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【技術・仕組】「田んぼダム」で治水 熊本県、人吉球磨地域で実証実験へ
熊本県は昨年7月の豪雨で甚大な被害が出た人吉球磨地域で、水田に雨水をためて洪水被害を軽減する「田んぼダム」事業に乗り出す。6月までにモデル地区を選定して200ヘクタール規模の実証実験を始め、実用化を目指す。県農村計画課によると、水田にある既存の排水ますを活用する。排水ますの入り口に、流出量を調整するためのせき板を設置。通常、水田の水位が10センチとなるところを25センチまでためるようにする。25センチを超えると自然と水が流れていく仕組みになっており、農業者が特別な操作をする必要はない。県は市町村ごとに1カ所以上のモデル地区を選定したい考えで、せき板設置など実証実験の費用は県が全額負担する。県農村計画課は「大雨のピーク時に河川に流れ込む流量を抑える効果が期待できる。多くの農業者に参加してもらえるよう丁寧に説明していきたい」としている。【1月5日 熊本日日新聞より】