運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

福島大輔(ふくしまだいすけ)

NPO法人桜島ミュージアム 理事長

主な活動地域
鹿児島県 鹿児島市
最近の防災・減災活動

防災を取り組み始めたきっかけは?

もともと火山学者を目指していましたが当時なかなか就職がなかったので、自分の知識を活かして自分で仕事がつくれないか?と模索していました。ちょうどそのころ、エコミュージアムという地域をまるごと博物館と考えるコンセプトに出会いました。桜島をまるごと博物館にして、火山を案内する仕事をつくろうと活動を始めていたところ、京都大学防災研究所(桜島火山観測所)の研究員を募集していたので、エコミュージアムのコンセプトが地域防災にも役立つと思い、防災のための実践的研究を始めました。

ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

2015年8月15日に桜島の噴火警戒レベルが4に引き上げられた際、噴火による被害が起こるかもしれない大変緊迫した状況でした。しかし、表面的に何の変化もみられない桜島の様子と、行政やマスコミから流れてくる情報のギャップに住民は大変困惑していました。専門知識を持ち、住民や観光客へ分かりやすく伝える立場の人間である者として、今の状況を住民や観光客へ分かりやすく伝えなくてはという使命感に駆られ、SNSやWEBサイトを使って積極的に情報発信を行いました。行政やマスコミの情報では伝わり難い部分を、一般の人にも分かりやすいように図や地図を使い、理解しやすい表現の仕方を工夫して発信したところ、大変良い反響を頂きました。

防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

桜島の噴火警戒レベルが4に引き上げられた際の情報発信では、京都大学や鹿児島市危機管理課、マスコミのスタッフなどとのつながりがあったおかげで緊急時にもスムーズに情報共有することができました。また、地域の人とつながっていたおかげで、自分の住んでいない地域の様子や避難所の様子を知ることができました。自分は立場上、様々な人とつながれる機会がありますが、みんなが同じようにできるとは限りません。しかし、地域の中でつながりをつくることはできると思います。住むだけで地域行事に参加せず、地域の人とつながる機会を活用していない人も多いように見受けられます。もっとつながりを持つ機会を持った方が良いと思います。

TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

TEAM防災ジャパンサイトは、防災に関する様々な情報が詰まった素晴らしいサイトだと思います。もっと多くの人に見てもらいたいと思いますが、防災という言葉から、関心のある人にしか届かないかもしれません。関心のない人にも届くようなチャレンジがあると更に素晴らしいサイトになると思います。
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