運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様への御連絡は、各御所属先へお問い合わせください。

上月康則(こうづきやすのり)

徳島大学環境防災研究センター・教授

主な活動地域
宮城県 石巻市
最近の防災・減災活動

防災に取り組むきっかけを教えてください。

私の研究の原点は、1995年の阪神・淡路大震災にあります。発災直後、恩師から声をかけられ、被害調査の補助員として被災地に入りました。担当した淡路島で調査を重ねるうちに強く心に刻まれたのは、都市部とは対照的な、農村部コミュニティのしなやかな回復力、すなわちレジリエンスの高さでした。それまで大学で学んできたのは構造物などのハード対策が中心でしたが、地域の人々が支え合うソフト面の防災力をまざまざと目にし、それを機に被災者の視点に立った研究に取り組み始めました。

活動の中で、一番のエピソード(うまくいったこと、いかなかったこと)をひとつ挙げてください。

東日本大震災の発災後、調査研究のため宮城県南三陸町の入谷(いりや)公民館を訪ね、館長の阿部様にお会いしました。被災の渦中にありながら、阿部館長は私たちの視察を温かく受け入れ、「徳島でしっかりと日本を支えることが、私たちの支援になる」と語ってくださいました。被災地の外にいる者にも果たすべき役割がある。そのお言葉は、今も私の支えとなっています。この経験があったからこそ、私は被災者支援の研究へとさらに一歩踏み出すことができました。

防災活動は「つながり」が重要です。現状の「つながり」で感じる課題を教えてください。

東日本大震災で被災地となった宮城県石巻市では、チーム王冠の伊藤様らが災害ケースマネジメントに取り組んでいました。被災者一人ひとりの困りごとに耳を傾け、弁護士などの士業や専門家につなぎながら、「泥臭く、粘り強く」被災者の立場に立って問題解決にあたる。その姿に、私は「人と人との信頼に基づく確かなつながり」の大切さを実感しました。石巻でのこの学びが、現在の徳島被災者支援プラットフォーム(TPF)の活動の礎となっています。

TEAM防災ジャパンのサイトへ期待することなどメッセージをお願いします。

「自然との関わりこそが防災・レジリエンスにつながる」。これが私のモットーです。淡路島の農村で見た力も、自然とともに生きる暮らしの中で育まれたものでした。現在は、四国各地の災害の記憶を伝える「四国防災八十八話」を教材に、地域の自然を学び、自然と主体的に関わる力を育む教育活動を進めています。この理念と取り組みを社会に根づかせていくうえで、TEAM防災ジャパンとの協働に大いに期待しております。
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