジャパンへの想い、メッセージをお願いいたします。
いろんな立場の人が参加できる・受け入れられる雰囲気があり、心の広さを感じます。異なる立場の人がつながっていける場となるといいですね。