運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様への御連絡は、各御所属先へお問い合わせください。

根本昌宏(ねもとまさひろ)

日本赤十字北海道看護大学・教授 災害対策教育センター長

主な活動地域
北海道 全域
最近の防災・減災活動

防災を取り組み始めたきっかけは?

北海道にある赤十字の医療系大学という立ち位置で、2009年から寒冷地の災害対策、特に避難生活の健康を保持する実践検証を継続しています。「厳冬期災害演習」は自治体の防災担当者ならびに災害医療関係者のみで実施される演習で、外気温マイナス20℃環境下、停電した避難所で安全に眠れるのか?屋外の仮設トイレはどうなる?暴風雪下の車中泊はなぜ危険なのか?など、究極の避難所を提供し、ここでしかできない取り組みを進めています。

ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

外気温5℃、室内気温17℃、本州の冬で想定されるような条件であっても、ブルーシートに毛布一枚では床面から伝わる寒さで眠れない。ブルーシートは体育館を守るもので、人は守れません。厳冬期、外気温マイナス17℃、車内気温マイナス12℃では、透湿性のないアルミエマージェンシーシートの中は結露するだけでなく、凍る。このシートは避難所の中で使用するとうるさくて眠りを妨げます。 私たちの財産は、たくさんの失敗の経験です。安全性を担保したうえで、実際に検証してみなければわからない数多くの大失敗を導き出せたことが、今に活きています。

防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

避難所の中では、自分が被災者でありながらも毎日奮闘する行政の防災担当の方々、地域の保健師さんたちの活躍を目の当たりにします。専門性を踏まえ、人の尊厳を護る災害対策が進むことを願います。

TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

学習指導要領の改訂等により、子どもたちが災害について学ぶ場が増えてきました。歴史はもちろん、新しい知見を最大限に取り入れた、いきる防災を学べるよう、人・組織のつながりをお作りいただきたいと思います。
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