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運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

福本晋悟(ふくもと・しんご)

2020年3月27日

福本晋悟(ふくもと・しんご)

毎日放送(MBS) アナウンサー室アナウンス部 アナウンサー

生年月日:1985年9月4日
出身地:滋賀県大津市
最近の防災・減災活動:人と防災未来センター 特別研究調査員(現在)
関西大学大学院 社会安全研究科 博士前期課程修了(2020年3月)
日本災害情報学会 第21回学会大会口頭発表 津波避難アナウンスメントのありかたに関する考察―情報の受信者を対象とした調査から―
MBSラジオ「ニュースなラヂオ」にて、西日本豪雨の被災地・倉敷市真備町を10度取材。https://www.mbs1179.com/ima/
など、近年の被災地取材を経験。
オフィシャルブログ

防災を取り組み始めたきっかけは?

アナウンサー1年目に報道の意義や責務を学ぶ中、地域住民である視聴者・リスナーに貢献できる災害・防災報道の重要性を感じたことです。
その後、防災士の資格を取得しました。2013年4月13日に最大震度6弱を観測した淡路島地震では、テレビ特別番組を担当し、自らの放送の反省などを踏まえ、よりよい災害報道、特にアナウンサーのアナウンスメントのありかたの改善を検討するようになりました。
一方で、そもそも小学生の頃に阪神・淡路大震災で両親を亡くした同級生とクラスメイトになった経験が、のちに防災の取り組みを始めた遠因なのかもしれません。


ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

災害報道の中でも、地震発生直後などの災害初動特別番組で適切な情報発信ができることが、アナウンサーにとって最も大きな責務です。南海トラフ地震の発生が懸念されている中、放送での津波避難呼びかけの検討・改善が私の最大の関心事です。
そこで、大津波警報発表時にどのような言葉や声で避難を呼びかけたらよいのかを科学的に検討するため、仕事と並行して大学院に入学し、研究を行ないました。情報を受け取る住民へのアンケートやインタビューなどの調査だけでなく、情報を発信するアナウンサーへのインタビュー調査も実施し、修士論文としてまとめました。
この研究が今後津波避難を呼びかけるための議論の一助になればと考えています。


防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

災害が起きる度に、残念ながら災害報道への課題や批判が話題になります。様々な改善の余地はある中で、平時から放送内容に責任を持ち、地域に根差した顔の見える放送を行なっていくことで、いわゆる相互不信や問題発生時の責任転嫁だけがクローズアップされてしまうだけではない「次なるレベルの災害報道」に進化させることができるはずです。また、災害報道の模索や苦悩を住民に問いかけ、それらを共有し、報道従事者と住民が共に考えていくことが、「信頼関係」につながるのではないかと、私は考えています。
報道従事者自身も、視聴者・リスナーと同じくその地域で生活する住民の一員です。だからこそ、同じ地平に立ち、共に災害に立ち向かう存在になれると信じています。


ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!

関西の記者やディレクター、アナウンサーなどの報道従事者が、専門家や行政関係者らと開いている勉強会「関西なまずの会」です。災害報道をよりよいものにするために所属や世代にかかわらず、共に学び合う有志の場です。ここでの学びや意見交換はもちろん、知り合った方が担当された番組や記事を目にすると、とても刺激になります。
そこで、関西なまずの会で知り合った、同じアナウンサー職であり、私の故郷・滋賀県で、平時から災害報道の具体的で実践的な放送をされている先輩、NHK大津放送局の大山武人アナウンサーにバトンを渡したいと思います。


TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

防災は人と人とのつながりがあってこそできるものであり、様々な人たちが共に力を合わせてつくりあげていくものだと考えています。TEAM防災ジャパンに参加されるお一人おひとりの本気・本物・本音の力で、防災を誰にとっても身近なものに感じられるようにしていただければと思います。