まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

阿部正人(あべ・まさひと)

気仙沼市立面瀬小学校

生年月日:1967.4.25
出身地:宮城県気仙沼市
最近の防災・減災活動:
 宮城県教育委員会 みやぎ防災教育副読本「未来への絆」作業部会に参加
 宮城県教育総合センター 専門研究員 「防災教育スタートパック」開発
 災害と復興における教育の課題とESD / 阿部正人
 (月刊学術の動向2013年12月号)
 シンポジウム「災害と環境教育」2013年3月17日
 災害と復興における教育の課題−学校教育と地域社会、ESD
 阿部正人(南三陸町立伊里前小学校教諭)パネリスト

・地域防災にはまったきっかけは?

東日本大震災では,南三陸町立伊里前小学校で被災しました。当時の校長先生は震災前から防災意識の高い方で,全校集会では地域で津波を実際に体験された方をゲストに招いて子供たちに津波の恐ろしさを伝えていました。高台にあった本校は避難場所に指定されていましたが,あの揺れの大きさから連動型地震であり,6mをはるかに超える津波が来襲すると判断し,高台避難を指示しました。子供たちも,地域の方々も共に避難することで無事でした。知識と経験の両方がいざという時の判断に不可欠と思いました。


・地域防災に関わって、改めて大切だと感じたことは?

震災の記憶を伝え,家族などの身近な人たちといざという時の心構えを,確認しておくことが大切であると感じます。また,地域を地球規模のスケールで捉えることでリスクが見えてきます。その場所が,縄文時代は海だったとか,湿地だったとか,地名から推測すると災害が起きやすい場所であるとか,振り返る必要があります。さらに,子供の頃に地域で遊んでいる経験は,いざという時の避難道や,水源の確保にもつながりました。


・地域防災・減災に取り組んでみて感じる今の社会課題は?

一つ目は,自分事にしにくいことです。三陸地方は津波常襲地帯でありながら,実際に自分が津波の被害にあうとは思っていませんでした。また,これまでの経験が最大の津波と思い込むことは怖いことです。
二つ目は,津波対策として巨大な防潮堤ができることで安心感を与え,避難行動につながらなくなるということです。実際には,海が見え,津波の来襲が分かったことで逃げ切ったという事例は数多くありました。そのことを十分に考慮した対策が必要だと考えます。


・TEAM防災ジャパンの一員に推薦!という方をご紹介ください。

女川さいがいFM「牡鹿半島フォークジャンボリー大人のたまり場」のパーソナリティーであり,元女川中学校教諭の佐藤敏郎先生を紹介します。お子さんを大川小学校で亡くされた敏郎先生は,二度と同じようなことを繰り返さないために,語り部や各地で講演等されています。
山口裕之先生を紹介します。特別支援学校に勤務する山口先生は,特別な支援を必要とする児童生徒の防災教育を実践され,その取組を各地で発信されています。地学の教員,特別支援教育の教員として大活躍されています。


・TEAM防災ジャパンへの想い、メッセージをお願いいたします。

つながりは,新しい知を創造します。それぞれの専門家と地域知を結びつけることでその地域にふさわしい防災・減災につながることを期待します。