リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
【能登地震】大月浩靖(おおつきひろやす)
いなべ市役所防災課 課長補佐
- 主な活動地域
- 石川県 輪島市
現時点で、能登半島地震の(事前及び事後の)対応で良かったこと、今からでも改善されたら良いと考えること、そして、それらの理由を教えてください。
1月3日から6月1日までの延べ60日間、総務省災害マネジメント総括支援員として輪島市において、市長をはじめとする幹部職員に対し今後の応急対応や課題策等についてマネジメントを実施しましたが、その時、天然ダムが大雨で決壊しそうになり、対象地域に避難指示を発令したものの、避難しない住民に対し副市長自ら電話で「私はあなたの命が大切なのです」と一生懸命に説得されてた姿が印象的でした。また、2007年の経験を踏まえ、無理な避難所統合をせず地域に合わせた避難所づくりを検討されたことについて、非常に良かったと思います。能登半島地震から、今後の日本が学ぶべきこと、御自身の活動分野で改善が求められることは、どんなことですか?
能登半島地震に限らずですが、被災自治体の初動体制の構築が重要であり、今後発生が危惧されている南海トラフ地震を想定すると、応援体制が難しくなります。各自治体においての防災力向上と、職員の災害対応力の向上が急務となります。少しでも自治体職員の防災力向上のために、私の持っている知見を広めるために積極的に活動をしていきたいと思います。これからの能登半島が、どのように復興していくことを期待されますか?そこに、御自身はどのように関わる予定ですか?
高齢化・過疎化が進むなか、どのように街を形成していくのかが重要だと思います。若い世代の人達がこの街をどのような街にしていきたいかをこの機会を通じて定期的に考える場づくりが必要であると思います。復興に向け、出会った輪島市職員と定期的に連絡を取りながら、新たな街づくりについて考えていきたいと思います。大月浩靖さんのこれまでの寄稿はこちら