まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

高橋元一(たかはし・もといち)

高橋一級建築士事務所 代表
一級建築士、構造設計一級建築士、国土交通大臣登録耐震診断資格者、建築 物の応急危険度判定員(東京都)、日本建築構造技術者協会々会員、他

・防災に取り組み始めたきっかけは?

「地震に対する建物の安全」というテーマに、総合建設会社で長らく従事してきた建築構造の専門家のひとりとして、『建物を提供する側の専門家と、購入・使用する側の一般の人との間に、建物の安全に対する認識に大きな溝がある』ことを常々感じてきました。この溝を埋めるには、子供の頃から建物の安全に関心を寄せられるような啓発活動が効果的ではないかと考えるようになり、子供から大人までを対象に、建物の安全に関する地道な啓発活動を始めたことが広く防災に取り組み始めたきっかけです。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

小中学校では消火・救急・避難訓練などの、いわゆる防災教育は一般的に行われていますが、建物の安全に関しては専門的な要素もあり、その知識に接する機会は少ないのが現状です。ある小学校で、映像や模型実験を使いこの話をできるだけ分かり易く子供たちに話をしたところ、彼らなりの興味が芽生え「建物の安全」に関心を寄せ始めたことを感じました。「建物は工夫によって地震に強くできる」ことを子供の頃から頭の隅に置けるようになれば、ゆくゆくは安全な建物、街、そして都市の実現を底支えする力に育っていくものと信じています。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

防災の知恵は世代を継いで伝承していく(縦のつながり)ものです。地震後の被害を軽減するための準備・訓練を主とするいわゆる防災はもちろん大切ですが、先に述べたような観点からの学校教育現場でのつながりがまだまだ不足していると感じています。建物の安全を司る専門家と、学校教育現場のご担当が直接つながるチャンスが増えることがひとつの課題と考えています。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

縦のつながりの他に、専門家と一般の人との間にある理解・認識の溝を埋めていくには、横のつながり、後者の例で言えば、地域、サークル、職場、等々と直接つながる機会も増えるといいなぁと思います。また、建物を地震に強くすることが、地震防災・減災の全ての原点であることを広く知って頂きたいと考えています。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

地震防災に関係する人には、「地震」に関わる人々、「建物」の建設・安全に関わる人々、そしていわゆる「防災」に関わる方々がいらっしゃり、災害軽減の効果をより高めるにはこれらの人々の相互理解なくして望めません。一見異なる分野の人々が、相互に情報交換、交流を進め、新たな知恵を出し合ってより安全な未来社会を築いてゆくため、TEAM防災ジャパンサイトがその場になることを期待しています。