リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
長谷川高士(はせがわたかし)
チーム・トイレの自由 代表
- 主な活動地域
- 愛知県 碧南市
- 最近の防災・減災活動
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生年月日:1975年1月14日
出身地:愛知県
最近の防災・減災活動:携帯トイレトレーニングの記録、講演・メディア実績
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・防災に取り組み始めたきっかけは?
きっかけは、2014年に受講したNPO法人日本トイレ研究所の災害時トイレ衛生管理講習会でした。災害時には「トイレ問題」なるものがあり、間接的とはいえ、トイレが原因で命を落とす人がいる。ショックでした。そして水道工事の仕事を通じて長年トイレに携わっていながら、災害時のトイレ問題を全く知らなかったことに大きな衝撃を受けました。「何とかしなければ」……私は、災害時トイレ問題の解決に向けた活動を始めることにしました。大切な命、トイレを備えて生きる、生かす。これが唯一にして変わることのない活動の目的であり、原点です。・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
携帯トイレの使い方を「トレーニング」という10分間のプログラムにしたことです。だれでもすぐに体験でき、簡単に教えられるようになりました。「住民に対して最低3日間分の携帯トイレ備蓄の普及啓発を図る」ことが防災基本計画に記されている中、最も深刻なのはその住民の大半が携帯トイレを使えない、使い方を知らないことです。百聞は一見に如かず、一見は体験に遠く及ばず。つまり体験によってこそ「使えない」は「使える」になるのです。体験者にとって刺激があり、教える側も楽しめ、必要なことを盛り込みつつ冗長にならずシンプルに。「使える」になったという体感を、楽しみながら得られる。アンケートでの100%に近い満足度の理由がここにある、と自負しています。・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
課題は距離です。 チーム・トイレの自由のモットーは「水を使わないトイレの使い方体験をすべての人に!」。日本中の全員が携帯トイレを「使える」になることを目指しています。時間に余裕はありません。1人が2人、2人が4人、4人が8人と教え続けていけば、27回で1億3千万人を超えます。地元で、みんなで教え合ってもらうことが最短の方法だと気づきました。あとは距離だけです。教える人をどうサポートするか、教えたい人とどうつながるか。距離を超えるコミュニケーションツールである「Zoom」が、その課題を有効に解決してくれると期待しています。・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。
【繋がれるといいなぁ】 ●全国の分譲マンションの自主防災組織とつながっている/つながれる方:トイレを備えることの価値を自主防災組織に伝える活動に一緒に取り組みたい ●小学校での防災教育に影響力のある方:義務教育(理想は小学3、4年生)で携帯トイレの使い方体験が必修になるための働きかけに一緒に取り組みたい 【繋がってよかった】 ●NPO法人日本トイレ研究所(加藤篤代表理事):災害時トイレ問題を教えてもらう ●阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター:企画展「非常時のトイレの備え方」を監修 ●清流の国ぎふ防災・減災センター:げんさい楽座での講演がきっかけで活動拡大 ●名古屋市港防災センター:企画展「トイレっと防災」展を監修 ●安田典充(防災☆キッズ代表):携帯トイレトレーニングを積極的に実践 ●岐阜県美濃加茂市(伊藤誠一市長はじめ市民の皆様):市全体でトイレの備えに取り組む ●岐阜県多治見市根本校区:校区住民全員の携帯トイレトレーニング体験を目指す・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
Zoomを使い、500人でオンラインミーティングをやりたい。 2018年6月9日に第3回となるオフラインミーティングが名古屋で行われました。130名を越える方が全国から参加され、たくさんの「つながり」が実現しました。しかし距離がネックとなり、参加できなかった、つながれなかった大勢の人がいたのも、また現実です。参加する一人ひとりが主体的になって、その課題を乗り越えましょう。TEAM防災ジャパンだからこそ、オンラインミーティングだからこそ、可能です!- 関連タグ
- NPO等ボランティア
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