リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
宮定章(みやさだあきら)
認定NPO法人 まち・コミュニケーション 代表理事
- 主な活動地域
- 兵庫県 神戸市
- 最近の防災・減災活動
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生年月日:1975年7月4日
出身地:兵庫県
最近の防災・減災活動:
1.災害対応ハンドブック(共著、法律文化社・2016)
2.東日本大震災住まいと生活の復興(共著、東京 ドメス出版・2013)
3.古民家移築集会所が培った日台の絆 ~阪神・淡路大震災/台湾集集大地震/東日本大震災の経験から~ (建築の研究 2015年8月 一般社団法人 建築研究振興協会)
4.復興まちづくりの時代 震災から誕生した次世代戦略 (共著、建築資料研究社・2006)
5.復興コミュニティ論入門(共著、弘文堂・2007) - ソーシャルリンク
・防災に取り組み始めたきっかけは?
建築学科の学生だった大学院時代に、『建築物を、人が、人のためにつくる』ことに興味が出て、地域まちづくりの現場に関わりたいと思い、当時、まさに、それを実践していた阪神・淡路大震災(1995年)の復興まちづくりに関わったことがきっかけです。その後は、台風23号水害、東日本大震災、熊本地震の被災地にて、地域に常駐しながら、被災者の生活・文化を大切にした復興を目指して応援しています。・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
被災地の復興は、当事者の力が一番です。そこに、外部者が、如何に関われるかだと、神戸の被災地で、大きな失敗を体験しました。震災から、10年経ったときに、地域の方から『おまえら(ボランティア)は、もう要らない!』と言われ、3年ほど、団体の解散も考えたほど、活動が弱まりました。23年を経た今では、その方々とも、振り返って、話し合えるようになってきています。被災者の中には、復興のための地域活動に関わりたくても、居住地の変化や仕事が忙しい等で関われない人がいるという教訓を得ました。そこで、東日本大震災の被災地では、漁師や農業の生業者に、住み込みしながら、生活再建支援・復興まちづくりに関わっています。・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
最近、社会的孤立が気になります。社会との接点が肉体的に難しくなるお年寄りは、もちろんのこと、若者も、正規雇用者と臨時雇用者(もしくは、無職)では、経済力や時間の使い方(有給休暇等)のギャップがあり、コミュニケーションがとりにくくなったりします。皆、必死に生きようと思っています。人生いつどうなるかわからないかもしれない(お互い様)なので、そこで、『助けて!』と、なんでも言える信頼関係をつくり、『時には支え、時には支えられ』という関係性が大事だと思っています。・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。
私たち、認定NPO法人 まち・コミュニケーションは、『人をまちに戻そう』と素人ながらに始めました。当時は、専門家の先生方から、『まちづくりは専門家がすることだ。』と、相手にされませんでしたが、地域の方と、必死に取り組んできたおかげさまで、多くの専門家の方や、過去の被災当事者との繋がりができています。『金は無くても、後からついてくる。』と、災害があると飛び出してしまうので、(心配なのか)応援団も増えて、おかげさまで、認定NPO法人になることができました。・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
TEAM防災ジャパンサイトの趣旨にありますように、『一方向の情報発信でなく、日本中の防災に関わる方々にご参加いただき、オールジャパンでチーム一丸となり、日本の防災・減災に取り組めるプラットフォームをめざし、育てていきたい。』が全てだと思います。巨大災害には、もしかしたら、オールジャパンでも無理かもしれません。海外の方々との交流も大切だと思って、各国の方々と交流しています。ご一緒にいかがですか? ●東京(5月15日) 居候しても、まちづくり関わりたいおっさんのぼやき(木二の会) ●関西・神戸(5月18日)※水谷先生に無理を言っています。感謝。 (仮)災害から生活の質を考える~イタリアの地震からの再建事例より・日本での避難所改善の仲間集めの事例~ ●北海道(5月24日、27日、28日) 5月24日:(奥尻島in北海道)被災地のつぶやきに耳をすまして見よう! 5月27日、28日:(in北海道有珠山)自然と共生する地域づくりを学ぼう! ●九州・熊本 6月22日:復興とは何か?を悩み、語ってみよう!(in熊本)- 関連タグ
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