運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

木村美瑛子(きむらみえこ)

株式会社オリエンタルコンサルタンツ 防災事業部

主な活動地域
東京都 渋谷区
最近の防災・減災活動

防災を取り組み始めたきっかけは?

~2つの「しんすい」~
大学では、都心部における「親水」空間の創出をテーマに研究をしていましたが、水辺を安全に利用するためには、起こりうる水災害対策も、十分に検討することが重要だと感じました。そこで大学院では、中林一樹先生(東京都立大学)の研究室に入り、洪水ハザードマップの認知度や、それを踏まえた活用方策など、「浸水」をテーマに研究を行いました。これが、防災に取り組み始めたきっかけです。現在は主に、風水害や地震・津波災害等に対する地域防災計画や各種ハザードマップの作成支援などに取り組んでいます。

ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

弊社では、CSR活動の一環として、8年連続で、防災に関するシンポジウムを事務局として開催しています。私は、シンポジウム創設当初より、テーマ決定から、シンポジウムの内容をとりまとめた冊子の作成・配布まで、一連の流れをサポートしています。この3年は、新型コロナウイルス感染症対策の観点からも、オンラインでの開催としていますが、今年度は「災害リスクの見える化~防災 DX の可能性と活用に向けて~」をテーマに実施しました。次の質問にもつながりますが、学生時代よりお世話になっている中林教授のほか、加藤孝明教授(東京大学)には毎年ご登壇頂くなど、「つながり」を大切に活動を続けています。

防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

災害が激甚化・頻発化するなか、少子高齢化など社会的課題も踏まえた災害への備えを行うことが必要ですが、そのためにはDX技術の積極的な導入が不可欠だと思います。導入にあたっては、私たち建設コンサルタントだけではなく、ITや空間情報技術を専門とする方など、多様な分野の方々と「つながり」を持って防災活動に取組むことが大切だと思います。またDX技術の導入は、定量的かつ定性的な災害リスクの見える化も図れるため、各関係者がより強靱な「つながり」を持つことが可能となると思います。効果的・効率的なリスクコミュニケーションの実施を目指して、日々精進していきたいと思います。

TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

防災においても、SDGsや多様性が尊重される時代だからこそ、多角的に物事を捉え、複雑化する社会的課題を解決していくことが必要だと感じています。よって、色々な分野の方が、色々な立場で防災活動を継続的に実施するほか、連携により、新たな視点を想像し、対策を創造することが必要だと思います。そのためには、TEAM防災ジャパンサイトが重要な役割を担っており、今後も、あらゆる旬な情報を発信頂けることを期待しています!
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